男性の保険料(月額):1,177円
女性の保険料(月額):1,351円
(30歳、先進医療特約付き)

ソニー損保から「実際に負担した入院費を保障してくれる医療保険」として発売されたのがZiPPiです。

他の医療保険は定額保障ですが、このZiPPiでは入院の実費分のみを保障するスタイルのため、他と比べても保険料を抑えることに成功しています。

ただし、5年ごとの更新のたびに保険料が高くなってしまうため、長期、または終身での医療保障が欲しい方には向いていません。反対に短期で医療保険を利用したい場合にはかなりお勧め度が高くなっているので、目的に応じて評価がかなり変わる商品と言えるでしょう。

この保険を検討する際は、自分がどのような保障を求めているか、先に明確化しておくと必要かどうかの判断がしやすくなると思います。

押さえておきたい注目ポイント

ソニー損保の医療保険「ZiPPi(ジッピ)」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。

【メリット】

  • 医療保険の中でもトップクラスに安い保険料(短期利用に限る)
  • 入院給付金は意外と高いため、他の医療保険よりもお得になるケースも
  • 差額ベッド代に対しても特約で備えられる
  • 一入院につき、120万円まで保障してくれる

【デメリット・注意点】

  • 長期の保障が欲しい人には全く向いていない
  • 男性の場合、50代以上で加入するなら保険料に注意!

以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。

ZiPPi(ジッピ)の詳細

月払保険料の例
・保険(払込)期間:5年
・入院保険日額:実費型
・先進医療特約付き

契約年齢男性女性
20歳942円1,087円
30歳1,177円1,351円
40歳1,686円1,573円
50歳2,949円2,164円
60歳4,897円3,417円

※ 上の表は2018年5月現在の保険料です。

管理人taka管理人taka

20・30代で加入するなら、保険料の安さは群を抜いています。子供が小さい時の間だけ、短期で利用できるリーズナブルな医療保険を探しているという方はチェックしておくと良いでしょう。

保障内容

項目内容
契約可能年齢満80歳まで
入院日額実費分が給付金になるため、治療費に応ずる
入院した場合の支払い限度額・1入院120万円、通算720万円まで保障
・1ヶ月間の限度額は20万円
保険期間と
保険料払込期間
保険期間:5年
保険料払込期間:5年
主契約【入院時治療費】
公的医療保険制度における保険給付の対象となった入院中の療養に係る診療報酬点数×3円をお支払い。
(1ヵ月20万円まで)
(支払限度額:1入院につき120万円、保険期間を通じ720万円)
主な特約【入院時室料差額保障特約】
負担した差額ベッド代分が保険金として支払われる(限度額:6,000円または12,000円)
【入院時諸費用定額保障特約】
入院した場合、入院1日につき1,000円が支払われる
【先進医療費保障特約】
先進医療による療養を受けられたときに先進医療給付金(通算2,000万円限度)が支払われる
払込回数月払
払込方法・口座振替
・クレジットカード払
非喫煙者割引なし
資料請求、
申込み
ソニー損保公式サイトよりお願いします
入院実費型の ZiPPi<ジッピ> 登場!|ソニー損保の医療保険

メリット部分

短期で利用するなら、医療保険の中でもトップクラスに安い保険料

ソニー損保のZiPPiは「実費分のみ保障」という、これまでにない医療保険を実現しています。この保障内容により、他の医療保険よりも入院給付金を減らすことができるため、結果として保険料を安くすることに成功しています。

私たちが貰う給付金が少なくなる代わりに、保険料が安くなったという感じですね。

私はもともと医療保険の必要性はそれほど高くないと感じており、子供が成人になるまでの間だけ簡単な保障があれば十分と考えています(貯金があればそれさえもいらないですが)。ただ、生活が苦しい方は医療保険の必要性が高くなるので、その場合は「リーズナブルな医療保険」に加入するのが良いのではないかと考えています。

その価値観でいうなら、このZiPPiの安さは医療保険の中でもかなり利用しやすいだろうと思います。

ただし、5年ごとの更新のたびに保険料が高くなってしまうので、この保険料の安さはあくまで短期利用の時に限られます。

入院給付金は意外と高いため、他の医療保険よりもお得になるケースも

ソニー損保のZiPPiは入院時にかかった自己負担分を給付金として支払ってくれますが、ここで気になるのは「1日の入院費っていくらなの?」というところではないでしょうか?

1日の入院費(自己負担額)は一般的には
・入院患者7人に対して1人の看護師が付く場合:4,773円/1日
・入院患者15人に対して1人の看護師が付く場合:2,880円/1日
となっています。

つまり、入院1日につき4,773円か2,880円のどちらかが貰えるということですね。

で、お次に気になるのは「他の医療保険と比べて、給付金と保険料の割合はどうなのか?コチラの方がお得なのか??」というところではないでしょうか。

それに関しては、現在代表的な医療保険であるオリックス生命の新CURE(キュア)と、以下の表で数値を比べてみたいと思います。

【給付金と保険料の比較表】
・30歳男性
・新キュアの入院給付金は1日5,000円
・先進医療特約付き

ZiPPi新キュア
保険料1,177円1,531円(終身払い)
1日当たりの
入院給付金
4,773円(7対1)
2,880円(15対1)
5,000円

もし1日の入院費が4,773円だった場合、ZiPPiの方が保険料の割合からいうとお得になりますね。反対に、入院費が2,880円だった場合は新キュアの方が割が良いといったところでしょうか。

管理人taka管理人taka

病院がどのような体制を取っているかは、病院ホームページの「施設基準」の項目に載っていますので、興味がある方はチェックしてみてください。看護体制が7対1か、15対1かが分かると思います。

高額療養費が適用になった場合はかなりお得!

また、高額療養費が適用された場合、一般的な経済状況の人であればひと月の医療費は大体9万円以下に収まります。なのですが、ZiPPiで給付される金額は診療報酬点数に沿っているため、例えば医療費が3割負担で15万円かかった場合はそのまま15万円を受け取ることができます。

つまり、15万円-9万円=6万円はこちらのお得分として受け取ることができるのです。この点はかなりのメリット部分だろうと思います。

ただし、あくまで短期向け

ただし、注意点として覚えて欲しいことがあります。それはZiPPiは5年更新であり、更新ごとに保険料は高くなっていくということです。そのため、長期間の医療保障が欲しい場合は最終的にかなり高くなり、他の医療保険の方が断然安いという状況になってしまいます。

この保険はあくまで短期で医療保障を欲しい方に向けて、その力を発揮するのです。詳しくはデメリット部分をご覧ください。

差額ベッド代に対しても特約で備えられる

ZiPPiでは「入院時室料差額保障特約」を付けることにより、差額ベッドを利用した際にそのベッド代も給付金として支払ってくれます。

差額ベッド代は何人部屋かによって異なりますが、3,000円~8,000円、またはそれ以上の料金がかかるようになっています。病院によっては強制的に差額ベッドにされることもあり、1日の入院費が1日1万円~1万5千円くらいになってしまうこともありますので、心配な方はこの特約も付けておいた方が良いでしょう。

ただし、入院時室料差額保障特約は30歳であれば月額400円くらいで付けられるのですが、50歳で付ける場合は1,119円、60歳で付ける場合は2,424円と、年齢を追うごとにかなり高くなってしまいます。

これで1日につき6,000円の差額ベッド代までしか保障はされませんので、50歳以降はこの特約はちょっと微妙かな・・といったところでしょうか(1日12,000円限度にするとさらに保険料は高くなります・・)。

管理人taka管理人taka

【豆知識】
差額ベッド代は病院都合の場合は私たちが払う必要がないとされていますが、現状では差額ベッド代を拒否すると看護師との関係がかなり悪化することがあるようです。
病院側の事情の場合、差額ベッド代は払わなくて良いの?揉めそうになったら然るべきところに相談しよう

一入院につき、120万円まで保障してくれる

ソニー損保のZiPPiでは1入院につき、120万円まで保障してくれます。これは日数で換算すると、1日の入院費が4,773円の場合は251日分まで、1日の入院費が2,880円の場合は416日分までを保障してくれることになります。

この保障日数は他の医療保険と比べるとかなり多いです。例えば新キュアだと基本保障が60日になっています。差が凄いですね・・。ちなみに1日の入院給付金を5,000円にした場合は、新キュアだと1回の入院で30万円しか入院給付金を貰えないことになります。これも120万円と比べると凄い差です。

病気になったとしても入院する日数が少なくなっている現在、それほど長い入院なんてするのか?という疑問は残りますが、病気によっては200日以上の入院を強いられてしまいます。それを考えると、長期入院にも対応しているZiPPiはかなりありがたい存在と言えますね。

デメリット部分

5年の更新ごとに保険料が高くなるため、長期の保障が欲しい人には全く向いていない

ZiPPiは5年ごとに更新するシステムになっており、更新時の満年齢によって計算された保険料に変更されてしまいます。つまり、5年ごとにどんどんと保険料が高くなってしまうのです。

そのため、ZiPPiは短期間だけ医療保障が欲しい場合にはとても向いているのですが、反対に長期の保障が欲しい場合は全く向いていないと言えるのです。

例として、下の表でZiPPiと新キュアの保険料の推移を比べてみたいと思います。

【30歳で加入した場合の月払保険料】
・30歳男性
・新キュアの入院給付金は1日5,000円
・先進医療特約付き

ZiPPi新キュア
30歳1,177円1,531円
40歳1,686円1,531円
50歳2,949円1,531円
60歳4,897円1,531円

新キュアの方は30歳の時に終身払で加入しているため、保険料は一生変わりません。

対してZiPPiの方は5年ごとの更新となり、更新時の満年齢の保険料で再契約されるため、年を重ねるごとにどんどん保険料が高くなっていきます。

40歳までならまだそれほどの差はありませんが、50歳になると新キュアの約2倍、60歳では約3倍にまで保険料が高くなってしまうのです。何度も言いますが、この医療保険は長期での契約は全く向いていないのですね・・。

ただし、短期であればかなり安い保険料で利用できるので、そのような使い方をするならかなりお勧めとなります。使いどころとしては、子供が小さい時などの一時的に医療保険が欲しい場合に最も役立つでしょう。5年~10年位だけ医療保障が欲しい時には最適です。

基本的にはそれ以上の保障を望む場合は、他の医療保険を検討した方が良いでしょう。

男性の場合、50代以上で加入するなら保険料に注意!

ZiPPiは「5年更新」「実費分だけ保障」というコンセプトのおかげで、短期で利用する場合はかなり安い保険料で利用できるようになっています。

ですが、それは年齢によって状況が変わってきます。

例えば新キュアと比べてみると、30代・40代で新規加入する場合はZiPPiの方が安いですが、50歳の時には差がほとんどなくなり、60歳で新規加入する場合には新キュアの方が安くなるという逆転現象が起こります。

以下の表は「新規加入時の保険料」をまとめたものです。(上の表は「継続時の保険料」です。色々とまぎらわしくてスミマセン・・)

【新規で加入した場合の月払保険料】
・男性の保険料
・新キュアの払込期間は終身
・新キュアの入院給付金は1日5,000円
・両方とも先進医療特約付き

ZiPPi新キュア
30歳1,177円1,531円
40歳1,686円2,166円
50歳2,949円3,165円
60歳4,897円4,588円

このように、50代以上の男性が医療保険に加入する場合は、短期で利用するにしてもZiPPiの方が保険料が高くなってしまいます。

高年齢で加入を検討する場合は、他の医療保険と保険料を比較してから決めることが重要となります。

ただし、女性の場合は別で、例えば60歳から新規加入する場合は
・新キュア:3,801円
・ZiPPi:3,417円

となり、かなりZiPPiの方が安く利用できることになります。男性の場合は50代以降は他との比較が必要ですが、女性の場合は60歳でもZiPPiの方がお得に利用できます(ただし、短期に限りますが)。

管理人の最終評価

5年ごとの更新時に保険料が高くなってしまうため、長期(または終身)で医療保障を求めている方には全く向いていません。その場合は他の医療保険を探しましょう。

反対に、5年間~10年間くらいの短期であれば、かなり利用価値は高いと思います。子供が小さい時だけ加入したい、今だけローンが厳しくて生活に余裕がないから、短期の医療保険を探している・・という方は検討する価値はあるかと思います。

ただし、短期で利用する場合でも県民共済の「入院保障2型」の方が保険料が安くて条件が良い場合があるため、こちらと比較しながら決めるのが良いでしょう。

管理人taka管理人taka

医療保険をお探しの方はこちらの医療保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。

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この記事を書いた人

taka
taka
当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索していますので、興味がある方はLINEの方でご質問を。ラーメン、焼肉、テニス好き。

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