1級FPを合格するためには合格率10%前後という難関の学科試験に合格しないといけません。しかも実務経験も求められます。

私がこの1級FP学科試験をどうやってパスしたのかというと、その秘密はCFPにあります。CFP認定者となることで学科試験が免除されることになっているのです。

ですが、CFP認定者となるのはメリットばかりではありません。むしろデメリットの方が大きいかも知れません。ここではそんなCFPの受験方法、勉強方法、各課目の難易度、実務経験をどうするか、デメリット部分などを解説していきます。

1級FPを取りたいけど、「学科試験が難しくて避けたい・・」「実務経験がないから受けられない」とお悩みの方は参考にしてもらえればと思います。

このページの中身

CFPルートの紹介

CFP認定者は1級FPの学科試験が免除される

私は2019年11月に一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得しました。

1級FPには学科試験と実技試験があり、学科試験(きんざいのみ実施)の合格率は10%前後とかなり低く、反対に実技試験の合格率はきんざいでも日本FP協会でも80%を超えるくらい高くなっています。

しかも学科試験を受験するには実務経験も必要となってきます。私がこの難易度の高い学科試験にどうやって合格したのかというと・・

実は私は1級FPの学科試験は受けていません(^^;)

簡単と噂の実技試験を1ヶ月くらいの勉強で受験し、問題なく合格することができました。

では、私がどうやって1級FPの学科をパスすることができたのかというと、その秘密は「CFP」にあります。

管理人taka管理人taka

1級FPの実技試験はきんざいが面接、日本FP協会が筆記試験となっています。私は面接がちょっと嫌だなと思ったので、日本FP協会の方で受験しました。

CFPは1級FPと並ぶファイナンシャル・プランナーの最高峰の資格です。国家資格ではありませんが、一応は国際資格とされています(取得した今となってはそんな実感は全くありませんが・・)。

で、このCFPの資格を取得しておくと、なんと1級FPの学科試験が免除されるという特典があるのです!難関な学科試験がパスできるなんて素晴らしいですね(^^)

CFPは1課目ずつ受けられるので、FP1級よりは難易度は低め

とはいえ「このCFPも1級FPと並ぶ資格なら、合格するのも難しいんでしょう?」と思うかも知れません。

確かに難しいことは難しいのですが、CFPは6課目を別々に受けることができます。1課目ずつの合格率は35%前後となっているため、1級FPよりは難易度は低いと言えます。そして1級FPとは違って1課目ずつ確実に合格していけるという方法が使えます。

また、CFPはそれぞれの課目合格歴に有効期間はありません。極端に言うと、1年で1課目ずつ合格していくという方法もアリとなります。

1級FPの学科試験は6課目全て含まれており、それを1発で合格しなければいけません。しかも合格率は10%前後となかなかの難関っぷり。

私は1級FPだけでなくCFPも取得したいと思っていたので、2級FP合格後は迷うことなく1級より先にCFPの合格へと目標を変更しました。いわゆるCFPルートですね。(AFP→CFP→1級FPへと進むルート)

CFPはコストがかかるため、それを許容できる方にはお勧めのルートです。反対に許容できない方にはお勧めではありません(コストについては後述)。

CFP受験の条件である「AFP認定者」になる方法

ただし、CFPも簡単に受験できる訳ではありません。AFP認定者でいることが受験の条件となっています。そしてAFP認定者になるにはいくつかのルートがありますが、2級FPの合格は必須条件となっていますので、2級FPは取得しておく必要があります。

私は3級FP合格→2級FP合格→AFP認定→CFP6課目合格&認定→1級FP実技というルートで進みましたので、上の図でいうと「一番右から真ん中へ進むルート」で受験したことになります。

当時の自分はFP関連の会社で働いたことがなかったため、「3級から取得していくルートしかない」と思い込んでいました。

ですが、後々確認してみると一番左にある「基本のルート」だと3級FP合格の手間が省けるので、これが最短で進める方法のようですね。

これからAFPやCFP、1級を目指す方はこのルートの方が良いかも知れません。

CFP認定者になるまで

CFPの各課目の難易度

AFP認定者になれたら、お次はCFPの6課目合格を目指します。CFPは年に2回(6月・11月)試験が行われており、6課目の中から自由に選んで受験できます。初日に3課目、翌週に3課目という日程で行われます。

一度に全課目を受けることもできますし、1課目だけでもOKです。

難易度は各課目で大きく異なっています。私が実際に勉強した感じだと

金融資産運用設計 > ライフプランニング > 不動産運用設計 > > > > タックスプランニング > リスクと保険 = 相続・事業承継設計

という順番の難易度でした。

特に金融とライフプランニングがかなり難しく、不動産もそこそこ難しかったです。しかも難易度が高い3課目は全て初日に実施されるというバランスの悪い日程になっているため、初日の3課目を一気に受験する場合はかなりの負担となります。

2日目に関しては難易度が低い3課目となっていますので、何なら1回の受験で全部合格することも大いに可能です。

CFPでお勧めの受験方法

難易度を考慮すると、受験するにあたっては以下の2つのやり方が良いのではないかと思っています。

【その①】

  1. まずは2日目の3課目だけ一気に受験し、合格する
  2. 半年後、初日の2課目を受験する(不動産+もう一つ)
  3. さらに半年後、余った1課目と落ちた課目を受験する

【その②】

  1. 初日と2日目の課目を1つずつ受験する(組み合わせは自由ですが、タックスプランニングは最初の方に勉強した方がお勧め)
  2. 同じ要領で半年ごとに2課目ずつ受験する
  3. 落ちた課目がある場合は、3課目受験する

私は受験場所が比較的近かったため、「その②」の方法で受験しました。難易度的にバランスがとれていたおかげか、全て1回の試験で合格しました。

ですが、「受験場所が遠い」「移動費が厳しい」「2週も休みを取れない」という方であれば、その①の方法の方がお勧めではないかと思います。

また、各課目は少しずつ関連性があり、関連が強いものを同時に勉強するのが良い(例:保険と相続は一緒に勉強すると相性がいい等)とされていますが、私はあまり気にせずに受験し、結果として問題なく合格できています。

なので、それほど関連性については考えなくても良いかとは思いますが、各課目ともに税金については出題される傾向がありますので、まずはタックスプランニングを初めに受験した方がその後の勉強が効率よくなるかも知れません。

CFPの勉強方法はシンプル!独学でも行ける?

CFP試験は確かに難しいですが、1課目ずつ受験できるので、時間をかけての分散学習が可能です。そのため、時間をかけられる人なら独学でも十分合格は可能だと思います。

私は「いけそうかな」と判断した課目は、FPKの「精選過去問題集」を購入して独学で勉強しました。


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この問題集をやり込み、2級FPの教科書も併用することで、基本的には独学でも受かると思います。

ただ、私はライフプランニングをこの勉強法でやったところ、かなり苦労しました・・(;´Д`) タックス、保険、相続はこれだけで問題なく受かると思いますが、金融、ライフプランニング、不動産はもしかしたら苦労するかも知れません。

時間を節約したいなら通信講座もあり

私はお世辞にも頭が良いとは言えず、しかも暗記があまり得意ではありません。でも時間は節約したかったため、金融と不動産はお金を出してTACのWeb通信講座を利用しました。

結果としては不動産は多分「精選過去問題集」の方をやっても十分受かったかなという印象です。TACを利用したらかなり順調に進んだので、独学でも少し粘ればいけそうな気がしました。

ただし、金融に関してはTACを使ってもかなり難しかったです。個人的にはもう二度と受けたくないですね(笑)

・効率よく勉強して、できるだけ早く受かりたい
・ある程度お金がかかっても大丈夫(1課目4万円弱くらい)
・問題集が難しくて理解できない!詳しく解説してくれる環境が欲しい・・

このような方はTACなどの通信講座を使っても良いかも知れませんね。

個人的には金融とライフプランニングが非常に難しかったので、この2課目がどうしても理解しにくい・・という方も良ければ検討してみてください。

CFPは実務経験がなくても何とかなる?

CFPの6課目に無事合格したら、お次はCFPエントリー研修を受けることになります。その後、CFPの登録を申請する際に通算3年以上の実務経験をしている必要があります。

「実務経験が全くないけどどうしよう・・」という方も多いと思いますが、CFPの場合はその点は何とかなります。

日本FP協会が実施する「みなし実務研修」や「プロフェッショナルFP研修」などを受講することで、研修1時間につきCFP認定に必要な「実務経験1ヶ月」に換算されるようになっているからです。

どうしても実務経験がない場合でも、こちらを利用することで不足している経験年数を補うことができるようになっているのです(参加費はかかってしまいますが・・)。

ちなみに、私はFP業務に関連する会社で働いたことはありませんが、当ブログを2014年から運営しており、広告収入や保険代理店との契約などで利益を得ていました。それを実務として申請したところ無事に認められましたので、みなし実務研修などを受けなくて済みました(^^)

今からCFPや1級FPを目指す方は保険や投資、資産運用、家計管理などのブログを作っていくのもお勧めと言えますね。

CFP取得のデメリットについて

CFPの取得はFPの知識が付くという他に「箔が付く」「FP1級の学科試験が免除される」というメリットがありますが、取得するにあたってデメリットとなる部分もあります。

【CFPルートで1級FPを取ることのデメリット】
・AFP、CFPを合格する必要があるため、時間がかかる
・余計なコストがかかる

CFPルートは1級FPをストレートに受験するのに比べてお金がかかります。

  • 受験料:1課目約5,000円
  • テキスト代:約30,000円
  • 通信講座代:1課目約40,000円
  • 入会金:10,000円
  • 年会費:12,000円

通信講座を使わないなら約82,000円くらい、通信講座を利用するなら12万円~23万円くらいかかります。また、AFPの取得費用で3万円以上は使うはずですし、AFPでもCFPでも年会費は毎年12,000円がかかります。

そうなのです、CFPはかなりコストがかかってしまうのです。

ちなみに、1級FPの場合は

  • 学科試験:8,900円
  • 実技試験:20,000円
  • テキスト代:約10,000円~

約4万円弱からかかる計算になります。年会費等もないため、CFPと比べるとコスト面ではかなり安く済みます。

CFPを持っていると1級FPの学科試験が免除されるのは確かに魅力的ですが、コストの面から見ると明らかに2級取得後はストレートで1級FPを取得した方がお得です。

私のように「CFPは是非とも取っておきたい!」という場合なら悩む必要はないですが、1級FPを目指す方にとってはやはりこの高コストは大きなデメリットとなるでしょう。

「CFP資格は特にいらない、少しでもコストが安い方が良い・・」という場合は、頑張って1級FPの学科試験にチャレンジした方が良いと言えます(ただし、この場合は実務経験が必要となりますので、無い方はやはりCFPルートで取得する必要があります・・)。

また、どうしても1級FPの資格は取得したいけど、学科試験を通る自信がない・・という方も、コスト面で折り合いがつくようならCFPルートで1級FP取得を目指すのもありなのではないかと思います。

1級FP実技試験(日本FP協会)の勉強方法、参考書など

無事CFP認定者になりましたら、残す試験は1級FP実技試験だけです。

実技試験の合格率はきんざいも日本FP協会も80%前後となっているので、どちらもハードルは高くありません。問題集を見ればわかると思いますが、1級FPの実技試験はCFPと比べるとかなり簡単です。集中勉強で1ヶ月くらい、ゆったり勉強で2~3ヶ月くらいの勉強で十分合格圏内に入ると思います。

実技試験はきんざいだと面談、日本FP協会だと筆記試験となっています。私は面談が嫌だったので、日本FP協会の方で受験しました。

使った問題集は「1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集」です。


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この1冊で十分でした。逆に他の問題集を探す方が難しいかも知れません。参考書も2級FPのもの(⇒Amazonでチェック)で大丈夫でした。

ただ、通常の問題は難易度低めなのですが、ネックとなるのが論述問題です。論述問題は過去に色々なパターン(個人情報保護法や適合性の原則、税理士法など)で出題されているため、暗記しておく範囲が広いのです。暗記が苦手な私はこれだけはかなり苦労しました・・(;´Д`)

勉強法としては、この問題集に載っているものは最低限全て覚えるとして、あとは法改正となったものや話題のもの(私の時はイデコやNISAなど)を集中してやるようにするしか方法がありません。もし勉強範囲外のものが出た場合は何とか文字数を埋めるように努力しておきましょう(^^;)

きんざいの面談に関してはやってないので分かりませんが、こちらも難易度はそれほど高くないようです。

ちなみに1級FPの実技試験はきんざいと日本FP協会で実施回数と受験料が異なります。きんざいは2月・6月・10月の計3回で受験料2万5千円、日本FP協会は9月の1回で受験料2万円となっています。

日本FP協会の方が5千円安いのでこちらの方がお財布に優しいですが、年に1回しかありませんので、タイミングが悪い場合はきんざいの方を受験するのも良いかと思います(きんざいは面談、日本FP協会は筆記試験となっています)。

以上、参考になれば幸いです。

保険契約を検討される際には、契約概要を必ずご確認下さい。

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