男性の保険料(月額):9,835円
女性の保険料(月額):8,255円
(30歳、保険金額500万円、終身払)
持病や入院・手術経験を持つ方でも入りやすい「引受基準緩和型」の保険です。その分保険料が割増になっていますが、加入のためのハードルが従来の終身保険よりも低いため、より多くの方が入れるようになっています。
ただし、終身払いしかないため、長生きすると結局は払込保険料の方が保険金額よりも高くなってしまう可能性があるのが痛いです。それに解約返戻金はあるものの、どの時点で解約しても低く抑えられたままです。解約返戻金を貰っても必ず元金割れするため、貯蓄の面で見るとあまりお勧めとは言えません。
告知内容によってはライズサポートよりも条件の良い終身保険に入れる可能性もあります。
押さえておきたい注目ポイント
オリックス生命の終身保険 [RISE Support(ライズ・サポート)]の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。
- 持病や入院・手術経験があっても入りやすい
- 告知内容次第ではより良い保険に加入できる可能性も
【デメリット・注意点】
- 保険料が割増になっている
- 契約した保険金額以上の保険料を支払う可能性も
- 途中解約した場合は基本的に元金割れになる
- 年齢によって扱える保険金額が異なる
- 一年以内に死亡した場合は保険金額が半額になる(災害死亡を除く)
以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。
RISE Support(ライズ・サポート)の詳細
男性、女性の月払保険料の例
・保険(払込)期間:終身払
・保険金額:500万円
契約年齢 | 男性の 月額保険料 | 女性の 月額保険料 |
---|---|---|
20歳 | 8,430円 | 7,210円 |
30歳 | 9,835円 | 8,255円 |
40歳 | 12,195円 | 9,850円 |
50歳 | 16,080円 | 12,360円 |
60歳 | 23,650円 | 17,240円 |
※ 上の表は2018年7月現在の保険料です。
持病のある方や入院経験のある方でも入りやすいように引受基準を緩和している分、保険料は他の終身払よりも高くなっています。同じオリックス生命の終身保険ライズと比べてみると、いかに保険料が高いかが分かります。
保障内容
項目 | 内容 |
---|---|
種類 | 【終身保険】 ・被保険者が死亡した場合、保険金が支払われる ・保障は一生涯にわたる ・解約返戻金がある ・保険料は加入時のまま、途中で上がることはない |
【低解約返戻金型】 保険料払込期間中は解約返戻金を低く抑えている(70%)が、従来型の終身保険と比べて保険料が割安になっている | |
【引受基準緩和型】 引受基準を緩和することで、持病がある方や入院経験がある方でも入りやすくなっているタイプ。ただし、従来型の終身保険と比べて保険料が割高になっている | |
申込み方法 | 郵送、対面 |
契約可能年齢 | 20歳~80歳 |
保険金額 | 100~1,500万円(100万円単位で選べる) ※ 年齢により、契約できる金額の下限・上限が変わる |
保険期間 (保険料払込期間) | 終身払のみ |
主契約 | 【死亡保険金】 死亡したとき、保険金が支払われる |
特約 | 【リビング・ニーズ】 余命6ヶ月と判断された場合、死亡保険金額の全部または一部に相当する金額を生存中に受け取れる(この特約はあらかじめ付加されている) |
払込回数 | 月払、半年払、年払 (支払いはまとめた方が少しお得に) |
払込方法 | ・口座振替 ・クレジットカード払 |
保険料の 払込免除 | なし |
診査 | 告知扱いで医師の診断は不要 ただし、4つの告知項目に該当しない場合のみ申込める (4つの告知項目について詳しくは⇒こちら |
非喫煙者割引 | なし |
利用者の加入傾向
項目 | トップ3 |
---|---|
加入者の年齢 | 1位 70代 2位 60代 3位 50代 |
保険金額 | 1位 200万円以下 2位 300万円~500万円 3位 600万円以上 |
※集計期間:2014年8月~2015年3月
メリット部分
持病や入院・手術経験があっても入りやすい
ライズ・サポートは引受基準を緩和しているので、持病や入院・手術経験のある方が入りやすい終身保険となっています。ここがこの保険の最大の魅力ポイントとなっています。
ただし、最低でも4つの質問をクリアする必要がありますので、加入前にチェックしておきましょう。
以下の質問に全て「いいえ」であれば申込みできます。 | |
1 | 最近3か月以内に、入院*1、手術*2、検査のいずれかをすすめられたこと*3がありますか? または現在入院中*1ですか? |
2 | 過去2年以内に【別表1】の病気で入院*1をしたことがありますか? |
3 | 過去2年以内に、糖尿病(高血糖や糖尿病の疑いを含む)で入院*1をしたことがありますか? または、過去2年以内に、糖尿病の合併症(網膜症、腎症、下腿皮膚かいよう)で医師の診察、検査、治療、投薬*4のいずれかをうけたことがありますか? |
4 | 過去5年以内に、【別表2】の病気や異常で入院*1または 医師の診察、検査、治療、投薬*4のいずれかをうけたことがありますか? |
*1 「入院」「入院中」とは、治療のための入院(教育入院を含む)、検査入院のいずれの場合も告知の対象となります。(ただし、正常分娩のための入院は告知の対象から除きます。)
*2 「手術」とは、切開術、帝王切開、内視鏡、レーザー、体外衝撃波療法(ESWL)、カテーテル、放射線などを含みます。また、「日帰り」の手術も該当します。
*3 第1項の「検査をすすめられたこと」とは、健康診断・人間ドックまたは医療機関を受診した結果、診断確定のための再検査・精密検査をすすめられたことをいいます。(ただし、再検査・精密検査の結果、異常がなく診療完了した場合は除きます。)
*4 「投薬」には、病院や診療所で薬の処方のみをうけた場合も含みます。
別表1 | 脳卒中[くも膜下出血、脳内出血、脳こうそく] 心筋こうそく 狭心症 不整脈 こうげん病[関節リウマチ(若年性関節炎を含む)、結節性多発動脈炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、強皮症] かいよう性大腸炎 クローン病(限局性腸炎) |
別表2 | がん、上皮内新生物[がんとは、癌、白血病、肉腫、骨髄腫、悪性リンパ腫などの悪性新生物をいいます。上皮内新生物には、高度異形成、上皮内がんも含みます。治療終了後の経過観察のための診察、検査も含みます。] 慢性肝炎・慢性ウイルス肝炎(慢性B型ウイルス肝炎、慢性C型ウイルス肝炎を含む) 肝硬変 肺気腫 慢性気管支炎 慢性腎炎 免疫不全症(ヒト免疫不全ウイルス[HIV]病を含む) 筋強直性障害 先天性ミオパチー 筋ジストロフィー 統合失調症 うつ病 躁うつ病 アルコール依存症 薬物依存症 認知症 ++++++++++ 別表1の病気と診断確定されている場合を除く、下記の病気や異常 心筋症 心肥大 心奇形 先天性心臓病 動脈りゅう 動静脈奇形 一過性脳虚血発作 動脈の閉塞・狭窄(動脈がつまったり、ふさがったり、狭まったりして血液の流れが妨げられている状態) 弁膜症(心臓の弁の狭窄または閉鎖不全を含む) |
告知内容次第ではより良い保険に加入できる可能性も
健康状態について、より詳細な告知をすることで、その内容によってはライズ・サポートよりも内容が良い終身保険に契約できる可能性があります。
ライズ・サポート自体が他と比べて保険料が割り増しされている状態なので、割り増しされていない保険に加入できるのはかなり嬉しいところです。
とはいえ、これは保険会社の判断にまかせるしかありませんので、「そうなったらラッキー」くらいの気持ちで行った方が良いでしょう。あまり期待しない方が正解と言えます。
デメリット部分
保険料が割増になっている
ライズ・サポートが持病・入院経験がある方が加入しやすいよう引受基準を緩和している商品という関係で、他の終身保険と比べて保険料が割り増しされています。
具体的には男性で保険金額が500万円で20歳から契約した場合、ライズ・サポートでは月々の保険料が8,430円となりますが、同じオリックス生命の終身保険のRISE(ライズ)では月々の保険料は7,745円となっています。
加入年齢にもよりますが、ライズと比べると一回り高い価格になってしまうのは残念なところと言えます。
契約した保険金額以上の保険料を支払う可能性も
ライズ・サポートで気を付けるべき点として、やはり「終身払い」が挙げられます。長生きすればするほど保険料を支払い続けることになるので、もしかしたら契約した保険金額以上の保険料を支払ってしまう可能性があることを忘れてはいけません。
例えば40歳男性が保険金額500万円で加入した場合、月々の保険料は12,195円です。34年3ヶ月後(74歳3ヶ月)には支払保険料の総額が500万円を超えてしまいます。
万が一に備えるためとはいえ、結局保険金額以上の保険料を支払うというのは釈然としないものがありますね。
途中解約した場合は基本的に元金割れになる
ライズサポートは終身払いであり、一生涯保険料を支払い続けるシステムとなっています。そして保険料払込期間中は解約返戻金が低く抑えられているので、基本的にはどの時点で解約しても解約払戻金は抑制されており、確実に元金割れするようになっているのです。
つまり、ライズ・サポートのシステムだと満期がないため、解約返戻金は自分が支払った保険料よりも少ない金額しか返ってこないのです。
具体的には、50歳男性が保険金額100万円で契約して60歳で解約した場合、10年間の払込保険料総額は385,920円になります。
で、肝心の解約払戻金は194,450円なので、約50%くらいしか返ってこないということになります。
また、長生きして払込金額が増えればいずれ契約した保険金額を超えてしまいますので、なかなか難しいなというのが正直なところです。
一つだけ言えるのは、子供の学費やセカンドライフのための貯蓄にはあまり向いていないです。
その代り、持病を持っている人でも加入することが出来るので、他の保険で駄目だった人でも低いハードルで臨めるのが良い点と言えます。
解約払戻金は抑制されていますので、解約時は基本的に自分が支払った保険料より安くなるということは覚えておきましょう。どの時点で解約しても元金割れになります。
申し込み前の注意点
年齢によって扱える保険金額が異なる
契約年齢により最低保険金額と最高保険金額は異なります。
契約年齢 | 最低 保障金額 | 最高 保障金額 | 取扱単位 |
---|---|---|---|
20歳~39歳 | 200万円 | 1,500万円 | 100万円 |
40歳~49歳 | 1,000万円 | ||
50歳~80歳 | 100万円 |
一年以内に死亡した場合は保険金額が半額になる(災害死亡を除く)
ライズ・サポートは契約日からその日を含めて1年以内に死亡した場合、死亡保険金の支払額は保険金額の50%になります。ただし、災害死亡は除きます。
例えば保険金額100万円で入ったとして、加入から9ヶ月で病気で死んでしまった場合、支払額は50万円になってしまうのです。
1年経過後からは100%支払われます。
※ ただし、約款所定の不慮の事故で、その事故の日から180日以内に死亡された場合、または約款所定の感染症により死亡された場合には、保険金額全額をお支払いとなっています。
管理人の最終評価
持病や入院・手術経験を持つ方でも入りやすいため、そのような方は一度資料をチェックしてみてもいいと思います。ただし、保険料がかなり高い上に終身払いしかなく、いつ解約しても解約返戻金は低いままというのがネックなため、通常の健康状態の方にはあまりお勧めできる終身保険ではありません。
終身保険をお探しの方はこちらの終身保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。
この保険に加入中の方、見積もりを既にもらっている方
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この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
保険契約を検討される際には、契約概要を必ずご確認下さい。
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