学資保険は各保険会社の商品ごとに返戻率が異なるため、各商品の返戻率を比較した上で検討する必要があります。

ただし、返戻率は商品ごとだけでなく、「自分が選択するプラン」「誰が契約するか」「両親・子供の年齢は何歳か」などによっても上がったり下がったりします。そのため、私たちの選択次第で返戻率を今よりも上げることが可能なのです。

ここでは学資保険の返戻率を上げる方法について、全部で7つ挙げてみたいと思います。これらは上手く活用すれば返戻率を高くすることが出来ますので、是非とも契約する前に把握しておいていただければと思います。

また、契約時の親の年齢・お子さんの年齢が低いほど返戻率は上がるという項目もありますので、出来ればお子さんが生まれた段階で一度チェックしておくことをお勧めします。

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このページの目次

それでは、いきます。

学資保険を選ぶ際、返戻率の高さは最も重要なポイント!

学資保険は医療保険やがん保険とは異なり、貯蓄型の保険商品です。

貯蓄型の保険商品は終身保険や個人年金保険など色々ありますが、学資保険に関しては単純に「払い込んだ保険料に対して、それ以上のお金が戻ってくる」ということに大きな魅力がある保険となっています。

管理人taka管理人taka

学資保険には「親(契約者)が死んだ場合は以後の保険料が免除され、その後の学資金も全額貰うことが出来る」という大きなメリットもありますが、やはり支払ったお金以上の学資金が返ってくるということが一番身近な魅力ポイントとなるだろうと思います。

その払い込んだ保険料に対して受け取れる学資金の割合を「返戻率」と呼びます。例えばある学資保険に加入し、18年間で100万円の保険料を支払い、学資金としてトータルで110万円を受け取った場合の返戻率は110%となります。(現在はマイナス金利の影響で、110%を超える学資保険はなかなかありません・・)

もし学資金が115万円受け取れる場合、返戻率は115%となります。そうなのです、返戻率が高ければ高いほど、私たちはより多くのお金を受け取ることが出来るということになるのです。

貯蓄型の保険商品である学資保険において、この返戻率が高いほど魅力ある商品ということがわかるかと思います。

この返戻率は保険会社の商品ごとに異なるのですが、実は私たちの選択次第で返戻率を上げた状態で契約することも出来るのです。

以下、返戻率を高める方法を7つ挙げていますので、学資保険を検討中の方はチェックしていただければと思います。

【ワンポイントアドバイス】
親の年齢、そしてお子さんの年齢が低ければ低いほど返戻率は高くなってくれますので、出来ればお子さんが生まれた段階でチェックしておくことをお勧めします。

学資保険の返戻率を上げる7つの方法

学資保険の返戻率を上げる方法を7つ紹介しています。経済的に厳しいものもあるかと思いますので、無理をしない範囲でやることをお勧めします。

【その.1】月払ではなく、年払にする

保険料の払込方法を月払ではなく、半年払や年払などの一気に支払う形にすることで返戻率を上げることができます。

基本的に保険料は月払よりも半年払、半年払よりも年払にすることで、総支払保険料を少なくすることができます。例えばソニー生命の「学資保険スクエア」のⅠ型を契約する場合は

月払15,912円×12ヶ月=190,944円
年払189,516円

このように年払の方が約1,428円安くなってくれます。

保険料が安くなるのに、学資金の金額は変わらないということは、返戻率は上がっているということですよね。

実際にこの例の場合でも

  • 月払の場合:返戻率は約100.5%
  • 年払の場合:返戻率は約101.3%

となり、年払の方が0.8%高くなっています。(※ 父親30歳、子供0歳での返戻率です)

これを18歳払とすると、2万5千円もお得になる計算になるのです。

もちろん年払なので1年分の保険料を一気に支払える資金が必要となりますが、基本的に多少貯蓄がある方なら問題ないでしょうし、あまり貯蓄がない方でも少し貯めれば大丈夫だと思いますので、返戻率を上げるためにも出来るだけ月払よりも年払で契約することをお勧めします。

【その.2】保険料払込期間を短くする(18歳払よりも10歳払)

学資保険は保険料の払込期間を自分で選択することが出来ます。

子供の年齢を基準にして10歳払・15歳払・17歳払・18歳払などがあり、払込期間が短いほど月払保険料は高くなり、払込期間が長いほど月払保険料は少なくなります。

そのため、保険料払込期間を短くして契約することで、返戻率を上げることができるのです。年払の項目でも解説した通り、保険料は一気に支払った方が総支払保険料は少なくなる性質があるからです。

では、10歳払と18歳払とではどのくらい返戻率に違いがあるのでしょうか?例としてソニー生命の「学資保険スクエア」のⅢ型を契約する場合は以下のような返戻率になります。

  • 10歳払の場合:返戻率は約105.5%(月払保険料は15,788円)
  • 18歳払の場合:返戻率は約102.6%(月払保険料は9,020円)

[※ 父親30歳、子供0歳での返戻率です]

10歳払の方が18歳払よりも約2.9%も高くなるのです。これはかなり注目すべき変化と言えるでしょう。

ただし、10歳払にすることで保険料が高くなるため、経済的に無理という方にはお勧めできませんが、もし18歳払と比べて倍近い保険料を払っても経済的に大丈夫なのであれば、是非とも10歳払で契約を検討することをお勧めします。

【その.3】男性よりも女性が契約する方が返戻率が高い

基本的に、どの学資保険も父親が契約するよりも母親が契約した方が返戻率がほんの少し高くなる傾向にあります。ただし、0.1%~0.3%くらい上がる程度なので、大きく得するわけではありません。

実際にフコク生命の「みらいのつばさ」(保険料払込期間:11歳)で見てみると、以下のような差があります。

 契約者が父親契約者が母親
ステップ型104.7%104.9%
ジャンプ型105.5%105.7%

[※ 契約者30歳、子供0歳での返戻率です]

このように、どちらのプランでも女性が契約者となった方が返戻率が0.2%上がっています。

そのため、基本的には母親が契約者となった方が少しお得になるのです。もし共働きをしていて稼ぎが同じくらいか、もしくは奥さんの方が稼ぎが良いという場合は、奥さんが契約者となることも検討してみてください。

ただ、実は学資保険は年齢によっても返戻率が変わってくるため、性別だけでなく年齢も考慮して契約者を決めた方が良いのです。

年齢によっての返戻率の差については以下で説明しますが、夫婦が同い年・または父親の方が年上なら母親が契約した方がお得になります。

姉さん女房の場合は各保険会社の保険料試算(シュミレーション)でチェックしてから、お得になる方を契約者とした方が良くなります。

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ただし、これはあくまで共働きをしていて、収入が同じくらいであるか、または奥さんの方が収入が上の場合に有効な方法となります。奥さんが専業主婦なのに契約者となってしまうと、夫に万が一のことがあった場合の保険料払込免除がありませんので、共働きでない場合は夫が契約者になった方が良いといえるでしょう。

【その.4】契約者の年齢が低い方が返戻率が高い

上でも少し解説していますが、どの学資保険でも契約者となる父親または母親の年齢が低ければ低いほど、返戻率が上がる傾向にあります。

つまり、30歳の父親と40歳の父親と比べた場合、30歳の父親の方が返戻率が高い状態で学資保険に加入できるのです。

そのため、学資保険は子供が生まれてすぐに加入を検討するのがベストとなります(ちなみに子供の年齢も低い方が返戻率は上がります。詳しくは後程)。

具体的にどれほど変わるのか、フコク生命の「みらいのつばさ」(ジャンプ型、保険料払込期間:11歳)で見てみることにしましょう。

 契約者が父親契約者が母親
契約年齢:30歳105.5%105.7%
契約年齢:35歳105.3%105.6%
契約年齢:40歳104.9%105.3%
契約年齢:45歳104.2%105.0%

契約時の年齢が高ければ高いほど、男女ともに返戻率が低くなっていくのが分かるかと思います。(これはどの学資保険でも共通です)

そのため、基本的には子供が生まれたらすぐに契約した方が、返戻率を下げずに済むということですね。

ただ、ここで注意して欲しいのが「夫婦で年齢が低い方が契約した方がお得になる訳ではない」ということです。

どういうことかというと、同い年の場合は男性よりも女性の方が返戻率が高くなるため、例えば父親の方が母親よりも1歳年下だからと言って、父親が契約者になってしまうと母親が契約者になる場合よりも返戻率が低い可能性があるのです。

上の表を見てもらうと分かりますが、30歳の父親の場合は返戻率が105.5%ですが、35歳母親の場合は105.6%であり、年齢が高い母親の方がまだ返戻率が高いのです。

そのため、いわゆる姉さん女房の家庭の場合は、各保険会社の保険料試算(シュミレーション)でどちらの方が返戻率が高いのか、しっかりと比較をしてから決めることをお勧めします。

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再度注意しておきますが、これはあくまで共働きをしていて、収入が同じくらいであるか、または奥さんの方が収入が上の場合に有効な方法となります。奥さんが専業主婦(もしくはパートなど)の場合、年齢関係なく旦那さんに契約者になってもらいましょう。

【その.5】子供の年齢が低い方が返戻率が高い

学資保険は、子供が生まれてすぐに加入した方が返戻率が高くなります。

これは先ほど説明したように、契約者となる親の年齢が低い方が返戻率が高くなるということも理由としてあるのですが、実は子供の年齢も低いうちに加入した方が返戻率が高い傾向にあるからです。

これも表で見てみると一目瞭然です。今回もフコク生命の「みらいのつばさ」(ジャンプ型、保険料払込期間:11歳)を例に確認してみましょう。

 契約者が父親契約者が母親
契約年齢:30歳
子供の年齢:0歳
105.5%105.7%
契約年齢:30歳
子供の年齢:1歳
105.3%105.5%
契約年齢:30歳
子供の年齢:3歳
104.8%104.9%
契約年齢:30歳
子供の年齢:5歳
104.3%104.4%
契約年齢:30歳
子供の年齢:7歳
103.8%103.9%

子供が0歳で加入する場合と7歳で加入する場合とでは、返戻率は約1.8%も変わってしまうのです。これは金額にすると数万円の差になってしまうため、遅く加入すればするほど損になるということがわかるかと思います。

また、上の表では契約者の年齢を30歳で統一していますが、実際には子供が年を取ればとるほど契約者も年を取りますので、返戻率は上の表よりもさらに下がってしまうのです。

このように、学資保険に加入する年齢が遅くなればなるほど返戻率は低くなってしまうため、学資保険に興味がある方は子供が生まれたらすぐに検討を開始することをお勧めします。

【その.6】学資金の受取時期を出来るだけ後にする

学資保険は運用期間が長くなればなるほど返戻率が高くなるという性質がありますので、学資金(祝金・満期金)を受け取る時期を遅くすることで、返戻率を上げることが出来ます。

例えば学資保険の中には幼稚園・小学校・中学校・高校の入学時期に合わせて祝金を受け取っていくというプランもありますが、これだと早い時期に祝金として多くの学資金を出してしまうことになるため、返戻率はあまり上がってくれません。

逆に17歳・18歳の大学入学時期に一気に満期金を受け取るプランだと、上記のプランと比べると返戻率は高くなってくれます。これは払い込んだ保険料の全てをしっかりと長期間運用してくれたということが要因となっています。

同じように、大学の1年ごとに祝金を受け取ったり、21歳・22歳で満期金を受け取るプランなどもあります。こちらは20歳を超えての運用となりますので返戻率はとても高くなります。大学入学時に大きなお金が学資金として入らなくても大丈夫なくらい家計に余裕があるご家庭の場合、このプランも検討すると良いでしょう。

ただ、一般的な経済状態の家庭の場合は、大学入学時に大きな金額を持っていきたい方が多いでしょうから、いくら返戻率が高くなろうが無理はぜず、17歳満期・18歳満期で検討するのが良いかと思います。

【その.7】クレジットカード払にする

最後になりますが、保険料をクレジットカード払にすることでポイントが還元されるようになるため、その分だけお得になります。

クレジットカードのポイント還元は年会費無料のカードでも1%前後はあるため、実質的に返戻率が1%前後高くなったのと同じと捉えることが出来ます。

実際の返戻率の数値が変わるわけではありませんが、クレジットカード払にすることで1%前後お得になっているのは事実です。そのため、少しでもお得に学資保険を契約したい場合は、是非とも保険料をクレジットカード払にすることをお勧めします。

ただし、クレジットカード払の場合は支払う金額に上限がある場合が多く、保険料次第ではその上限を超えてしまう可能性もあります。また、そもそもクレジットカード払ができない保険会社もあるため、返戻率が高くなるプランで契約する場合は「クレジットカードで払えたらラッキー♪」くらいの感覚で臨んだ方が良いかと思います。

まとめ

返戻率を上げる方法は意外とたくさんあることがお分かりいただけたかと思います。

ただ、「やることが多くて何をしたらいいのか分からないよ・・。」という方もいるかと思いますので、以下に返戻率を上げる方法をまとめておきます。

  1. 【重要】子供が生まれたら、出来るだけ早い段階で学資保険への加入を検討する。(両親も子供も若いうちに加入した方が返戻率が高いため)
  2. 年齢が低い方、または奥さんが契約した方が返戻率は高いが、基本は収入が多い方が契約した方が保障的に安心できる。ただし、共働きで収入も年齢も同じくらいな場合、奥さんが契約者となった方が返戻率は高くなる。(各保険会社の保険料試算はやっておくべき)
  3. 保険料の支払は月払ではなく、年払にする
  4. 家計が許すのであれば、保険料払込期間はできるだけ短くする(18歳払よりも10歳払いの方が返戻率はかなり高い!
  5. 大学入学の時期に大きな満期金がなくても経済的に大丈夫と判断できる場合、満期を大学卒業の時期(21歳満期・22歳満期)にしておく
  6. 保険料はクレジットカード払にする(ただし、出来たらラッキー程度で)

以上になります。

それと、学資保険を検討する場合はまずは返戻率を高く設定してくれている商品の中から探すのが効率が良いかと思いますので、学資保険を検討する際は以下も参考にしてください。

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