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病気やケガで障害になった場合に国が用意してくれている保障が「障害年金」です。

万が一、障害者になった場合にどのくらい国から給付されるのか、知らない人の方がかなり多いと思います。ですが、障害年金について簡単にでも知っておくことで、無駄に高い保険料を払って民間の医療保険に入る必要性がかなり低く感じ始める方も多くいると思います。

このページでは障害年金について出来るだけ簡潔にまとめていますので、興味があれば読んでいただければと思います。特に医療保険を検討している方は、このページで書かれている内容だけは最低限知っておいた方が良いでしょう。

⇒医療保険の必要性についてはこちらへ(作成中)

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障害年金はこれを押さえておこう

障害年金を知る際に、ここを押さえておけば大丈夫!というポイントを解説します。

障害年金には2パターンある

障害年金は国民年金を払っている人が受けれる「障害基礎年金」と、厚生年金を払っている人が受けれる「障害厚生年金」があります。

障害基礎年金:

自営業者、アルバイト、パートなど、国民年金を払っている場合はこちらの年金のみを受けることになります。会社員の方ももちろん貰えます。

障害厚生年金:

会社員の方は基本的に厚生年金を払っているので、こちらの年金を受けることになります。さらに「障害基礎年金」も合わせて支給してもらえるので、個人事業主よりもかなり優遇されることになります。

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障害基礎年金の受給条件と年金額について

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障害基礎年金を受ける際は一定の条件を満たしている必要があります。また、年金額も障害の度合い、子供の数によって異なります。

受給要件
  1. 初診日に国民年金に加入していること。(ただし、20歳前、または60歳以上65歳未満の年金に加入していない期間の方で、国内在住の時に初診日があれば大丈夫です。)
  2. 一定の障害状態(障害等級1級、2級)に該当すること。
保険料納付要件
  1. 保険料を納付・免除されている期間が、年金の加入期間の2/3以上であること。
  2. 初診日が65歳未満であり、初診日の先々月までの1年間で保険料の未納がないこと。

基本的には国民年金保険料を払っていれば問題ありません。未納の方は受けられない可能性が出てくるので、注意してください。

障害認定日の決め方
  1. 初診日から1年6ヵ月を経過して障害の状態にあるとき
  2. 初診日から1年6ヶ月以内で傷病が治り、障害の状態にあるとき
  3. 初診日から65歳になるまでの間に障害の状態になったとき

以上の時が「障害認定日」となり、その日に障害年金の受給権を取得したことになります。

受取れる年金額

上の「受給要件」と「保険料納付要件」を満たしていれば、障害認定日以降に以下の年金額を受給できるようになります。

1級 780,100円×1.25+子の加算
2級 780,100円+子の加算
【子の加算額について】
・第1子、第2子:各224,500円
・第3子以降:各74,800円
※ 18歳になる年度の3月31日を経過していない子が対象

子供が何人いるかどうかで年金額が変わってきます。例えば1級の障害に認定され、18歳未満の子供が3人いる場合は

780,100円×1.25+224,500円+224,500円+74,800円=1,498,925円

となり、約150万円を年金として受け取れるようになります。

障害厚生年金の受給条件と年金額について

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障害厚生年金も障害基礎年金と同じく、受ける際は一定の条件を満たしている必要があります。また、障害等級が3級も対象になったり、障害手当金という一時金が貰えたりと、障害基礎年金だけしか貰えない個人事業主に比べるとかなり内容が充実しています。

受給要件
  1. 初診日に厚生年金に加入していること。
  2. 一定の障害状態(障害等級1級、2級、3級)に該当すること。
保険料納付要件
  1. 保険料を納付・免除されている期間が、年金の加入期間の2/3以上であること。
  2. 初診日が65歳未満であり、初診日の先々月までの1年間で保険料の未納がないこと。

内容は障害基礎年金と同じになっています。基本的には厚生年金保険料を払っていれば問題ありません。会社員の方で未納の方はほぼいないと思いますので、ここは気にしなくても問題ありません。

障害認定日の決め方
  1. 初診日から1年6ヵ月を経過して障害の状態にあるとき
  2. 初診日から1年6ヶ月以内で傷病が治り、障害の状態にあるとき
  3. 初診日から65歳になるまでの間に障害の状態になったとき

こちらも障害基礎年金と同じになっています。

以上の時が「障害認定日」となり、その日に障害年金の受給権を取得したことになります。

受取れる年金額

上の「受給要件」と「保険料納付要件」を満たしていれば、障害認定日以降に以下の年金額を受給できるようになります。

また、以下の金額に障害基礎年金も合わせて貰えるので、厚生年金に加入している方が圧倒的に優遇されていることになります。個人事業主の方はちょっと痛いところですね。

1級 報酬比例の年金額×1.25+配偶者加給年金額(224,500円)
2級 報酬比例の年金額+配偶者加給年金額(224,500円)
3級 報酬比例の年金額(最低保障額:585,100円)
備考 被保険者期間が300月未満の場合は、300月とみなして計算する

まず最初に言っておきますが、会社員で厚生年金を払っている方であれば、加入している期間がどれほど短くても最低でも300ヶ月(25年間)は加入していたとみなして計算されるということが決まっています。

つまり、極端に言えば入社して1年もたたずに障害認定された場合でも支給されるのです。

そして皆さんが一番気になっているのはおそらく「報酬比例の年金額」って何??だと思いますが、それに関しては以下の計算式で求めることができます。

【報酬比例の年金額の計算式】

平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数

平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以後の被保険者期間の月数

これだけを見て「なるほど!」となる人は少ないと思います。ちょっと訳分からないですよね(^_^;)

しかも上の文では「平均標準報酬月額」となっているのに、下の文では「平均標準報酬額」となっていて、『月』の文字が抜けています。何が何だかさらに分からない感じになっているのです。

しかし、実はこの違いは簡単です。「平均標準報酬月額」がボーナスを含めずに月給を平均した1ヶ月分の金額であるのに対し、「平均標準報酬額」は月給とボーナスを含めて平均した1ヵ月分の金額のことを言っているのです。平成15年4月からボーナスを含めて計算するようになったため、このような一見複雑な計算式になっているのです。

ではでは、どんな感じで自分が貰える年金額を計算するのか、ちょっと試しに計算してみたいと思います。

計算を簡略化するため、平成15年4月から厚生年金を払い始めたという設定で行きます。

【設定】
・平成15年4月から加入
・厚生年金加入期間は150ヶ月(⇒300ヶ月として計算)
・障害等級1級と認定された
・男性(加入者)の平均標準報酬額は40万円
・家族構成:妻、子供3人(18歳未満)の計5人

【まずは報酬比例の年金額を求める】
上記の「報酬比例の年金額の計算式」を使います。
400,000円×5.481/1000×300ヶ月=657,720円

報酬比例の年金額は657,720円

【障害厚生年金を求める】
657,720円×1.25+配偶者加給年金額(224,500円)=1,046,650円

障害厚生年金額は1,046,650円

【障害基礎年金を求める】
780,100円×1.25+224,500円(第1子)+224,500円(第2子)+74,800円(第3子)=1,498,925円

障害基礎年金額は1,498,925円

【合計する】
障害厚生年金と障害基礎年金を合計します。
1,046,650円+1,498,925円=2,545,575円

【結果】
貰える障害年金額は2,545,575円

障害認定1級で子供が3人いる家庭で障害認定1級になった場合、250万円以上の年金を受け取れることになります。

これは働きだしてすぐに障害認定を受けた場合でも同じ年金額を受け取ることができるので、いかに障害厚生年金が優れているかが分かるかと思います。

3級に満たない場合は障害手当金が出ます

障害厚生年金の場合、もし障害認定で3級に満たない時は一時金が出るようになっています。それを「障害手当金」と言います。

障害手当金は「報酬比例の年金額」の2年分が貰えるようになっています。つまり、上記の例だと657,720円×2年分=1,315,440円を一時金として受取ることができます。

最後に

厚生年金を払っている方はもし障害状態(1級・2級・3級)になってもかなり充実した保障体制があるため、経済的に大きな助けになることは間違いありません。

多くの方は会社に入っても何気なく「厚生年金って結構支払う金額が高いんだなぁ・・」くらいしか思っていないものですので、保険営業員の「万が一の時に備えて医療保険に入っておきましょう!」という言葉にグッとくることもあるかと思います。ですが、障害に関してだけでもこれだけの保障がありますし、公的保険(健康保険)も合わせるとさらに多くの保障が受けられるようになるのです。

もしも保険営業員の方から医療保険を勧められている場合は、一度障害年金をはじめとした厚生年金・健康保険の各種保障を確認してみてはどうかと思います。そうすることで、医療保険に関しては多くの保障は必要ないという結論を下す可能性も出てきますし、余計な出費を防ぐことにも繋がります。自分に最適な保険を絞り込めるという良い結果を生み出すきっかけにもなるかと思います。

ただし、自営業者などの国民年金に加入している場合は、障害基礎年金しか受けられませんので、これだけだと障害状態になった時はかなり厳しい状態になってしまうかと思います。結果として医療保険を検討する必要性が高くなりますので、個人事業主の方はちょっと考えることが多くなるかと思います。

ちなみに、医療保険が必要かどうかはこちらのページでまとめています。障害年金をはじめとした公的年金・公的保険も含めて考察していますので、良ければ見ておいてください。
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