SBI証券はつみたてNISAを始めるにあたり、商品ラインナップが多くて魅力的な投資信託が扱えたり、投信マイレージサービスでTポイントが貯まるなど、かなり魅力的なメリットを提供してくれています。
そのため、つみたてNISAで利用したい金融機関としては、当サイトでは現時点でトップクラスでお気に入りの位置付けになっています。(現在は僅差で楽天証券の方がお勧めではありますが・・)
このページではそんなSBI証券でつみたてNISAを始めることのメリットやデメリット、注意点などを解説していますので、興味がある方は是非ともチェックしてみてください。
このページの中身
■目次
SBI証券でつみたてNISAをするメリット
SBI証券はつみたてNISAを始めるにあたり、いくつかのメリットがあります。
他の金融機関にはないメリットもありますので、まずは開始前にこれらを把握しておくことをお勧めします。証券会社選びにきっと役立つだろうと思いますので。
投資信託の数が多く、魅力的な商品が用意されている
金融機関で販売されている投資信託の全てがつみたてNISAとして利用できるわけではありません。
つみたてNISAとして利用できるのは、金融庁がお墨付きを与えた161本の銘柄のみ(主に投資信託、少数のETFで構成)となっています。
SBI証券の場合、161本の中の152本(2019年9月現在)を購入することができるようになっています。この取扱い本数は金融機関の中でも特に多く、楽天証券と並んで一番となっています。
【つみたてNISA対象商品の取扱い数(2019年9月現在)】
楽天証券 | 152本 |
---|---|
SBI証券 | 152本 |
マネックス証券 | 147本 |
大和証券 | 15本 |
野村證券 | 6本 |
取扱い本数は金融機関によってかなり異なり、少ないところだと2桁台となっているところもたくさんあります。
取扱い本数が少ないということは、それだけお勧め商品が含まれている可能性が少なくなるということですので、取扱い本数が多いというのはそれだけで選択肢が大きく広がるというメリットを持っているのです。
また、SBI証券では楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)という投資信託を購入することができます。
楽天VTIは扱っている証券会社の買付ランキングで常に上位にいる人気商品であり、有名なバンガード社が運用している商品です。
詳しい解説はここでは控えますが、かなり魅力ある投資信託です。なのですが、楽天VTIは限られた証券会社でしか購入することができません。
SBI証券はその限られた中に含まれているので、この点はかなり大きなメリットと言えるでしょう。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドが発売される
SBIグループでは2019年9月12日より「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」という投資信託の募集を開始する予定となっています。
参考:【9/12(木)より新規募集開始】「バンガード」×「SBI」から低コスト米国株ファンドが登場!
この商品は、かの有名なバンガードとSBIグループとの共同ブランドファンドとなります。
バンガードと言っても投資初心者の方には「何それ?」としかならないと思いますが、実は世界最高峰の運用会社で、インデックス投資を行う方の中では知らないものはいないくらいの超有名な米国の投資運用会社なのです。
そのバンガードの中でも特に高い人気を誇る「VOO」というETFがあるのですが、まだ日本ではこのVOOを組み入れた投資信託はありませんでした。
ですが、ついにSBIグループがVOOを組み入れた投資信託を国内初として発売することになったのです。これは投資をしている人(つみたてNISAも含む)にとって、かなり興味深いニュースとなっています。
ちなみにバンガードのETFにはVOOと並ぶ人気を誇る「VTI」というETFがありますが、これはすでに楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)として投資信託で発売されており、つみたてNISAでも利用できるようになっています。
このSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドはVOOというブランド力だけでなく、信託報酬率が国内でも最安値クラスという大きな魅力も持っています。
【商品概要(抜粋)】
ファンド名 | SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド |
---|---|
投資対象 | バンガード・S&P500 ETF(VOO) |
信託報酬率(税込) | 0.09264% ※ 消費税率が10%となった場合は年0.0938%程度(税込) |
新規募集期間 | 2019年9月12日~2019年9月25日 |
設定日 | 2019年9月26日 |
設定・運用 | SBIアセットマネジメント株式会社 |
私がお勧めしている楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)の信託報酬は0.1596%で、これでもかなり低くて魅力的だったのですが、なんとSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドはそれをさらに下回る0.09264%という低さなのです。
楽天VTIよりも約0.067%低くなっていますね。
信託報酬は低ければ低いほど余計な手数料がかからなくて良いですので、この点では楽天VTIよりも魅力的となります。例えば400万円分のSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを持っていたとした場合、楽天VTIより年間の信託報酬は2678円くらい安くなりますので、少ないとはいえお得となっています。
楽天VTIと同じくらい商品としての魅力があり、信託報酬はさらに低い・・ということで、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドはかなり注目の商品となることでしょう。
そんな注目のSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドですが、「つみたてNISA」対象商品として金融庁に届出をしています。
また、SBIグループの商品なのでSBI証券では発売されるとして、まだ他の証券会社での販売情報は分かりませんので、現在のところはSBI証券に理があるのかなという感じになっています。(いずれは他の証券会社でも扱えるでしょうが・・)
投信マイレージサービスでTポイントが貯まる
SBI証券の大きなメリットの一つに「投信マイレージ」があります。
これは、SBI証券で投資信託を保有しているだけで、勝手にTポイントが溜まっていくというもの。もちろんつみたてNISAでの保有もOK。
何のリスクもなく、ただ保有しているだけなので特に何もすることなくポイントを貰うことができるのです。何気なく書いていますが、これは結構凄いサービスです。
1Tポイントは1円となっており、獲得したTポイントはさらに投資信託へ再投資できます。これにより、複利で増やしていくことも可能となっています。
ちなみに、ポイント付与率は以下のようになっています。
- 1,000万円未満:0.1%
- 1,000万円以上:0.2%
例えば1,000万円の投資信託を持っている場合、それだけで1,000万円×0.2%=2万円分のTポイントが付与されます。何もすることなく2万円が貰えることになるので、これはかなり大きなメリットです。
他の証券会社にも似たようなサービスはありますが、ほとんどの場合でSBI証券が最もポイント付与率が高くなっています。これだけでSBI証券を選ぶ価値があると言えますね。
ですが、ちょっと待ってください。投信マイレージには知っておくべき注意点もあるのです。
それは一部の投資信託(ローリスクのインデックスファンドが主な対象)については、上記のポイント付与率ではなく別の付与率が適用されることです。
人気が高い「たわらノーロードシリーズ」や「iFreeシリーズ」「eMAXIS Slimの一部商品」については保有金額に関わらず、一律で0.05%の付与率となっています。
また、管理人takaのおすすめでもある「楽天VTI楽天・全米株式インデックス・ファンド)」と「楽天VT(楽天・全世界株式インデックス・ファンド)」、「eMAXIS Slimの一部商品」については年率0.03%と、かなり低く設定されています。
これらはどれもお勧めの投資信託であり、積み立てを行う際は是非とも利用したい商品ばかりなので、私たちがつみたてNISA(もしくは通常の積立)をするとしたら実質的には0.05%もしくは0.03%の付与率の商品ばかりを選ぶことになりかねないと思います(というか、つみたてNISAで選べる投資信託はほぼ付与率が低いようです・・)。
1,000万円分の投資信託を保有する場合を仮定すると、年率0.2%(2万円)と0.03%(3千円)では大きな違いが生じてしまいます。ちなみに0.03%の場合、各証券会社と比べても付与率はかなり低いです。
投信マイレージサービスは確かに魅力的な還元サービスではありますが、こちらが購入したい投資信託はことごとく付与率が低くなっているのがとても残念です・・。
積み立て方法の自由度が高い(毎日100円からでも可能)
SBI証券は積み立て方法のバリエーションが豊富で、つみたてNISAでも「毎日、毎週、毎月」の3つの中から好きに選んで積み立てを行うことができます。
投資信託は日々値動きがあり、価格が変動するため、どの時点なら安く買えるのか、それとも高値掴みしてしまうのかは誰にも分かりません。そのため、決められた時期に定期的に買い付けていく「ドルコスト平均法」で時間的なリスクを分散を図る購入方法が一般的です。
基本的につみたてNISAは定期購入をしていくやり方なので、こちらが何も意図しなくてもドルコスト平均法になっています。そのため、高値掴みなどのリスクを抑えながら平均値で積み立てていくことができるようになっています。
そして積立期間は一般的には「毎月」を選択する方が多いですが、SBI証券では毎月だけでなく、毎週、または毎日積立の中から選択することができるようになっています。
毎月よりも毎週、そして毎週よりも毎日積立の方がより時間的なリスク分散が期待できますので、毎日という選択方法が用意されているのはメリット部分と言えるでしょう。
ただし、毎月積立と毎日積立のどちらがパフォーマンスが良いかというと、ほとんど変わらないというデータもありますので、毎日積立にそれほど大きな期待は持たない方が良いかも知れませんが・・。
参考:積立投資に驚きの結果 購入頻度でリターンに大差なし - NIKKEI STYLE
また、最低金額も100円からとなっていますので、「今月は厳しいな・・」という場合は千円以下という少額投資にすることもできます。
さすがに100円を毎月積立というペースではお金が貯まりませんし、つみたてNISAの良さを全く活かしきれないのでお勧めしませんが、急にお金が必要になった時などに最低金額を低く設定できるのはありがたいなと思っています。
SBI証券のその他のメリット
つみたてNISAとは直接関係はないですが、SBI証券には他にも以下のようなメリットがあります。
米国株式・ETFの定期買付サービスがある
SBI証券では米国株式や米国ETFを自動で定期的に買い付けるサービスがあります。
米国株式や米国ETFは投資信託と比べると少しリスクが高くなるため、投資初心者の方には積極的にお勧めしていません(つみたてNISAでも対象外のジャンルです)。
ですが、もし「投資をしっかり勉強して、しっかりと資産運用していきたい!」と考える方には知っておいて欲しい投資ジャンルとなります。個人的には特に高配当の米国ETF(VYM、HDV、SPYDあたり)がお勧めです。私も積極的に買い付けています。
そんな米国株式・米国ETFですが、SBI証券では定期買付サービスを導入しており、設定することで毎月好きな日に好きな銘柄を自動的に買付してくれるようになっています。米国株・ETFに投資をしている方にとって、この機能は本当に楽だしありがたいです。
他の証券会社ではまだ見られないサービスですので、この点はSBI証券のメリット部分となっています。
米ドルの為替手数料が安い
上記の米国株や米国ETFは基本的に外貨(ここでは米ドル)で購入する必要があります。
購入方法は2つあります。一つは「円貨決済」といい、証券会社の方で自動的に円→米ドルの為替取引をしてくれます。つまり、こちらは円しか持っていない場合でも米国株・米国ETFを買うことができます。
もう一つは「外貨決済」といい、あらかじめこちらが円→米ドルの取引を済ませ、米ドルを保有している状態で決済するという方法です。
SBI証券は円貨決済の場合は1ドルにつき25銭という手数料が発生するのですが、住信SBIネット銀行を利用して前もって米ドルを購入する場合は1ドルにつき4銭しか手数料がかからなくなるのです。積立購入の場合だと1ドルあたり2銭になります。
この4銭(または2銭)という手数料は他の証券会社と比べてもかなり安いです。人気が高い楽天証券では円貨決済も外貨決済も両方とも1ドルにつき25銭の手数料がかかってしまいます。
円貨決済 | 外貨決済 | |
---|---|---|
SBI証券 | 1ドルにつき25銭 | 1ドルにつき4銭 (積立購入なら2銭) |
楽天証券 | 1ドルにつき25銭 | 1ドルにつき25銭 |
ちなみに、SBI証券で10万円分(1ドル100円とした場合)の米国ETFを購入する際にかかる手数料は
- 「外貨決済」の手数料:40円(積立購入なら20円)
- 「円貨決済」の手数料:250円
となります。
金額が大きくなればなるほどバカにできない差になりますので、米国株や米国ETFの購入を検討するのであれば現状ではSBI証券を選ぶのが一番お得だと言えるでしょう。
夜間取引にも対応
国内株式は通常、限られた時間でしか取引することができません。普通は9:00~11:30、12:30~15:00までとなっています。お昼休みや、夜から朝までは取引できないようになっています。
ですが、SBI証券ではPTSという取引が用意されており、8:20~16:00、17:00~23:59までの幅広い時間で取引を行うことができるようになっています。
朝の通勤中や昼休み、夜間でも取引できるので、忙しいサラリーマンの方でも株式を購入できるのが嬉しいですね。
ちなみに、PTS取引は楽天証券でも行えます。
SBI証券でつみたてNISAをするデメリット・注意点
クレジットカード払ができない
SBI証券では残念ながらクレジットカード払で投資信託を購入することができません。
SBI証券とお勧め上位を争っている楽天証券は、投資信託(つみたてNISAも含む)の購入に楽天カード払ができるため、楽天カードで買い付けることで1%のポイントが還元される仕組みになっています。
投資信託は月に5万円まで楽天カードで引き落とせるようになっています。1%還元なので、月に500ポイント、年間で最大6,000ポイント(=6,000円分)も貯まってくれます。めちゃくちゃ美味しいですよね!
ですが、SBI証券ではそのようなクレジットカード払がないので、ポイントを貯める機会が減っている状態なのです。これはかなり残念です・・。
ちなみに、SBI証券JCBカードを利用してセブン銀行・ゆうちょ銀行ATMからSBI証券総合口座へ入金することが可能となっていますが、これはあくまでもキャッシュカードとしての利用のため、Oki Dokiポイントは貯まりませんので、この点はご注意ください。
SBI証券でつみたてNISAを始めるための流れ
SBI証券でつみたてNISAを始めるためには、まずはSBI証券の総合口座を開設する必要があります。つみたてNISA口座は総合口座を作る過程でついでに作ることができますので、手間が増えるといったことはほとんどありません。
具体的にどう行動すれば良いのかが分からない方は、以下のように進めてもらえれば大丈夫です。
- SBI証券の口座を開設する
- その流れでつみたてNISA口座の開設を選択する
- 口座が開設されたら入金しておく。銀行引落サービスを利用する場合は入金の必要なし
- 投資信託を選ぶ
- つみたてNISAでの積み立ての設定を行う
- あとはほったらかしでもOK
このような流れで進めれば開始できるはずです。
また、初めて口座開設をする際には「特定口座にするか?」「NISA口座の選択はどうする?」「FXや信用取引などの口座も作った方良い?」「マイナンバーカードはどうやって提出するの?」といった疑問が出てくるかと思います。
それについては以下のページで具体的に書いています。楽天証券の口座開設画面を元に進めていますが、大事なところは大きく変わりませんので、良ければ参考にしてみてください。
つみたてNISA対応のおすすめ投資信託はこの5つ!
つみたてNISAを始めるにあたり、初心者の大きなハードルとなるのが「金融機関選び」と「商品選び」の2つです。ただし、当ページを参考にするのであればかなり早く選ぶことが可能です。
まず金融機関選びですが、当ページで紹介しているSBI証券か、楽天証券のどちらかを利用するのが一番良いかと思います。ちなみに現時点では楽天カード払のポイント還元メリットが大きいので、楽天証券の方がお勧めかと思います。私も楽天証券を使っています。
また、SBI証券は開設したけど、どの商品(投資信託)を選べば良いのか全然分からない・・という方も多いかと思います。
これについては、今ここで管理人takaのお勧め投資信託を載せておきます。SBI証券でも全て取り扱っていますので、これを参考にしていただければ、商品選びもかなりショートカットできるのではないかと思います(^^)
以下の商品はどれも手数料(信託報酬)がとても安いインデックス投資であり、評判も非常に高いです。
管理人takaが実際に積み立てているものも多いですので、良ければ参考にしてみてください。
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
ちなみに私はSBI証券ではなく、楽天証券で積み立てています。やはりポイント還元が大きすぎるので・・(^^;)
【インデックス投資とは】
インデックス投資とは、日経平均やTOPIX、S&P500、ダウ平均のような株価指数(インデックス)と同じ値動きを目指す投資方法のことです。
例えば、日経平均が5%上昇したら、自分の資産も同じく5%上昇するような投資方法です。引用: myINDEX
管理人の総合評価
SBI証券はつみたてNISAとして利用できる投資信託が多くあり、さらにお勧めの銘柄も用意されています。投信マイレージサービスでもTポイントを貯めていけるなどもメリットもあります。
つみたてNISAをするにあたり、トップクラスでお勧めの証券会社なのは間違いありません。
ただ、やはり現状では楽天証券のポイント還元率の高さが大きな魅力であるため、そちらと比べるとほんの少し見劣りしてしまうのが正直なところです。(ちなみに管理人takaもつみたてNISAは楽天証券でやってます)
SBI証券の口座を開設しよう
SBI証券でつみたてNISAを開始したい方は、まずはSBI証券の口座を開設しておきましょう。つみたてNISA口座の開設もそのついでに行うことができます。
▼ 口座開設はこちらから
No.1ネット証券ではじめよう!【SBI証券】
つみたてNISAの情報一覧
もう少々お待ちください。
この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
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