女性の保険料(月額):9,180円
(30歳加入時、乳がんステージⅠの手術日から1年6ヶ月後)

健康保険の3割負担分だけでなく、健康保険が適用されない自由診療や先進医療の治療費も補償してくれるがん保険です。高額治療にも備えられるという特徴を持っており、出費がかさむ長期入院にもかなり役立ってくれます。

自由診療保険メディコムと似た内容となっていますが、こちらは乳がんになった人でも入れるというメリットを持っています。反対に保険料が高い、補償内容が見劣りするといったデメリット部分も持っているので、加入を検討する方は良い点と悪い点をしっかりとチェックしておいてください。

また、加入のためにクリアすべき条件が8つ設けられていますので、それを満たした方のみ申し込みができる形になっています。

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押さえておきたい注目ポイント

セコム損保のがん保険「自由診療保険メディコムワン」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。

【メリット】

  • 過去に乳がんにかかった人でも加入できる
  • 通院を補償してくれる
  • 自由診療・先進医療を含めた実費分を負担してくれる
  • 高額療養費として払い戻される分も貰うことができる

【デメリット・注意点】

  • 保険料が高く、さらに5年の更新ごとに保険料が上がっていく・・
  • 近くの病院での治療が補償対象外の可能性も
  • 差額ベッド代は対象外
  • ガン診断保険金がない

以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。

自由診療保険メディコムワンの詳細

月払保険料の例
・保険(払込)期間:5年更新
・入院日額:実費分(先進医療・自由診療も含む)

乳がんのステージ:Ⅰ乳がんの手術日からの経過期間
契約年齢1年6ヶ月3年6ヶ月5年6ヶ月7年6ヶ月
30歳9,180円8,960円7,590円5,060円
40歳9,890円9,670円8,320円6,250円
50歳10,730円10,500円9,150円7,630円
乳がんのステージ:Ⅱ乳がんの手術日からの経過期間
契約年齢3年6ヶ月5年6ヶ月7年6ヶ月
30歳13,180円10,780円8,070円
40歳13,890円11,490円8,780円
50歳14,730円12,320円9,610円

※ 上の表は2018年6月現在の保険料です。

管理人taka管理人taka

提出する診断書の内容によっては、上記の保険料から割引される場合があります。

保障内容

項目内容
がん診断給付金なし
保険期間5年(90歳まで自動更新)
基本保障【ガン入院保険金】
診断確定されたがん(悪性新生物・上皮内新生物)の治療目的で入院したとき、保険金が支払われる
(支払日数無制限)
【ガン外来保険金】
診断確定されたがん(悪性新生物・上皮内新生物)の治療目的で通院したとき、保険金が支払われる
(5年ごとに最大1,000万円まで)
特約特になし
払込回数月払のみ
払込方法口座振替
保険料の
払込免除
なし
資料請求セコム損保公式サイトよりお願いします
がん保険のセコム損保|メディコムワン

保障プラン

項目補償内容
【主契約】
ガン入院保険金
(診断確定されたガンの治療目的のみ)
・かかったがんの治療費を無制限に補償
・入院日数無制限
【主契約】
ガン外来保険金
(診断確定されたガンの治療目的のみ)
・5年ごとに1,000万円まで補償
・通院日数無制限

メリット部分

過去に乳がんにかかった人でも加入できる

セコム損保の自由診療保険メディコムワンは、過去に乳がんにかかった人でも加入できるという貴重ながん保険です。

がんは再発する可能性があり、治療も長期化する恐れがある怖い病気です。特に乳がんは女性が最もかかりやすいガンとして広く知られていますので、その乳がんの再発や転移、または他のがんの発生に備えられるこの保険はかなりありがたいと言えます。

ただし、一般的ながん保険に入れない人を入れるようにしているため、保険料はそのリスク分だけ高めになっています(詳しくはデメリット部分で解説)。また、メディコムワンに申し込むには以下の8つの条件を全て満たさないといけません。

  1. 女性の方
  2. ご加入時の年齢が、満20歳から満65歳の方
  3. 初めてかかったがんが乳がんの方
  4. その後、上記3の乳がんの再発・転移や新たながんにかかっていない方
  5. 現在「がん所見なし」の方
  6. 乳がんのステージと、その手術日からの経過期間が下の条件にあてはまる方
    ステージ0:6ヶ月超
    ステージⅠ:1年超
    ステージⅡ:3年超
    ステージⅢ:6年超
    ステージⅣ:6年超
  7. 現在、入院中でない方
  8. 当社所定の「診断書」を医療機関からお取り寄せいただける方

上記8つの条件をクリアして、はじめてメディコムワンに申し込むことができるようになります。(ただし、告知書や診断書の内容によっては加入できない場合もある事に注意)

通院を補償してくれる

メディコムは入院は無制限、通院に関しては5年ごとに1,000万円まで補償してくれるという内容になっています。最近のがん治療は通院日数が増えている傾向にあるため、通院に関してここまで補償してくれるのはかなりありがたいと言えます。

自由診療・先進医療を含めた実費分を負担してくれる

自由診療保険メディコムワンの大きなメリットとして、「がんで入院した時、実際にかかった治療費を補償してくれる」という点が挙げられます。

これはどういうことかというと、がんの治療は健康保険が適用される(3割負担になる)ものだけでなく、健康保険が適用外(10割自己負担)の自由診療や先進医療での治療もあるのですが、その分も全て補償してくれるということになるのです。

自由診療や先進医療は最先端の治療を受けられるものの、健康保険の適用外なので治療費が非常に高額になってしまいます。その分を無制限に補償してくれるというのはとてもありがたいと言えるのではないでしょうか。

また、今後のがんは通院治療も増えていくと予想されていますが、通院についても5年ごとに1,000万円まで補償してくれるため、入院だけでなく通院に関してもかなり心強い補償体制となっています。

他のがん保険だと治療費が一定額以上になると保障が追いつかなくなる可能性があります。「がんの治療費に対して万全な保障を用意しておきたい」と考える場合は、自由診療保険メディコムワンはかなり有用性の高い保険だと言えるでしょう。

高額療養費として払い戻される分も貰うことができる

日本では高額療養費という優れた制度があります。分からない人のために高額療養費について簡単に言うと、一般家庭でひと月での治療費が高額になってしまった場合、最高でも8万円~9万円の範囲で済ますことができるという制度のことです。正直言ってこの制度はかなりありがたいものです。

具体的に数字で言うと、例えば医療費が100万円かかったとした場合、健康保険が適用される私たちは基本的に3割負担で良いため、30万円の支払いとなります。

ですが30万円でもかなり高額ですよね・・。そこで登場するのが高額療養費制度です。この制度により、自己負担額は30万円⇒8万7千円くらいまで下げることができるのです(正確には87,430円)。

で、この差額である212,570円(300,000円-87,430円)が高額療養費という扱いになるのですが、実はメディコムワンでは高額療養費制度が適用される前の30万円を自己負担分としてみるため、何と30万円全部を補償してくれるのです。つまり212,570円がまるまるお小遣いのようにいただけるということになるのです。

 セコム損保
自由診療保険メディコムワン
医療費100万円
3割負担分30万円
高額療養費制度
の自己負担分
87,430円
補償される金額300,000円
余分に貰えるお金212,570円

そのため、健康保険の範囲内で大きな治療を行った月はかなり多くのお金を余分に貰うことができることになります。これは生活費や治療費の足しにできますので、経済的に厳しい方にとってはかなりの助けになるかと思います。

デメリット部分

保険料が高く、さらに5年の更新ごとに保険料が上がっていく・・

自由診療メディコムワンは過去に乳がんにかかった人でも加入できるため、セコム損保のがん保険である自由診療保険メディコムと比べるとかなり高い保険料となっています。

例えばメディコムの場合、40歳女性が新規加入する場合の保険料は3,350円ですが、メディコムワンだと1万円前後(状況によって異なる)となっています。

それに加え、メディコムワンは5年更新のため、5年ごとに保険料が上がっていくという仕組みになっています(メディコムも同じですが)。

がんによる入院時の自由診療・先進医療に無制限に備えられるというメリットは確かに大きいのですが、この保険料の高さはかなり痛いです。経済的に厳しい家庭の場合は毎月の保険料の捻出に苦労することでしょう。

とはいえ、家計が厳しい中でもしも乳がんの再発・転移、または他のがんの治療が始まった場合のことを考えると、経済的にギリギリの方にこそお勧めしたい保険なのも事実です。このあたりが加入するかどうかの迷いどころとなってくるかと思います。

近くの病院での治療が補償対象外の可能性も

この保険は自由診療による治療費も補償の対象となりますが、どの病院で治療しても良いわけではありません。

対象となるのは「セコム損保の協定病院」と「厚生労働大臣により指定を受けているがん診療連携拠点病院」、「またはそれに準ずる医療機関であるとセコム損保が認めた医療機関」です。これらの病院であれば自由診療の治療費が補償されることになっています。

対象となる病院は以下のリンクから確認できます。
協定病院リスト(順不同)
平成28年度 がん診療連携拠点病院リスト(398施設)

逆に言うと、これら以外の医療機関で治療した場合、自由診療の治療費は補償の対象外となってしまうため、注意が必要です。

近くに対応病院があるかどうか、加入を検討する前に必ず上のリンクからチェックしておきましょう。

差額ベッド代は対象外

自由診療保険メディコムワンはかなり長期の入院に対応できるのはメリットに間違いないのですが、差額ベッド代は対象外となりますので、もし少人数の病室を利用した場合はその分だけ自己負担することになります。

差額ベッド代は1日に3,000円~8,000円、または数万円する場合もありますので、長期の入院になるとこの費用がバカにならなくなります。

差額ベッド代が発生する部屋を利用しなければいいのでは・・と思うかも知れませんが、病気や病院次第では利用せざるを得ないという状況も十分にあり得ます。そのため、実費分だけ補償してくれるこの保険に限っては、差額ベッド代が対象外になっているのはかなり痛い点と言えるでしょう。

ガン診断保険金がない

メディコムワンには残念ながらガン診断保険金(がんと診断されたら100万円前後の一時金が貰える補償)がありません。

この補償はがん保険の中でも個人的に特に重要視しているものであり、その内容の良し悪しで商品自体の評価に大きな影響を与えるくらい、がん保険のキモとなる補償だと考えています。

大体のがん保険にはガン診断保険金は付いているものなのですが、メディコムワンは乳がんになった人でも加入できる可能性がある保険ということもあり、ガン診断保険金が付けられていません。

仕方がないことなのかも知れませんが、やはりこの補償が付いていないのはかなり残念だなと思ってしまいます。

管理人の最終評価

保険料がかなり高く、5年更新のたびにさらに保険料が上がっていくので、人によっては加入することで経済的にかなり圧迫される可能性があります。

ですが、本来なら健康保険がきかない自由診療・先進医療での入院に関しても無制限に補償してくれますし、高額療養費として払い戻される分も貰うことができるので、長期入院に大きく備えることができる形になっています。なので、これまでに乳がんになった人にはかなり心強い保険になるだろうとも思っています。

保険料が高いので誰にでもお勧めできる訳ではありませんが、乳がんの再発・転移、または他のがんの治療が始まった場合のことを考えると、審査をクリアできるのであれば検討しても良いかと思います。ただし、保険料を払うだけで経済的に追い詰められるような状況であれば加入は控えた方が良いましょう。

資料請求は公式サイトからどうぞ
がん保険のセコム損保|メディコムワン

この記事を書いた人

taka
taka
当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。

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