子どもの将来を思って始めた学資保険でも、住居や環境の変化によって毎月の支払が困難になり途中で解約してしまうことがあるかもしれません。

デメリットがあると分かっていても続けられない場合には仕方のない途中解約ですが、解約してしまう前に検討すべきいくつかの対応策が存在します。

このページでは、途中解約した場合のデメリットを把握しながら、その他の対応策や解約する際の注意点をまとめています。

たとえ保険期間の途中までだとしても、せっかく積み立てたお金を少しでも無駄にしないで済むように、しっかりとチェックしていきましょう。

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途中で解約した場合、時期によっては返戻金が100%を切ることも

学資保険の1番の魅力は満期時に受け取れる高い返戻率ですよね。銀行等に預けておくよりも効率的に運用して増やすことができるしくみに利点があります。

しかし、その高い返戻率はあくまでも所定の期間中に保険会社へ保険料を払い込み預けておくことで、運用益の恩恵が上乗せされ満期金として受け取ることができるお金です。

途中で解約してしまうと、その解約時期によっては払い込んだ保険料よりも少ない解約返戻金しか返ってこずに、返戻率が100%を切って元本割れしてしまうことも起こりえます。

ゆえに、たとえ解約するにしてもそのタイミングを見極めた決断が必要です。

そんな返戻率ですが、一体どれくらいの割合を推移しているのでしょうか。あるA社の学資保険契約をモデルケースとして、経過年数と解約返戻率の一覧を見ていきましょう。

【A社の解約返戻率の推移】
・契約者 30歳男性
・被保険者の契約年齢 0歳
・満期金 300万円
・保険料払込期間 18歳まで
・保険料 13,620円/月
(計算基準日:2018/5/15時点)

子どもの年齢総払込保険料解約返戻金解約返戻率
1歳163,440円104,190円63.74%
2歳326,880円265,470円81.21%
3歳490,320円428,070円87.30%
4歳653,760円592,050円90.56%
5歳817,200円757,350円92.67%
6歳980,640円924,060円94.23%
7歳1,144,080円1,092,120円95.45%
8歳1,307,520円1,261,620円96.48%
9歳1,470,960円1,432,500円97.38%
10歳1,634,400円1,604,850円98.19%
11歳1,797,840円1,773,150円98.62%
12歳1,961,280円1,943,070円99.07%
13歳2,124,720円2,114,610円99.52%
14歳2,288,160円2,287,830円99.98%
15歳2,451,600円2,451,600円100.00%
16歳2,615,040円2,615,040円100.00%
17歳2,778,480円2,778,480円100.00%
18歳2,941,920円2,941,920円100.00%
19歳2,941,920円0円0.00%

上記の表を見ると、契約当初は解約返戻金が極端に少ないですがその後は徐々に上がっています。

それでも子どもが15歳になるまでは払い込んだ保険料よりも解約返戻金のほうが若干少ない期間が続いており、この時期に解約してしまうと元本割れを起こし、シンプルな銀行預金などであれば負わずに済んだであろう損失を受けてしまいます。

返戻率が100%を満たすのは15歳以降となっていますので、そこから払込満了前までに解約すれば「得はしないけれど損失もない」状態と言えますね。(※ 生命保険料控除を適用する場合は貯蓄よりも得になる可能性もあります)

さらにこのA社商品のケースを見ると、100%を超える時期がないことが分かります。そのため、たとえ満期まであと少しのところまでコツコツ積み立てていたとしても解約返戻金に上乗せはないことがわかるため、払い込んだ以上に増やすには払込満了後の満期まで待つしかないようです。

現在はマイナス金利の影響もあって元々の利率が低く設定されていますので、元本割れを回避するにはある程度長期的な契約期間を必要としており、これまで以上に途中解約に対するリスクは大きくなっています。

よしのよしの

ここにあるデータは一例ではありますが、やはり学資保険を元本割れしないように解約するには10年以上の期間を有するのが一般的です。

解約以外の方法がないか、もう一度確認しよう

ではここからは、解約する前に検討すべき対応策をご紹介していきます。

学資保険によっては選択できない場合もありますが、一般的には以下のような方法で解約を回避して保険を継続していくことが可能です。

契約者貸付制度を利用する

解約返戻金のある保険ではご自身が受け取れる解約返戻金を担保として、契約者本人が保険会社からお金を借りられる「契約者貸付制度」というしくみがあります。

借りられる金額は現時点での解約返戻金に対して70%から90%程度と保険会社ごとに異なりますが、わずか数%の少ない利息で利用することができる貸付制度です。

一時的に車や家のローンなど他でお金が必要となり、現金が不足して保険料の支払いが難しくなってしまった場合、経済的負担の大きなその時期を乗り切るためには有効な対処法です。

加入している保険会社へ相談をすれば、貸付られる上限金額や必要な手続き方法を教えてもらえます。

ただしあくまでも利息を払わなければいけない一時的な貸付ですので、後にきちんと返済する必要があることを認識して計画的に利用しなければいけません。

払済保険にする

学資保険を完全に解約してしまうのではなく、保険料の払込を終了して、その時点までの積立金のみを満期時まで寝かせておいて「払済保険」とする方法です。

あえて残しておく理由は、全額を解約して解約返戻金を受け取るのではなくそれまで積み立てたお金を残しておいて満期時まで運用してもらい、その積立金に応じて再計算された満期金や祝金を受け取ることが目的となります。

この方法によって途中解約に伴う元本割れなどのリスクを少しでも減らすとともに、それまで積み立てたお金を将来に残しながら有効活用する効果があります。

払済保険は加入していた期間によってはできないこともありますので、希望する場合はご自身の加入している保険会社へ確認してみると良いでしょう。

保険料の減額、またはいらない特約を外す

学資保険を完全に解約してしまうのではなく、一部だけを解約して主要部を残して減額する方法や、保障内容を見直して不要な医療特約などを外すことで毎月の保険料を下げる方法です。

「保険の半分だけを解約する」ことによって元本割れのリスクは半分になりますし、払い込む保険料も減額されて毎月の経済的負担も楽にすることが可能なのです。

また、一部解約による減額ほど保険料を下げられませんが、医療特約など「あえて学資保険に付帯していなくても良い不要な特約」のみを解約することでも、毎月の保険料を抑えることができます。

全てを解約する前に、不要な特約が付いていないか、あるいは半分だけでも学資保険を残せないか、などしっかりと保険内容を見直してみると良いかもしれません。

よしのよしの

もしも払込免除特約が付帯している場合には、いざという時に心強い大切な特約ですので解約は慎重に検討しましょう。

解約返戻金の受取人が子どもになっていると贈与税がかかるので注意!

学資保険を含む貯蓄型保険では、解約返戻金と受取人による税金にも配慮しなければいけません。

それまで払い込んだ保険料よりも解約返戻金が上回っている場合、得た利益に対して課税されてしまいますが、先述のとおり学資保険の解約は元本割れの可能性が高いことから、課税されないことがほとんどです。

ただし気をつけなければいけないのが、学資保険の受取人が子どもになっている場合には贈与税の対象となってしまう点です。契約者が積み立ててきたお金を贈与した、とみなされます。

贈与税には年間110万円までの基礎控除がありますので、それを超えた部分に対して税金が課せられてしまいます。子どもが受取人で解約返戻金が110万円を超えていれば、余分に税金を払わなくてはいけないのです。

契約者と受取人が同一だった場合には50万円を超えた利益部分が一時所得の対象となることから、課税される可能性は非常に低くなってきます。

解約返戻金であっても満期金であっても余分に税金を支払わなくて済むよう、特別な事情がない限りは契約者と受取人は同一にしておく方が無難です。

学資保険の受取人は契約者が手続きを行うことで、保険期間中でも変更することができます。加入している保険会社によって必要な書類が異なりますので、事前に確認を行い、解約する前にお金の流れを整理しておきましょう。

解約した場合、新たに加入できなくなる可能性も

学資保険に入るための審査項目と、保険に加入できない代表的な3つのケースについてチェックしておきましょう」の記事でもご紹介しましたが、学資保険には年齢制限が設けられていて一般的には未就学児のうちに加入するように設定されています。

そのため子どもの年齢にもよりますが、一旦解約してしまうと後々また学資で積み立てたいと思っても再加入することが難しくなってしまいます。

そして保険料は年齢ごとに変わり加入年齢が若いほど割安に設定されていますので、再加入した場合には以前よりも毎月の保険料が割高になってしまう可能性も否めません。

さらには契約者の加齢が健康状態の変化につながり加入の可否に影響してしまう心配もあります。

「今は続けていけないが、学資保険の必要性は感じていて再加入するかもしれない」と思う方は、解約してしまう前に上記のような対応策で乗り切れないのか、今一度検討することをおすすめします。

この記事を書いた人

よしの
よしの
1980年生まれ。沖縄県出身の愛知県在住。1人の娘と1匹の猫を育てるシングルマザー。離婚後の将来に不安を感じてお金についての勉強を始めたのちにプランナーとなり、現在はライターとして活動中。好きな食べ物はあん肝とだし巻き玉子。FP2級、証券外務員1種。

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