病気やケガで長期の入院や在宅療養になった時に備えられる保険です。就業不能保険は数がとても少ないため、「働く人への保険2」はその代表的な保険と言えるでしょう。
万が一の時を想定するとかなり魅力を持っているのは間違いないですが、加入する必要性は人によって大きく変わってくるので、見極めが必要になってくる保険です。
保険の事をあまり良く知らない方は、FPなどの保険選びのプロの意見を参考にする必要が出てきます。
押さえておきたい注目ポイント
ライフネット生命の就業不能保険「働く人への保険2」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。
- 年金受取開始日を60日か180日で選べる
- 傷病手当金を考慮した「ハーフタイプ」も用意されている
- 健康サポート24が利用できる
【デメリット・注意点】
- うつ病に対応してないなど、支払い条件は広くない
- 就業不能保険が必要かどうかの見極めが必要
以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。
働く人への保険2の詳細
男性の保険料の例
・給付金月額:15万円
・保険期間:65歳
・受け取り方:標準タイプ(A型)
年齢 | 支払対象外期間 60日タイプ | 支払対象外期間 180日タイプ |
---|---|---|
20歳 | 2,982円 | 2,153円 |
30歳 | 3,929円 | 2,744円 |
40歳 | 4,941円 | 3,318円 |
50歳 | 6,144円 | 3,947円 |
女性の保険料の例
・給付金月額:15万円
・保険期間:65歳
・受け取り方:標準タイプ(A型)
年齢 | 支払対象外期間 60日タイプ | 支払対象外期間 180日タイプ |
---|---|---|
20歳 | 3,273円 | 2,351円 |
30歳 | 3,857円 | 2,696円 |
40歳 | 4,116円 | 2,777円 |
50歳 | 4,481円 | 2,922円 |
※ 上の表は2018年10月現在の保険料です。
保障内容
項目 | 内容 |
---|---|
契約可能年齢 | 20歳以上、60歳以下 |
保険期間 | 20歳~45歳で契約の場合:55歳、60歳、65歳、70歳 46歳~50歳で契約の場合:60歳、65歳、70歳 51歳~55歳で契約の場合:65歳、70歳 56歳~60歳で契約の場合:70歳 |
就業不能給付金 | 10万円~50万円(5万円単位で設定可能) ※ 年収により上限あり |
高度障害給付金 | 就業不能給付金月額×10(1回のみ) |
支払対象外期間 | 60日、180日 |
主契約 | 【就業不能給付金】 傷害または疾病により以下の入院または在宅療養をしている状態になったとき、一定額の給付金が支払われる ①入院・・病気やケガの治療を目的として、日本国内の病院または診療所において入院している状態。 ②在宅療養・・病気やケガにより、医師の指示を受けて、日本国内の自宅等で、軽い家事および必要最小限の外出を除き、治療に専念している状態。 (ただし、梱包や検品などの軽労働または事務などの座業ができる場合は、在宅療養をしているとはいえない) |
【高度障害給付金】 病気またはケガで所定の高度障害状態になった場合は、高度障害給付金を支払い、保険料の払い込みを免除する | |
払込回数 | 月払のみ |
払込方法 | 口座振替、クレジットカード |
公式サイト | 就業不能保険「働く人への保険2」 | 生命保険・医療保険のライフネット生命 |
メリット部分
年金受取開始日を60日か180日で選べる
就業不能保険は基本的に就業不能の状態になってから一定期間は給付されないようになっています(支払対象外期間)。働く人への保険2ではその支払対象外期間を60日、または180日から選べるようになっています。
ただ、単純に考えると支払対象外期間は短いに越したことはないですよね。なので60日間を選ぶのが良いんじゃないか・・と思うのが当然なのですが、60日にした場合はやはり保険料がそこそこ高くなります。
【保険料の比較(30歳男性、月額15万円、65歳まで)】
60日タイプ・・3,929円
180日タイプ・・2,744円
保険料はこのように変わってきます。60日タイプの方が良いのは間違いないのですが、保険料を見てしまうとちょっと迷ってしまうかも知れません。
ただし、公式サイトでも載っていますが、基本は傷病手当金などの公的保険がしっかりしている会社員の場合は180日タイプでも対応できるため、サラリーマンは保険料が安い180日タイプにしておくのがお勧めと言えます。(傷病手当金はこれまでの給料の大体2/3くらいが支給されます)
反対に自営業だと傷病手当金が出ないため、保険料が高くても60日タイプにしておくのが無難となります。
傷病手当金を考慮した「ハーフタイプ」も用意されている
さらに傷病手当金を考慮して、就業不能状態になってから540日は就業不能給付金を50%相当に削減した「ハーフタイプ」も用意されています。ハーフタイプは標準よりも保険料が安くなります。
これは傷病手当金の給付が最大で1年6ヶ月間ということに沿っているため、会社員の方はこのハーフタイプにすることで月々の保険料をさらに減らすことができるようになっています。
では、ハーフタイプにすることで具体的にどのくらい保険料が安くなるのか見てみましょう。
【30歳男性が加入した場合】
・給付金月額:15万円
・保険期間:65歳
標準タイプ | ハーフタイプ | |
---|---|---|
60日タイプ | 3,929円 | 2,984円 |
180日タイプ | 2,744円 | 2,321円 |
健康サポート24が利用できる
働く人への保険2に加入すると、「健康サポート24」を無料で利用できるようになります。
これは自分や家族・子供の健康上の不安を感じた時に、24時間いつでも電話で専門家に相談できるというサービスです。赤ちゃんが夜中に熱を出して対処法に困っている・・という場合などにかなり役立つことでしょう。
具体的には以下のサービスが利用できます。
- WEB相談窓口・・健康管理、出産・育児、家庭内介護、心の悩みなどを医師、看護師、心理カウンセラーなどに相談できる
- WEB相談Q&A・・過去の相談事例を見ることができる
- 気になる病気ガイド・・病気の防ぎ方や対策などについて解説
- 育児まるまる解決百科・・育児に関する数多くのQ&Aを用意
- からだにいいレシピ・・高血圧・高血糖などの悩みを持つ方にお勧めのレシピなど
- からだと心のQ&A・・健康に関する様々なQ&Aを用意
デメリット部分
うつ病に対応してないなど、支払い条件は広くない
働く人への保険2のような就業不能保険は、基本的に「病気やケガ」によって入院や自宅療養を余儀なくされ、仕事ができない状態になった時に保険金が支払われます。
ここだけを見ると万が一の時に備えられそうなのでかなり魅力的に写るのですが、肝心の支払い条件が少し厳しめのため、加入を検討する際はその点をしっかりとチェックしておく必要があります。
特に気になる支払対象外条件としては以下の項目が挙げられます。
うつ病などの精神障害は対象外
ここは結構致命的と言えるのですが、うつ病などの精神障害は支払の対象外となっています。
実は精神疾患は長期入院・長期休業の原因としてかなり高い割合を占めています。特に働き盛りの男性は精神疾患は決して他人ごとではありません。ですが、働く人への保険2ではそれに備えることは出来ないのです。
正直言って、この点はかなりマイナスポイントと言えるでしょう。
事務作業が出来るくらいの場合は給付されない
今はパソコンだけで仕事が出来るという自営業者も少なくないですが、在宅療養の場合は事務作業が出来るくらいの状態では給付金は支給されません。
パソコンすらできなくなる状態は、かなり重度の障害状態になっているということです。確かにそこまでの状態になった方には大きな助けになるのは間違いないですが、ほとんどの方はそこまでになる可能性はかなり低いので、支給のハードルはかなり高いと言えます。
支払対象外期間はやはり注意
就業不能状態となってから60日、または180日(選択可)は支払対象外期間のため、この期間は支給されません。
パット見は「そうか、なるほど」と思ってしまいがちですが、180日というと6ヶ月です。6ヶ月間も就業不能状態になる人は本当に極わずかしかいませんので、もし180日タイプを選択した場合はほとんどの人が給付されないことになります。
クビになったら支払いもストップ・・
働く人への保険2は仕事がクビになると給付も打ち切られます。「就業不能保険」という名前なので、その通りの内容と言われればそうなのかも知れませんが、クビになるだけでもかなりの精神的・経済的ダメージですので、さらに追い打ちをかけるようなこの規定はかなり厳しいと言わざるを得ません。
以前カスタマーに聞いた時はクビになると支払いもストップされると聞いたのですが、その後に確認したところ、やはりクビになっても支払いはストップされないということが分かりました。惑わしてしまって申し訳ありません・・。
申し込み前の注意点
そもそも就業不能保険が必要なのかどうかをよく見極めよう
就業不能保険は万が一の時に大きな力となってくれる可能性を秘めた保険ではありますが、傷病手当金を受け取れるサラリーマンの方にとっては必要性がかなり低くなります。
また、傷病手当金は1年6ヶ月までしか支給されないので、それ以降の保障が必要になるじゃないか!ということになってきますが、そもそも就業不能保険を受給できる状態というのはかなりの障害を持っていると考えられますので、公的年金である「障害年金」をずっと受けられる可能性が高いです。
しかもクビになったら給付は打ち切りになります。6ヶ月以上長期で休業する場合、もしかしたらクビにされてしまう可能性もなくはないですよね。
そんな訳で、個人的な意見ですが会社員の方はそもそも就業不能保険に加入する必要性があまり高くないと考えています。その分の保険料を貯蓄しておく方がいいのではないか・・という選択肢も考慮に入れ、検討する必要が出てくるでしょう。
ただし、個人事業主の場合は傷病手当金は支給されませんし、障害年金も少ない支給額になってしまうため、会社員の方よりも就業不能保険の必要性はかなり高まります。個人事業主の方は自分が働けなくなった時を想定し、十分に検討する必要が出てくると思います。
実際に私も個人事業主ですので、就業不能保険に関してはかなり魅力を感じています。ただし、自分はパソコンを触ることが出来れば仕事ができるため、就業不能保険よりも小規模企業共済や確定拠出年金の方に重きを置いていますが。
という感じで、人それぞれで就業不能保険の必要性が高いか低いかが変わってくるため、本気で検討する場合は無料の保険相談サービスなどを利用し、プロのFPの意見を聞いてみることをお勧めします。
もしかしたら就業不能保険よりも自分たちに合った保険を教えてくれるかも知れませんし、保険に対しての基礎知識も教えてくれるため、かなり参考になると思います。勧誘などは一切ありませんので、加入する・しないに関わらず、保険相談サービスは一度利用してみることをお勧めします。
管理人がお勧めする保険相談サービスはこちらのページに載せています。良ければ参考にしてください。
⇒【口コミ・評判通り?】無料保険相談 おすすめの比較と評価ランキング
管理人の最終評価
保険料が安いですし、保障内容の良いかと思います。自営業だけでなく、サラリーマンの方も利用しやすいように保障内容を変更できる点も良いですね。
就業不能保険の中ではかなりお勧めだと思います。
ただし、長期入院になりがちなストレス性疾病には対応していませんので、過信は禁物の商品とも言えるでしょう。
▼ 資料請求は公式サイトからどうぞ
就業不能保険「働く人への保険2」 | 生命保険・医療保険のライフネット生命
就業不能保険をお探しの方はこちらの就業不能保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。
この保険に加入中の方、見積もりを既にもらっている方
この記事を読んでいる方の中には、保険会社の担当営業や保険ショップの担当者から、この保険の設計書(見積もり)を既にもらっていて、「この保険に決めて本当にいいのだろうか・・・?!」と懐疑的になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
あるいは、既にこの保険を契約したものの、「なんか違う気がする・・・」「間違えたかも・・・」と不安になっている方もいらっしゃるのでは。
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この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
保険契約を検討される際には、契約概要を必ずご確認下さい。
保険を探している方はこちらへどうぞ
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こんにちは
>クビになったら支払いもストップ・・
とあったのですが、これはどこから読めばよいのでしょうか?
流石に、首になったら払われないとなると、ほとんどこの保険の意味がなくなると思うのですが・・・・。
会社をクビになっても支払い停止はされません
以前カスタマーに聞いた時は確かに支払いがストップされると言っていたのですが・・。
今確認したところ、クビになっても支払いはストップされないようです。情報ありがとうございました。