ニッセイの就業不能保険です。
通常の病気やケガだけでなく、うつ病や統合失調症などの精神・神経疾患での就業不能にも対応しているため、就業不能保険の中でも広い範囲を保障する商品となっています。
その反面、保険料は少し高めに設定されているため、精神疾患の保障も求めるならこの商品を、いらないなら別の商品を・・といった選び方をする必要が出てきます。
加入の際は保険料と保障内容を天秤にかけ、十分に検討してから決めることをお勧めします。。
押さえておきたい注目ポイント
日本生命のニッセイ就業不能保険「もしものときの…生活費」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。
- 入院・在宅療養・障害等級2級以上の場合に保障される
- 精神・神経疾患も保障される(回数制限あり)
- 優秀な専門医を紹介してくれるサービス付き
【デメリット・注意点】
- 心の病も対象になっている分、保険料は少し高め
- 精神・神経疾患の場合、在宅療養は認められない
以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。
もしものときの…生活費の詳細
保険料の例
・給付金月額:短期保障10万円+長期保障15万円
・保険期間:65歳
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
20歳 | 4,025円 | 3,860円 |
30歳 | 4,525円 | 4,280円 |
40歳 | 5,270円 | 4,845円 |
※ 上の表は2018年10月現在の保険料です。
精神疾患の場合でも対象になるため、保険料は少し高めに設定されています。
保障内容
項目 | 内容 |
---|---|
契約可能年齢 | 60歳満期:15歳~50歳 65歳満期:15歳~55歳 |
保険期間 | 満期年齢と同じ(60歳、または65歳) |
病気・ケガの場合の 給付金支給期間 | 短期就業不能給付金:就業不能3月目~19月目まで(計17回) 長期就業不能給付金:就業不能20月目~満了まで |
精神・神経疾患の場合の 給付金支給期間 | 特定疾患就業不能給付金:就業不能3月目~19月目まで(計17回) (支払い回数が通算17回で限度となる) |
高度障害給付金 | なし |
支払対象外期間 | 60日 |
主契約 | 【短期(長期)就業不能給付金】 傷害または疾病を原因とし、以下のいずれかの状態に該当した場合、給付金が支払われる ●入院をされた場合 ●在宅療養をされた場合 ●障害等級2級以上に該当された場合 |
【特定疾病就業不能給付金(精神・精神疾患)】 傷害(精神・神経疾患を原因としたものに限る)または精神・神経疾病を原因とし、以下のいずれかの状態に該当した場合、給付金が支払われる ●入院をされた場合 ●精神・神経障害等級2級以上に該当された場合 | |
払込回数 | 月払、年払 |
払込方法 | 口座振替、クレジットカード、金融機関等への振込 |
公式サイト | ニッセイ 就業不能保険(無解約払戻金) | 日本生命保険相互会社 |
メリット部分
入院・在宅療養・障害等級2級以上の場合に保障される
日本生命の就業不能保険「もしものときの…生活費」は、病気やけがによって働けなくなった場合に毎月一定の給付金が貰えるという保険商品です。
この「働けなくなった時」というのは、入院はもちろんですが在宅療養の場合でも該当します。医療保険だと在宅療養のみの場合は全く保障されませんので、自宅にいながらも毎月給付金が貰えるという点は就業不能保険のメリットと言えます。
また、障害等級2級以上になった場合も毎月給付金が支払われるようになります。
ただし、「もしものときの…生活費」では他の就業不能保険と同様、60日間の支払対象外期間があるため、就業不能になってから2か月間は給付金を貰うことが出来ません。もしもこの2か月間についても備えておきたいと考える場合は、医療保険も一緒に検討しておくと良いでしょう。
精神・神経疾患も保障される(回数制限あり)
「もしものときの…生活費」では精神・神経疾患で就業不能になった場合も保障の対象となっています。
具体的には以下の疾患により働けなくなった場合に保障されます。
【対象となる精神・神経疾患】
- 症状性を含む器質性精神障害
- 精神作用物質使用による精神及び行動の障害(ただし、薬物依存を除きます)
- 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害
- 気分[感情]障害
- 神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害
- 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群
- 成人の人格及び行動の障害
- 知的障害<精神遅滞>
- 心理的発達の障害
- 小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害
- 詳細不明の精神障害
- てんかん
- てんかん重積(状態)
※ 上記には書いていませんが、契約のしおりには「うつ病」もしっかりと対象になっています。
他の就業不能保険では精神疾患は保障の対象になっていないところも多く、なっていても他の病気を制限していたりするのですが、この保険ではそのようなことはありません。カバーしている範囲が広いという点が、この保険のメリットと言えます(その分保険料は高くなっていますが・・)。
最近は医療の発達により、入院日数は年々少なくなっています。そんな中でも精神・神経疾患はかなり長期の入院になる可能性があり、中でも統合失調症に関しては平均で500日以上の入院になることもあります。
他の就業不能保険ではその入院については保障の対象外となりますが、ニッセイの「もしものときの…生活費」であればしっかりと保障してくれるため、かなりありがたい部分であると言えますね。
ただし、注意点もあります。精神・神経疾患での就業不能に関しては通算して17回までという回数制限があるため、1年半程度しか保障されないことになっています(それでも500日を超える保障ですが)。また、精神・神経疾患の場合は在宅療養が対象外となってしまうというマイナス点もあることは覚えておきたいところです。
優秀な専門医を紹介してくれるサービス付き
ニッセイ(日本生命)では専門医を紹介してくれるサービス「ベストドクターズ・サービス」が商品契約者に向けて用意されていますが、もしもの時の…生活費もその対象となっているため、契約するとこのサービスが利用できるようになります。
内容としては
となっているため、私たちはセカンドオピニオンとして名医に相談できるチャンスを貰えることになっています。
最初に診察してもらった医者の見解がちょっと納得いかない・・、もっと正確に診察してほしい・・、満足いくまで診てもらいたい・・と思うのは患者側としては当然考えることです。その要求を満たしてくれるサービスとなっているため、病気になった際は積極的に利用していきたいところです。
ただし、治療費やセカンドオピニオンの取得にかかわる費用等は全て利用者本人が負担することになっている点、ご注意いただけたらと思います。
デメリット部分
心の病も対象になっている分、保険料は少し高め
ニッセイ就業不能保険「もしものときの…生活費」は精神・神経疾患での就業不能も保障してくれる商品ですが、その分保険料は他の就業不能保険と比べてると少し高くなっています。
同じ条件での比較が難しいので表は作りませんが、ライフネット生命の「働く人への保険2」では給付金が少なくなる「短期保障期間」を設けていない状態で、もしものときの…生活費とほぼ同じくらいの保険料となっています。
精神・神経疾患での保障があるためとはいえ、この点をどう捉えるかがこの保険を選ぶかどうかの分かれ道になりそうです。
ちなみに、アフラックの「給与サポート保険」と近い条件で比較してみると、もしものときの…生活費の方がほんの少しだけ高いという結果になっています(30歳男性で100円くらい)。この場合だと精神・神経疾患の保障が付いている分、もしものときの…生活費の方が割が良いと言えますね。
保障範囲は就業不能保険の中でも広い方だと思いますので、肉体的だけでなく精神・神経の疾患もフォローしておきたい場合は検討する価値のある商品だと思います。
精神・神経疾患の場合、在宅療養は認められない
この保険では精神・神経疾患での就業不能に関しては、在宅療養は保障の対象外となっています(入院していないとダメ)。
確かに精神・神経疾患のつらさは本人にしか分からないところもあり、どの程度の症状で在宅療養をしているのか判断しにくいところはありますが、在宅療養をバッサリ切られてしまっているのはかなり残念なところではあります。
仕事には出れないけど、自宅でゆっくり静養したい・・というケースは認められませんので、その点に注意しておいてください。
また、精神・神経疾患での就業不能に関しては通算して17回までという回数制限があるため、1年半程度しか保障されないことになっていることも覚えておきたいところです。
管理人の最終評価
精神・神経疾患をカバーしている保障範囲の広さは注目すべきものがあります。その分保険料は少し高めに設定されていますが、体だけでなく心の病もフォローしておきたいという方にお勧めです。
経済的に少し余裕があり、就業不能の不安を広くカバーしたい方なら検討の価値はあるでしょう(以前であれば・・)。ですが、最近はアクサダイレクト生命の「働けないときの安心」の方が総合的に内容が良いですので、この保険を選ぶ機会は少ないかと思います。
就業不能保険をお探しの方はこちらの就業不能保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。
この保険に加入中の方、見積もりを既にもらっている方
この記事を読んでいる方の中には、保険会社の担当営業や保険ショップの担当者から、この保険の設計書(見積もり)を既にもらっていて、「この保険に決めて本当にいいのだろうか・・・?!」と懐疑的になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
あるいは、既にこの保険を契約したものの、「なんか違う気がする・・・」「間違えたかも・・・」と不安になっている方もいらっしゃるのでは。
手元に保険商品の設計書や保険証券がある方は、証券や設計書をアプリで撮影すると、プロがそれを診断して問題点やムダを指摘してくれる無料アプリ「パシャって保険診断」の活用をおすすめします。診断結果はなんと3000文字くらいの詳細なものだそうです。
AppStoreでも高評価で、既に1万ダウンロードを突破している実績のあるアプリです。
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この保険を資料請求する方、気になっている方
この商品を資料請求しようと思っている方や、ちょっと気になっている・・・という方は、アプリの中で今加入している保険を同じく撮影して送ると、自分に合った保険はどういった保険か、今の保険のムダはどこにあるかをプロのコンサルタントが指摘してくれます。
保険に加入していない方、加入中の保険は関係なく新たに保険検討がしたいという方でも、即コンサルタントを紹介してもらったり、電話・チャット相談ができる機能もあります。
裏技的な使い方ですが、保険ショップでもらった提案のセカンドオピニオン的に利用する人も、保険検討する上では自分で知識をつけることも重要ですが、きちんとしたプロのコンサルティングサービスを受けることも重要だと思います。
自分たちの必要保障分を見極め、保険料とのバランスを取ることが、この保険を選ぶうえで重要になるでしょう。
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この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
保険契約を検討される際には、契約概要を必ずご確認下さい。
保険を探している方はこちらへどうぞ
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明治安田生命と太陽生命はありとあらゆる病気が対応と言っていましたが、このサイトを見ると、ニッセイのみが幅広い病気に対応しているみたいに見えるので語弊があるように感じます。
謝った情報を与えているので、文言を変えたほうが良いのではないでしょうか?
シュガーさん
コメントありがとうございます。
確かに、誤解を生みかねない表現になっていました・・。
また、ページを作成した当時とは違い、現在は他にも良い商品が出ているため、早めに修正をしておくべきでした。
この点、自分では気付いておりませんでしたので、ご指摘いただいてようやく気付くことが出来ました。
感謝いたします。