女性の保険料(月額):3,200円
(30歳、基本プラン、がん診断給付金100万円)
女性特有のがんを保障してくれるがん保険です。
パッと見は高い保険料のように感じる商品ですが、がん無事故給付金を考慮すると実質はかなり安い保険料となっています。
ただし、保障の範囲は狭く、給付金も1回しか貰えませんので、充実の保障を求める方は他の保険を検討する必要があるでしょう。
リーズナブルな保険料で、女性特有のがんに軽く備えておきたいという方に向いている商品となっています。
押さえておきたい注目ポイント
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「リンククロス ピンク(Linkx pink・がん保険)」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。
- 「がん無事故給付金」を考慮すると保険料はとても安い
- がん診断給付金を貰った後は保険料の払込が免除される
【デメリット・注意点】
- 保険料は確かに安いが、保障内容の満足度がかなり低い
- 先進医療特約がないため、高額の先進医療に備えられない
- 口座振替が使えず、終身払のみ
以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。
リンククロス ピンク(Linkx pink)の詳細
月払保険料の例
・保険(払込)期間:終身
・女性特定がん診断給付金:80万円
・がん診断給付金:20万円
・がん無事故給付金:2年ごとに5万円
契約年齢 | 女性 |
---|---|
20歳 | 2,930円 |
30歳 | 3,200円 |
40歳 | 3,350円 |
50歳 | 3,470円 |
※ 上の表は2018年10月現在の保険料です。
保険料は高めですが、「がん無事故給付金」を考慮すると実質的な保険料はもっと安くなります
保障内容
項目 | 内容 |
---|---|
契約可能年齢 | 20歳~69歳 |
がん診断給付金 | 合計100万円 |
保険期間と 保険料払込期間 | 保険期間:終身 保険料払込期間:終身 |
主契約 | 【女性特定がん診断給付金】 初めて女性特定がんと診断確定されたとき、給付金が支払われる (80万円、1回のみ) |
【がん診断給付金】 初めてがんと診断確定されたとき、給付金が支払われる (20万円、1回のみ) | |
【がん無事故給付金】 がん診断給付金の支払事由に該当していないとき、2年ごとに5万円が受け取れる | |
払込回数 | 月払 |
払込方法 | クレジットカード払のみ |
保険料の 払込免除 | がん診断給付金のお支払事由に該当した場合、次期以後の保険料のお払込みは必要なし |
公式サイト | 女性のためのシンプルながん保険|リンククロス ピンク(Linkxpink) |
保障プラン(終身払)
項目 | 内容 |
---|---|
【保険料】 | 30歳女性:3,200円 |
【主契約】 女性特定がん診断給付金 | 80万円 |
【主契約】 がん診断給付金 | 20万円 |
【主契約】 がん無事故給付金 | 2年ごとに5万円 |
メリット部分
「がん無事故給付金」を考慮すると保険料はとても安い
リンククロス ピンク(Linkx pink)は女性特有のがん(乳がん、卵巣がん、子宮がんなど)と診断されたら100万円の給付金が貰えるというがん保険です。
この診断給付金は1回しか貰えないため、他のがん保険と比べると内容的にかなり見劣りしてしまいます。にもかかわらず、この商品の保険料は「30歳女性で3,200円」と、他のがん保険と比べても高い価格となっています。
ただし、リンククロス ピンクには「がん無事故給付金」が用意されており、がんにならなければ2年ごとに5万円が貰えるという内容になっているのです。
このがん無事故給付金を考慮すると、実質的な保険料は以下のようにかなり安くなってくれます。
契約年齢 | 月額保険料 | 実質的な月額保険料 (がん無事故給付金を考慮) |
---|---|---|
20歳 | 2,930円 | 846円 |
30歳 | 3,200円 | 1,116円 |
40歳 | 3,350円 | 1,266円 |
50歳 | 3,470円 | 1,386円 |
このように、がん保険の中でもトップクラスの安さとなってくれます。この保険料の安さはこの保険の大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、肝心の診断給付金は1回のみ、女性特有のがんにならないと20万円しか貰えない・・などのデメリット部分もありますので、総合的には他のがん保険の方が魅力を感じるかも知れません。(この点はデメリット部分でもう少し詳しく解説したいと思います。)
がん診断給付金を貰った後は保険料の払込が免除される
リンククロス ピンクには
・女性特定がん診断給付金(80万円)
・がん診断給付金(20万円)
の2つの診断給付金があります。給付はそれぞれ1回のみとなっています。
初めて女性特有のがんと診断された場合はこの2つの保障が同時に適用となり、80万円と20万円を合わせた100万円を受け取ることができるようになっています。
ですが、これとは違う受取パターンも存在します。まず初めに通常のがんと診断された場合、20万円は貰えますが、女性特有のがんでない場合は80万円はもらえません。ただし、その後に女性特有のガンになった場合、改めて80万円を受け取れるようになっています。
文章で見ると少しややこしいですが、読んでみると簡単にイメージできるかと思います。
そしてこの保険で注目すべきは2つ目のパターンで、「通常のがんと診断されたとき(女性特有のがんではない)」です。この場合、普通のがん診断給付金(20万円)が受け取れる他に、次期以降の保険料の払込も免除されるという保障も付いているのです。
この保険はあまり保障が充実していないですが、この保険料免除があるのはなかなか嬉しいポイントになるかと思います。とはいえ、これを含めても他のがん保険の方がはるかに充実していると言えますが・・。
デメリット部分
保険料は確かに安いが、保障内容の満足度がかなり低い
リンククロス ピンクは保険料はかなり安いのですが、他のがん保険と比べると保障がかなり限定されています。
どのような違いがあるのかは表で見た方が早いと思いますので、同じように診断給付金100万円のみの保障を用意してくれているFWD富士生命の「新がんベスト・ゴールドα」を比較してみましょう。
【新がんベスト・ゴールドαとの比較表】
・30歳女性
・終身払
・保険料はがん無事故給付金を考慮した実質的なもの
項目 | リンククロス ピンク | 新がんベスト・ゴールドα |
---|---|---|
保険料 | 1,116円 (がん無事故給付金を考慮) | 1,497円 |
給付金額 | ・女性特定のがん:80万円 ・通常のがん:20万円 ・合わせて100万円 | 100万円 |
保障の範囲 | ・悪性新生物 ・上皮内新生物 ・基本的に女性特有のがんが対象 | ・悪性新生物のみ (上皮内新生物は特約で付加できる) ・全てのがんが対象 |
給付金の回数 | 1回のみ | 2年に1回を限度に何回でも |
給付金の支払い条件 | 診断確定 | 1回目:診断確定 2回目以降:がん治療の入院または通院 |
がん先進医療 | なし | 特約として付加できる |
リンククロス ピンクは1回のみしか診断給付金が貰えませんが、新がんベスト・ゴールドαは2年に1回を限度に何回でも貰うことができます。
また、リンククロス ピンクは女性特有のがんを主に保障するものであり、通常のがんだと20万円しか貰えませんが、新がんベスト・ゴールドαはどの部位のがんでも100万円を受け取ることができます。
保険料こそ30歳で1,116円、1,729円とリンククロス ピンクの方が安いですが、トータル的に考えると新がんベスト・ゴールドαの方を選んでも良いのではないかという内容となっています。
個人的には新がんベスト・ゴールドαを選ぶと思います(私は男ですが、女性の立場でもそうするでしょう)。
また、リンククロス ピンクにはがん先進医療特約が用意されていないのが痛いです。これについてはすぐ下で解説していますが、この点はデメリット部分と言っても過言ではないでしょう。
先進医療特約がないため、高額の先進医療に備えられない
がんの先進医療の治療費はかなり高く、陽子線治療や重粒子線治療では250万円~300万円もの治療費がかかってしまう場合があります。
しかも先進医療の技術料は公的医療保険の対象外で、全額自己負担となってしまいます。先進医療はめったにお世話になるものではなく、治療を受ける人の割合もかなり少ないのですが、万が一治療を受けた場合に300万円も請求されるのは経済的にかなり痛いのは間違いありません。
そんな先進医療に伴う治療費を保障してくれるのが「先進医療特約」です。医療保険やがん保険の商品には用意されている場合が多く、希望すれば付加することが出来るようになっています。
万が一の保障なので保険料はかなり安いですが、いざという時にはとても役に立ってくれる保障のため、基本的には付加することをお勧めしています。
ですが、リンククロス ピンクにはこの先進医療特約が用意されていないのです。この点はけっこうなデメリットではないかと思っています。
口座振替が使えず、終身払のみ
この保険は保険料の支払いがクレジットカードのみであり、口座振替で支払うことは出来ない点に注意してください。
もしクレジットカードを持っていない場合、クレジットカードを新たに作るか、もしくは他のがん保険を検討する必要があります。
また、この商品の保険料は終身払のみとなっており、60歳払や65歳払などの有期払はありません。
終身払は月々の保険料こそ安いですが、一生涯払い続けることになるので、長生きすると有期払よりも多くの保険料を支払うことになります。将来的に保険料の支払いをおさえたい方は、有期払がある他のがん保険を検討すると良いでしょう。
ただし、保険を乗り換えることを前提にしているのであれば、保険料が安い終身払の方がお勧めと言えます。
管理人の最終評価
がん無事故給付金を考慮すると保険料は非常に安くなりますので、出来るだけリーズナブルな料金で女性特有のがんに備えたい!という女性には向いているかと思います。
ですが、ある程度保険料を上乗せすれば充実度が全く違うがん保険も他にありますし、先進医療特約も用意されていませんので、個人的にはこの保険に固執する必要はないかなと思ってしまいます。
がん保険をお探しの方はこちらのがん保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。
この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
保険契約を検討される際には、契約概要を必ずご確認下さい。
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