特別勘定で運用できる変額保険です。運用がうまくいけば保険金・払戻金が大きくなってくれますが、運用がイマイチだった場合は通常の死亡保険よりも損をする点に注意が必要です。

他にも終身保険ではなく満期がある養老保険であること、投資信託の方が断然効率よく運用できること、10年未満の解約には解約控除がかかるなどのデメリットがありますので、この保険を検討する際は必ずメリットだけでなくデメリットもしっかりとチェックしておいてください。

安易に決めるべき商品ではありませんので、このページをじっくりと見てからこの保険が本当に必要なのかどうかを判断していただけたら幸いです。

押さえておきたい注目ポイント

アクサ生命の「ユニット・リンク(変額保険・有期型)」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。

【メリット】

  • 変額保険のため、将来インフレになれば普通の保険よりお得になることも
  • 払済保険にした後も運用を続けられる
  • 受取方法が3種類用意されている
  • 投資初心者でも簡単に運用できる
  • 特別勘定の変更は月1回なら無料

【デメリット・注意点】

  • 死亡保障の保険料がかかるため、投資信託+定期保険などの方が効率が良い
  • 10年未満での解約は解約控除がかかる
  • 運用が上手くいかなかった場合でも、死亡保障として使っていけない点に注意
  • 投資に興味がない人には向いていない

以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。

ユニット・リンクの詳細

男性の月払保険料と払込総額の例
・契約年齢・性別:30歳男性
・保険(払込)期間:30年満了
・基本保険金額:901万円
・月払保険料:2万円

経過年数 払込保険料
累計
死亡・高度障害保険金
(万円)
払戻金
(万円)
-3% 0% 3% 6% -3% 0% 3% 6%
1年(31歳) 24 901 901 901 901 0 1 1 1
3年(33歳) 72 901 901 901 901 40 42 45 48
5年(35歳) 120 901 901 901 901 77 84 91 99
10年(40歳) 240 901 901 901 901 161 187 218 255
20年(50歳) 480 901 901 901 901 278 372 509 712
30年(60歳) 720 901 901 901 1,538 365 558 901 1,538

※ 上の表は2018年7月現在の保険料です。

管理人taka管理人taka

運用実績により、払戻金額が変動します。運用成績が良ければどんどん増えていきますが、投資信託にはかないません。また、死亡保障も一生涯ではありません。

保障内容

項目 内容
【変額保険】 運用実績により、保険金額・返戻金額が変動(増減)する
契約可能年齢 0歳~70歳
保険金額 3,000万円まで
保険期間
(保険料払込期間)
50歳、55歳、60歳、65歳、70歳、75歳、80歳満了
10年、15年、20年、25年、30年満了
特約 【リビング・ニーズ】
余命6ヶ月と判断された場合、死亡保険金額の全部または一部に相当する金額を生存中に受け取れる
その他の特約 指定代理請求特約
払込回数 月払
払込方法 口座振替
保険料の
払込免除
責任開始日以後に発生した所定の不慮の事故を直接の原因として、所定の不慮の事故の日からその日を含めて180日以内に所定の障害状態に該当されたとき、以後の保険料の払込が免除される。
公式サイト 変額保険 ユニット・リンク|アクサ生命保険
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メリット部分

変額保険のため、将来インフレになれば普通の保険よりお得になることも

アクサ生命のユニットリンクは変額保険です。変額保険とは「運用実績により、保険金額・返戻金額が変動(増減)する」という性質の保険で、言葉通り運用次第で死亡保険金や払戻金が変動するというものです。

そのため、もし将来インフレになった場合はユニットリンクの保険金額・払戻金額(解約返戻金)が共にアップしていきます。

どのくらいアップするかはインフレ次第、そして自分の運用次第になりますが、もし6%という高い利率で運用できた場合、901万円で契約した保険金が30年後には1,538万円にまで高くなり、払戻金も1,538万円まで上がることになります。払い込んだ保険料が720万円なので、818万円も上乗せされてもらえることになるのです。

例を挙げて推移を見てみましょう。(※ 以下の表はパンフレットを参照して作成しています)

【条件】
・契約年齢・性別:30歳男性
・保険(払込)期間:30年満了
・基本保険金額:901万円
・月払保険料:2万円

経過年数 払込保険料
累計
死亡・高度障害保険金
(万円)
払戻金
(万円)
-3% 0% 3% 6% -3% 0% 3% 6%
1年(31歳) 24 901 901 901 901 0 1 1 1
3年(33歳) 72 901 901 901 901 40 42 45 48
5年(35歳) 120 901 901 901 901 77 84 91 99
10年(40歳) 240 901 901 901 901 161 187 218 255
20年(50歳) 480 901 901 901 901 278 372 509 712
30年(60歳) 720 901 901 901 1,538 365 558 901 1,538

6%の運用でも払い込んだ保険料総額の倍以上になってくれます。この点が変額保険の最大の魅力と言えるでしょう。

ただし、6%というのはあくまでも運用が好調だった場合の話です。その裏には思うような運用にならずに上手く増えてくれず、払込保険料すら回収できないというケースも十分にありえます。

もし0%の運用となってしまった場合、払込保険料の77%程度しか返ってこないというリスクは知っておきたいところです。

この点についてはデメリット部分でも解説していますので、そちらもご覧ください。

ちなみに死亡・高度障害保険金は基本保険金額が決まっているため、マイナス運用をしたとしても基本保険金額を下回ることはありません。ただし、この保険は有期型のため、保険期間を過ぎると死亡保障はなくなる点に注意しておいてください。

払済保険にした後も運用を続けられる

ユニット・リンクでは払済保険にした後も特別勘定で運用することが可能となっています。

払済保険って何?という方も多いかと思いますが、簡単に言うと「保険料の払込を中止して、その時点の解約返戻金を元に新たな保険金額に変更する制度」というものです。

つまり、今後保険料は払わなくて良くなりますけど、その分当初設定していた保険金額よりも低くなりますが良いですか?ただし、今入っている保険契約の満期はそのまま変わりません・・という制度の事です。

この制度は家計が苦しくなって保険料が払えなくなったり、または他の保険に入りたいけど、今の保険も残しておきたい・・という時に役立ちます。

で、このユニット・リンクは基本的に満期まで特別勘定で運用してくれる保険なのですが、払済にした後も満期までの間はずっと特別勘定で運用していってくれるのです。

つまり、運用成績次第では勝手に増えてくれることも期待できるという訳です。ただし、成績次第では減ってしまう可能性があることがネックではありますが。

受取方法が3種類用意されている

この保険は養老保険なので、終身保険とは違って満期が設定されています。

そして満期後は保険金を受け取ることになるのですが、その受け取り方法が3つ用意されており、好きな方法を選ぶことが出来るようになっています。

終身保険に変更 満期時点の払戻金を元に終身保険に変更できる。
ただし、保険金額はその時の払戻金額次第となる。
年金での受取り 満期保険金を年金として受け取ることが出来る。
・10年保証期間付終身年金(定額型・逓増型)
・確定年金(3・4・5・10・15・20年)
一時金での受取り 満期保険金を一時金として受け取ることが出来る。

終身保険にする方もいると思いますが、終身保険に変更した後は特別勘定での運用はできません。また、満期時の払戻金の金額により、保険金額が決まる点に注意が必要です。

つまり、運用がイマイチだった場合は終身保険に変更した場合の保険金額は低くなりますが、運用が良かった場合は保険金額は高くなるという点は覚えておきたいところです。

投資初心者でも簡単に運用できる

ユニット・リンクは自分で運用先を決める必要がありますが、その種類は10種類だけとなっており、証券会社と比べるとその数はかなり少なくなっています。

そのため、投資の経験が少ない方でも、そこまで迷うことはないだろうと思います。また、投資未経験の方には投資の入門的商品としてチェックしておくのもありなのではないかと思います。

それでは、運用対象となる10の特別勘定はどんなものなのか、見ていきたいと思います。

【運用先(特別勘定)の種類】

特別勘定 配分比率 運用方針
安定成長バランス型 日本株式20%
外国株式20%
日本債券30%
外国債券30%
国内外の株式および債権を主要投資対象とする投資信託に投資。
積極投資バランス型 日本株式25%
外国株式35%
日本債券20%
外国債券20%
国内外の株式および債権を主要投資対象とする投資信託に投資。
日本株式 日本株式100% TOPIXの動きに連動した投資成果を目指した運用を行う。
日本株式プラス型 日本株式100% 主として日本の株式を投資対象に信託財産の長期的な成長を図ることを目標に積極的な運用を行う。
外国株式プラス型 外国株式100% MSCIコクサイ指数をベンチマークとし、これを中長期的に上回る運用成果を目指す。
世界株式プラス型 世界株式100% 世界各国の株式などを主な投資対象とする投資信託証券、ならびにわが国の公社債・金融商品に投資を行う。
新興国株式型 新興国株式100% 中長期的に新興国の株式市場の動きに連動した投資成果の獲得をめざして運用を行うことを基本とする。
世界債権プラス型 世界債権100% 主として世界各国の投資適格債(BBB格以上)を投資対象に、信託財産の長期的な成長を図ることを目標に積極的な運用を行う。
オーストラリア債券型 オーストラリア債権100% 主としてオーストラリア・ドル建の国債、州政府債、国際機関債および事業債などの公社債に投資する。
金融市場型 短期金融資産100% 主として円建の短期公社債や短期金融商品に投資し、安定した収益の確保を目指す。

投資に慣れていない方はこの表を見ても「???」となってしまうかも知れませんが、基本的にはこの中から興味ある特別勘定をいくつかピックアップし、分散して保有することで安定した成果が望めるかと思います。

証券会社の商品と比べると断然数は少ないので、投資の入門として色々と勉強・体験するのにちょうどいい商品と言えるでしょう。

特別勘定の変更は月1回なら無料

ユニット・リンクでは上記の特別勘定を無料で変更(移転)できるようになっています。

投資初心者の方は最初の設定ではうまく回らない・・という場合もでてくると思いますが、契約後は自由に変更できるので、その点は安心してください。

ただし、無料で変更(移転)できるのは月1回までです。月2回以上の変更を行う場合は、インターネットから移転する場合は1回につき800円、書面による移転申込の場合は1回2,300円かかってしまうことは覚えておいてください。

デメリット部分

死亡保障の保険料がかかるため、投資信託+定期保険などの方が効率が良い

ユニット・リンクは死亡保障が付いている保険のため、どうしても保障の分の保険料を保険会社側に取られてしまいます。

この死亡保障分の保険料がなかなか高いです。例えばユニット・リンクで運用実績0%での運用の場合、払った保険料総額が720万円になるのに対し、払戻金が558万円となってしまいます。

0%での運用だから変わらないはずなのに、減ってしまっています。そう、この分を保険会社に死亡保障分として取られているのです。ちなみに払っている分は162万円(720万円-558万円)であり、その割合を計算すると162万円÷720万円×100=22.5%となります。

つまり、私たちが支払っている保険料の22.5%も死亡保障分として取られているのですね。

終身保険ならまだしも、満期が決まっている養老保険でこれほど取られるのはちょっといただけません。

それであれば投資信託を利用して自分で資産を運用し、死亡保障については定期保険や収入保障保険などの安くて利用しやすい死亡保険を使った方が断然お得になります。

これは計算してみるとすぐに分かります。例えばユニット・リンクに30歳男性が死亡保険金901万円(月2万円の保険料)で60歳満期で加入すると、6%で運用した場合は満期の30年後には1,538万円になっています。

では投資信託で運用した場合はどうなのかというと、6%で30年間運用した場合は約2,009万円にまでなってくれます。その差は471万円なので、どちらがお得かは一目瞭然となっています。

また、投資信託の方を30年後に1,538万円に合わせる場合は、月々の積立金が15,310円で済ますことが出来ます。そしてアクサダイレクト生命の定期保険2の契約内容をユニットリンクを同条件で加入した場合、月々の保険料は1,897円となります。

つまり、死亡保険金を同じ金額にした場合は投資信託+定期保険だと月々17,207円で済ませられますが、ユニット・リンクだと月2万円かかることになります。前者の方が月々2,800円くらいお得に済ませられるのです。

20%の分離課税を考慮しても投資信託+定期保険の方がお得

ちなみに、ちょっと面倒なのですが投資信託は利益に対して20%の分離課税がかかってしまいます。ちなみにユニット・リンクだと一時所得という扱いになり、こちらも税金がかかります。

その分を色々と考慮しても投資信託+定期保険の方がお得になりますので、ユニット・リンクを選ぶ理由はあまりないと言えてしまうのです・・。

現在ユニットリンクを検討している方は、この点もしっかりと考慮した上で、加入するかどうかを決めるのが良いかと思います。(個人的には投資信託+定期保険の方がお勧めです)

管理人taka管理人taka

またまた豆知識で申し訳ありませんが、NISAやつみたてNISAであれば分離課税の20%もかかりませんので、まだその枠が残っている方であれば投資信託+定期保険の方がかなりお得になります。つみたてNISAについてはこちらのページで解説していますので、良ければチェックしてみてください。

10年未満での解約は解約控除がかかる

この保険では10年未満に解約する場合、解約控除がかかってしまいます。つまり、余分にお金が取られてしまうことになるのです。

10年未満の早期解約はかなりの損になってしまう可能性が高いですので、加入する時期に「もしかしたら払えなくなるかも・・」などの家計の事情がある場合は、加入を辞めておいた方が良いかと思います。

また、「保険料が払えなくなったら払済保険にすればいい」と考える方もいるかと思いますが、10年未満に払済保険へ変更する場合も解約控除がかかってしまいます。特に早期に変更を行う場合は解約控除額が大きくなり、変更の取り扱い自体が出来ない場合がありますので、払済保険への変更は10年を過ぎてからにするのが良いでしょう。

運用が上手くいかなかった場合でも、死亡保障として使っていけない点に注意

ユニット・リンクは終身保険ではなく、いわゆる養老保険と呼ばれるタイプの保険です。養老保険は満期が来ると保険金を受け取らなければいけない「有期型」であるため、保険期間を過ぎると死亡保障はなくなってしまいます。

つまり、ソニー生命のバリアブルライフなどでは可能だった「運用が上手くいかなかった場合は解約せず、死亡保障として利用すれば損をすることはなくなる(死亡保障は最低基準が決まっているため)」という方法は使えないので、この点は注意しておく必要があります。

また、ユニット・リンクは満期後に終身保険に変更することも出来ますが、終身保険への変更する際はその時点での払戻金が基本となって保険金額が決まるため、運用がうまくいっていない場合は保険金額はかなり低くなってしまいます。

さらに、終身保険への変更後は特別勘定での運用はなくなってしまい、大きく増やすことも難しくなってしまいますので、終身保険への変更のメリットは少ないと言えるでしょう。

投資に興味がない人には向いていない

リンク・ユニットは運用先(特別勘定)を自分で選ぶ必要があるため、投資に興味がない人だとせっかく加入しても運用を放置してしまう恐れがあります。

それでも運が良ければ高い利率で運用できるかも知れないですが、それはもはやギャンブルと変わらないですし、この商品の良さを全く活かしていないことになります。投資に興味がない人は固定型の終身保険を選んだ方が無難と言えます。

また、投資に興味がある場合も結局は投資信託+定期保険(または収入保障保険)の方が効率よく運用できるため、結局のところこの保険の魅力はあまり大きくないと言えるかも知れません・・。

管理人の最終評価

インフレには対応していますが、死亡保障分の保険料が高く、投資信託+定期保険(または収入保障保険)で運用した方が効率が良いです。そのため、特にお勧めとは言えません。

また、残念ながらユニット・リンクはFPの手数料が高い商品(私たちが契約するとFPに多くのお金が入る)のため、もし保険相談サービスを利用した際にお勧めされても慎重に検討していきましょう。

管理人taka管理人taka

終身保険をお探しの方はこちらの終身保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。

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