火災保険は補償の範囲や種類を希望にあわせてカスタマイズできますが、選択肢が多いので「どの補償をつけたら良いか分からない」というお声をよく聞きます。

実際、戸建てかマンションか、川沿いの低地なのか内陸の高台なのかなど、建物の構造や立地などによって必要な補償は変わってきます。

このページではそれぞれのケースに合わせて補償の選び方を解説していきます。無駄なくしっかり備えを持つためにも、これから火災保険に新しく加入する方、近々火災保険の更新をする方は是非チェックしてみてください。

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建物の構造で選ぶ!戸建てorマンション

基本的には戸建てもマンションも同じ補償が必要ですが、住まいが地上すぐなのか上の階なのかで起こり得る被害が変わるので、必要な補償も変わってきます。

・戸建て
・マンション1階
マンション低層階
(2階)
マンション中層階以上
(3階以上)
考えられる
主な被害
  1. 台風等による床上浸水
  2. 泥棒、空き巣
  3. 車の飛び込み・進入・追突
  4. 上階からの水漏れ(マンションの場合)
  1. 台風等による床上浸水
  2. 泥棒、空き巣
  3. 上階からの水漏れ
  4. 共用部分(バルコニー)の損傷
  1. 上階からの水漏れ
  2. 共用部分(バルコニー)の損傷
被害に対して
必要な補償
  1. 水災(基本の補償)
  2. 盗難(基本の補償)
  3. 破損・汚損(基本の補償)
  4. 水濡れ(基本の補償)
  1. 水災(基本の補償)
  2. 盗難(基本の補償)
  3. 水濡れ(基本の補償)
  4. バルコニー修繕費(費用の補償)
  1. 水濡れ(基本の補償)
  2. バルコニー修繕費(費用の補償)
いらない
補償
バルコニー修繕費(費用の補償) ——– 水災(基本の補償)
盗難(基本の補償)

(「基本の補償」「費用の補償」の意味はこちらのページに載っています)

マンションやアパートの3階以上では洪水による床上浸水はまず起こり得ないので、水災は外してしまっても良いでしょう。逆に戸建てやマンション・アパートの1階では床上浸水が起こる可能性が高いので、水災を付けることをお勧めします。

盗難はマンションの中層階でも起こる可能性はありますが、低層階に比べて確率は低いですし、セキュリティが厳しいマンションなら特に起こりにくいと考えられます。

mayumayu

「いらない補償」については大方のケースでいらないと思われるものを挙げています。
住まいの状況によっては必要な場合もありますので、迷った場合はFPに相談してみてください。

立地で選ぶ!低地or高台

立地も重要です。水害がおきやすい低地なのか、住宅密集地なのか、山間部なのか、等で大きく変わります。

低地・川の近く 山や崖の近く 住宅密集地
考えられる
主な被害
台風等による床上浸水、川の氾濫 台風等による土砂崩れ、川の氾濫 ゲリラ豪雨による床上浸水
火災による隣家への延焼
必要な補償 水災(基本の補償) 水災(基本の補償) 水災(基本の補償)
類焼損害特約(特約)

※ 立地で見る場合は、特にいらない保障というのはありません。建物(戸建てかマンションか)によるところが大きいので、上記「建物の構造で選ぶ」を参照下さい。


低地や川の近くでは台風などによる川の氾濫、またそれに伴う床上浸水が起こる可能性が高いので、水災はつけた方が良いです。山や崖の近くは土砂崩れの危険があるので、同じく水災を付けることをお勧めします。

川も山もない都心部や住宅街では一見、水災は必要なさそうに見えますが、近年多いゲリラ豪雨による床上浸水の被害が増えていますので、戸建てやマンション・アパートの1階にお住まいの方はやはり水災を付けると良いでしょう。また、火災の際には隣のお家に燃え移る確率も高いので、「類焼損害特約」も付けておくことをお勧めします。

mayumayu

【類焼損害特約とは?】
自宅の火災・ガス爆発等によって近隣の建物に被害を出してしまった時にその損害額が支払われます。

もし、自分が住んでいる地域ではどんな災害が起きやすいのか分からない、という場合は自治体のHPからハザードマップを見ると分かりやすいでしょう。
国土交通省ハザードマップポータルサイト

賃貸・借家の場合

マンション・アパートなどの賃貸物件の場合は、賃貸契約時に火災保険の加入が必須で一緒に手続きをする場合が多いです。一戸建ての借家は大家さんが負担する場合がほとんどです。

どちらの場合も不動産会社から火災保険の見積もりを出され、言われるがままサインをする方が多いと思いますが、補償額が必要以上に高く無駄な保険料を払わされているケースもよくあります。

すぐに手続きをするのではなく、補償内容・金額をよく確認してから手続きをしましょう。

賃貸の場合は一般的な火災保険(持ち家用)とは種類が違い、「賃貸入居者用保険」などの名前になっています。1人暮らしのよくあるプランでは下記のようになります。

補償の種類 内容 補償額
家財補償(主契約) 家財に被害に対してその損害額が払われる
(自分の補償)
100万~数百万円
借家人賠償責任特約 建物に損害に対してその損害額が払われる
(大家さんへの補償)
1000万~1億円
個人賠償責任特約 日常生活で相手に損害賠償責任を負った時にその損害額が払われる
(相手に対しての補償)
1000万~1億円

賃貸の場合は、補償のベース(主契約)は家財になります。補償額は借主の年齢や部屋の広さから見合った金額に換算されます。

上記プランで2年契約なら保険料は2年間で1万円前後となります。建物の構造や立地によって災害リスクの大小は違うので、保険料もそれに伴い変わるのでご注意下さい。

保険会社によってはオプションで「ストーカー対応費用特約」というのもありますので、特に女性で気になる場合は不動産会社に聞いてみるのがよいでしょう。

最近よく聞く「個人賠償責任特約」って必要?

持ち家でも賃貸でも、火災保険に付けられる特約で「個人賠償責任特約」があります。最近聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

これは、日常生活で何か損害賠償を負ってしまった時に、その賠償額が出る補償です。例えば…

  • 自転車で人にぶつかって怪我をさせてしまった
  • お店で商品の壷を誤って落として割ってしまった
  • 飼い犬が散歩中に人に噛み付いて怪我をさせた

など、うっかり損害を出してしまった時に支払われます。(もちろん故意による賠償事故には支払われません。)

また、例にあるように、最近増えている自転車事故も補償の対象となります。

高額な賠償請求を課せられる例は増えており、過去の例では、当時小学5年生の男の子が自転車走行中に、歩いていた60代の女性にぶつかり、女性は10年近くたった今も意識が戻らず寝たきりの状態が続いている、という事故がありました。

この事件で少年の母親に9,500万円もの損害賠償が命じられました。

あくまでもケースバイケースですが、故意による事故でなければ基本的には個人賠償特約から賠償額が支払われるので、加入していれば加害者側は賠償金による自己破産を避けられ、被害者側もしっかり賠償金を受け取ることができます。保険料は月額100円程度と安いので付けることをお勧めします。

ただし、自動車保険やクレジットカードについている傷害保険に既に付帯されているケースもあります。個人賠償特約は複数入っていてもどこか1つからしか補償が出ないので、補償がダブって保険料が無駄にならないよう、まずは自動車保険やクレジットカードですでに個人賠償責任保険に加入していないかを確認してみましょう。

このように、火災保険はお家の状況によって補償内容を変えられるので、建物の構造や立地から必要な補償・不要な補償を整理し、無駄なくしっかり備えられるようにしましょう。

保険相談の際に用意しておきたい書類など

FPに相談・見積もりを依頼したい時は下記の書類があると早いです。

既に火災保険に入っていて、更新や見直しをしたい方

・現在入っている火災保険の保険証券

新しく家を買ったり買い換えたりして、新規で加入をしたい方

<<戸建て>>
・建築確認申請書
・確認済証
・検査済証
・住宅性能評価書
・登記簿謄本
・全部事項証明書
・仕様書、図面、パンフレット

<<マンション>>
・重要事項説明書
・登記簿謄本
・全部事項証明書
・売買契約書

保険料を計算するには「住所」「構造」「延床面積」の3つが最低限分かればOKなので、上記書類でその3つが分かるものを揃えて保険相談に向かいましょう。

もしいずれも手元にない場合は、施工業者や販売会社が保管しているので、連絡をしてコピーを貰うと良いです。

この記事を書いた人

mayu
mayu
東京都在住。現役の保険営業ウーマンとして個人のお客様から保険相談を受けています。ファイナンシャルプランナー2級。趣味は都内お散歩とカラオケ(目標は演歌マスター)

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