火災保険ってみんな入っているけど、本当にいるの?火事なんてめったに起こらないし、いらないのでは?実際入っていても保険金はほとんど出ないのでは?というお声をよく耳にします。

確かに火災保険は頻繁に使うものではないので、あまり必要性を感じないという方も多いかもしれません。しかし、いざ自然災害がおきて家に被害が出たときにはとても大きな助けになるものでもあります。

このページでは、火災保険の保険金支払い実例や、皆さんがよく悩むポイントについて解説しています。火災保険を検討しているけど、入るべきか迷っている方はぜひチェックしてみてください。更新が近づいているので補償内容を見直したい方にもお勧めです。

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火災保険の支払理由ランキングからみる、火災保険の必要性

下の表は、ある保険会社の火災保険の支払実績を、支払件数と支払い金額別にそれぞれランキングにしたものです。

事故件数ランキング
(事故件数)
順位 平均支払額ランキング
水災・風災・雪災など
(21.025件)
1位 火災
漏水などによる水濡れ
(4,057件)
2位 漏水などによる水濡れ
破損・汚損
(2,864件)
3位 水災・風災・雪災など
落雷
(2,810件)
4位 盗難による盗取・損傷・汚損
外部からの物体落下・飛来・衝突
(1,719件)
5位 落雷
盗難による盗取・損傷・汚損
(1,583件)
6位 外部からの物体落下・飛来・衝突
火災
(926件)
7位 破損・汚損

支払件数で言えば、火事よりも台風や豪雨による「水災・風災・雪災」がダントツで多いです。確かに毎年、全国各地で大雨や大雪、台風による甚大な被害が出ていますね。ニュースにならない規模の災害でも被害が出ている家は数多くあります。

対して事故件数では7位と下位の順位になっていますが、支払額で見ると火災がトップとなっています。発生件数は多くはありませんが、いざ発生した場合は家の局所ではなく広範囲に渡って損傷が広がったり、壁の内部や柱など修理が大掛かりになる箇所にも損傷が広がったりと、1件あたりの被害額が大きくなる傾向があります。

そうなのです、火災は件数こそ他よりも少ないのですが、家計にとってはダメージが最も大きな災害となってしまうのです。

また、集合住宅では上階から洗濯機の水が漏れるなどの水漏れも発生しやすく、もし起きてしまった場合はその原因を調べたり、建物内部から修理したりと大掛かりな費用が必要になります。

そういった事故が万が一起きてしまったときに、修理費用を貯蓄から支払えるか?がポイントになります。

修理費用は数十万円から場合によっては数千万円になることもあります。そうなった時に生活を維持しつつ支払えるのか、高額な出費による精神的なショックやダメージはないか、というのを考えると火災保険に入って備えておくのがベストなのではないかと思えます。

さらに、もし災害で住む家がなくなってもローン返済はなくならないので、やはり加入しておいた方が間違いないと言えます。

火事だけではない!火災保険は台風などの自然災害にも対応している

上でお話したとおり、火災保険は台風や大雪、近年増えているゲリラ豪雨や竜巻などの被害に対しても保険金が支払われます。

では実際どのくらい支払われるのか、2017年10月に全国を襲った台風21号を例に見てみましょう。

2017年の台風21号は稀に見る超大型台風で、近畿地方や東海地方を暴風域に巻き込みながら上陸し、日立沖へ抜けていきました。

10月後半という遅めの時期もあり、全国に甚大な被害をもたらしました。48時間雨量は和歌山県新宮市で888.5ミリ、最大瞬間風速は岡山県奈義町で46.7メートル、積雪は北海道釧路市で23センチ、最高潮位は千葉県館山市で174センチを記録。

いずれも観測史上1位という、とんでもない台風でした。(釧路市の積雪は10月の観測史上1位)

【台風21号で支払われた火災保険金(都道府県は件数・金額の多い府県を抜粋)】

都道府県 証券件数(=建物数) 支払い保険金
千葉県 10,675件 約64億円
福井県 9,347件 約76億円
滋賀県 8,494件 約74億円
京都府 10,448件 約77億円
大阪府 16,323件 約99億円
兵庫県 23,637件 約190億円
全国合計 147,025件 約1,078億円

全国で見ると約15万件の発生に対して約1,000億円が支払われました。単純計算で1件あたり平均73万円が支払われたことになります。(もちろん、実際には金額にばらつきがあります)

73万円が高いのか安いのかは被害状況によるので何とも言えませんが、実際には専門の調査員が被害写真や訪問調査で鑑定をし、修理業者の見積もり金額とつき合わせて支払金額を決めます。

一つ金額の共通目安としてあげるならば、修理工事のために建物の周りに足場を組んだ場合は「足場仮設代」として平均20万円~30万円がかかります。さらに廃材処分費や安全管理費、諸費用として平均10万円~15万円かかるので、これらを合わせると30万円~45万円ほどが必要経費としてかかります。

この分も工事費用の見積もりに入っていれば支払われる可能性があるのでご安心下さい。

火災保険の支払実例!これ、いったいいくら出るの?

実際、家の修理はどのくらいの金額がかかるのか、ご存知の方は少ないと思います。

あくまでも一例ですが、大体このくらいかかりますという実例をいくつかご紹介します。(※写真はイメージです)

ケース1

  • 原因:大雪・台風・地震
  • 被害:雨どいのゆがみ、瓦のズレと落下、波板の破損
  • かかった費用:約121万円(足場仮設、雨どい交換、波板交換、瓦補修、廃材処分など)
  • 払われた保険金:120万円(基本の補償「風災・雪災・雹災」94万円+費用の補償「災害時諸費用」26万円)
ケース2

  • 原因:大雪
  • 被害:郵便ポストの凹み、サイクルポートの割れ
  • かかった費用:約31万円(ポスト交換、サイクルポート交換、廃材処分など)
  • 払われた保険金:30万円(基本の補償「風災・雪災・雹災」19万円+費用の補償「災害時諸費用」11万円)

火災保険は「基本の補償」から実際に受けた被害金額が出て、「費用の補償」から修理に伴う諸費用が出ます。ケースバイケースにはなりますが、2つの補償を合わせて工事費用を大方まかなえる場合が多いようです。

尚、ポストやカーポート、サイクルポートだけであればそんなに高額ではないですが、やはり家本体に係わってくると足場を組む必要が出てくるので、高額になってきます。

高額な工事費用を全て自腹で払うのは家計にかなりのダメージがあり、場合によっては貯蓄の計画なども崩れてくる可能性があります。しかし火災保険に入ってきちんと備えておけば、そのような事態を防げるので安心ですね。

「破損・汚損」は、保険料を安くするために外した方が良い?

基本の補償の「破損・汚損」は付けたほうが良いの?というご質問もよく聞きます。

これは突発的且つ偶然の事故によって起きた損害に対して支払われるものです。例えば、

  • 外壁にいたずら書きをされた
  • 模様替えをしようとしてテーブルを運んでいたら誤って壁にぶつけて穴を開けてしまった
  • 子供がおもちゃを投げてテレビ画面に当たり割れてしまった

などといった場合に支払われます。

ですので、戸建てのように道路に面していて第三者に危害を加えられる可能性がある小さい子供がいてうっかり事故が起きるかもしれないなど、事故が起こる可能性が高いご家庭は付けたほうが良いです。

逆にマンションの中層階以上で小さいお子さんもいない、事故が起きる可能性が低いご家庭は付けなくても良いかもしれません。

尚、破損・汚損で保険金が出るのは機能上支障がある場合になります。壁にちょっと擦った汚れが付いた、テレビ画面でなく側面に傷が付いたが使用上問題はない、といった場合には出ませんのでご注意下さい。

また、ペットが壁で爪とぎをして傷がついた場合も、これは予め予測できて防げる事故とみなされるので基本的には出ません。

補償の対象は建物だけにするか、家財も入れるか、どちらにすべきか

火災保険は基本的に「建物」が補償対象で、「家財(家具や洋服など)」は補償対象に入れるか入れないかを契約時に選べますが、大抵の方が補償対象に入れて契約しています。

「うちの家財なんてかき集めてもたいした金額にならないからいらないわ…」というお声もよく聞きますが、あなどれません。家財の総額、実は結構するものなのです。

【標準世帯での家財金額の目安】

世帯主の年齢 夫婦のみ世帯 夫婦+子供(18才未満)1人 夫婦+子供(18才未満)2人
27才以下 500万円 590万円 680万円
28才~32才 590万円 680万円 770万円
33才~37才 780万円 870万円 960万円
38才~42才 1,070万円 1,160万円 1,250万円
43才~47才 1,370万円 1,460万円 1,550万円
48才以上 1,440万円 1,560万円(※1) 1,650万円(※2)

(※1)夫婦以外に、18歳以上の人が1人の場合
(※2)夫婦以外に、18歳以上の人が1人と18才未満の子供が1人の場合

上記のように家主の年齢や家族構成から標準的な金額を割り出しています。

一番金額が少ない27才以下の夫婦のみ世帯でも500万円となっています。家主の年齢が上がれば、それだけ持ち物も増えますし、物自体も若い時より上質なものを保有しているため、金額が上がっていきます。

40歳を超えた夫婦では1,000万円を超えてしまっているということも分かりますので、やはり家財補償も付けた方が間違いないと言えますね。

また、実際にはこれを基準に最大3割前後の金額調整をかけて保険金額を決めます。この金額は保証の上限なので、何か事故が起きた際には、この表の金額が必ず出るわけではなく受けた被害額相当の金額が出ます。

尚、1つまたは1組の金額が30万円を超えるもの(貴金属、骨董品、美術品など)は、この対象に含まれないので、対象にしたい場合は「明記物件特約」をつけることで補償対象に入れることができます。

個人賠償責任特約も付けられる点も注目

【戸建てorマンション?】我が家の火災保険に必要な補償とは?」でも詳しく解説していますが、火災保険には「個人賠償責任特約」を付けられるので、自動車保険やクレジットカード付帯の保険に入っていない方は是非付けることをお勧めします。

これは日常生活の中で何か損害賠償を負ってしまった時に、その賠償額が出る補償です。自転車で人にぶつかってしまったり、飼い犬が散歩中に人に噛み付いたりして、相手に怪我をさせてしまったときなどが挙げられます。

月額100円前後でつけられるので、火災保険に加入する際はこちらも検討してみてください。詳しくは「最近よく聞く個人賠償責任特約って?」の箇所をご覧下さい。

最後に

災害大国日本では毎年様々な被害が出ています。

特に最近は、予想もしていなかった場所で突然の豪雨や竜巻が起こることも増えています。いつ、どの地域が災害にあうか分かりませんので、もしものときに備えて、しっかり火災保険に加入するのがベストですね。

この記事を書いた人

mayu
mayu
東京都在住。現役の保険営業ウーマンとして個人のお客様から保険相談を受けています。ファイナンシャルプランナー2級。趣味は都内お散歩とカラオケ(目標は演歌マスター)

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