女性の保険料(月額):5,094円
(30歳、入院日額5,000円、先進医療保障付き)

3年ごとに生存給付金が貰える女性用医療保険です。生存給付金は保険料が高いプランだと3年ごとに15万円を受け取ることができるため、ここに魅力を感じる方が多いです。

ですが、そのお金はどこから出ているのか、フェミニーヌ自体の保障内容は良いのか?女性保険というものは本当に女性に必要なのか?など、15万円の魅力に負けずに総合的に判断する必要があります。

この保険に興味を持っている方は、是非とも中身をよくよく調べたうえで加入するかどうかを検討すると良いでしょう。

押さえておきたい注目ポイント

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の女性保険「フェミニーヌ」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。

【メリット】

  • 医療保障だけでなく、がん保障、死亡保障も付いている
  • 女性特有の病気で入院した時に保障が上乗せされる
  • 1入院180日まで保障してくれる(三大疾病の場合は無制限)

【デメリット・注意点】

  • 15年更新のため、15年ごとに保険料が高くなってしまう
  • がん保険っぽいが、がん診断給付金などの重要な保障は付いていない
  • 3年ごとに生存給付金というボーナスが受け取れるが、これは結局は自分が払った保険料と同額・・?
  • 妊娠発覚後に加入した場合、帝王切開などは保障されない点に注意!
  • そもそも女性保険自体の必要性が疑問

以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。

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フェミニーヌの詳細

月払保険料の例
・保険(払込)期間:15年
・入院保険日額:5,000円
・生存給付金:75,000円
・先進医療保障付き

契約年齢プラン3
(生存給付金75,000円)
20歳4,829円
30歳5,094円
40歳5,182円
50歳6,579円
60歳9,592円

※ 上の表は2018年5月現在の保険料です。

管理人taka管理人taka

生存給付金というボーナスが魅力的ですが、その分保険料はかなり高くなっています。

保障内容

項目内容
契約可能年齢ネット申込み:20歳~60歳
郵送申込み:18歳~60歳
入院日額5,000円、7,000円、10,000円
入院した場合の支払い限度額・1入院180日限度
・病気で通算1,000日限度
・ケガで通算1,000日限度
保険期間と
保険料払込期間
保険期間:15年
保険料払込期間:15年
保障【疾病・災害入院給付金】
・病気やケガで入院をしたとき、給付金が支払われる
・三大疾病なら1回の入院・通算ともに日数無制限(三大疾病支払日数無制限特則)
(1入院180日、通算1,000日限度)
【女性疾病入院給付金】
女性特有の病気・女性にも多い病気・すべてのがんで入院した時、給付金が上乗せして支払われる
(1入院180日限度、通算無制限)
【入院一時金】
疾病入院給付金または災害入院給付金が支払われる入院をしたとき、一時金が支払われる
(1入院1回限度)
【手術給付金】
病気やケガによる所定の手術などを受けたとき、手術給付金が支払われる
(何度でもOK)
【疾病・災害通院給付金】
疾病・災害入院給付金が支払われる入院をし、その入院の通院日の翌日からその日を含めて180日以内に通院をしたとき、給付金が支払われる
(1入院30日、通算1,000日限度)
(三大疾病なら通算無制限で保障)
【死亡保険金+特約死亡保険金】
死亡した時、保険金が支払われる
【特約高度障害保険金】
所定の高度障害状態になったとき、保険金が支払われる
【生存給付金】
3年ごとに生存しているとき、給付金が支払われる
【先進医療給付金】
先進医療による療養を受けたとき、給付金が支払われる
(通算2,000万円限度)
払込回数ネット申込み:月払
郵送申込み:月払・半年払・年払
払込方法ネット申込み:クレジットカード払
郵送申込み:口座振替・クレジットカード払
保険料の
払込免除
次の状態の該当した場合、以後の保険料の払い込みが免除されます。
・約款所定の高度障害状態に該当したとき
・不慮の事故により約款所定の身体障害状態に該当したとき
非喫煙者割引なし

保障プランの例

項目プラン1プラン3
30歳加入時の
保険料
8,527円5,094円
生存給付金3年ごとに
150,000円
3年ごとに
75,000円
入院給付金1日につき
10,000円
1日につき
5,000円
女性入院給付金1日につき
5,000円
1日につき
5,000円
入院一時金1入院につき
10万円
1入院につき
10万円
手術給付金
(手術・放射線治療)
1回につき
40・20・10・5万円
1回につき
20・10・5・2.5万円
通院給付金1日につき
10,000円
1日につき
5,000円
先進医療給付金通算2,000万円まで
(先進医療の技術料)
通算2,000万円まで
(先進医療の技術料)
高度障害保険金200万円2500万円
死亡保険金300万円300万円

メリット部分

医療保障だけでなく、がん保障、死亡保障も付いている

フェミニーヌの保障内容で注目すべきメリット点を挙げるなら、生存給付金の存在ではなく、「医療保障だけでなく、がん保障、死亡保障も付いている」という点にあるでしょう。

当ページでは一応は医療保険として扱っていますが、フェミニーヌは全てのがんで入院した時に給付金が上乗せされるという特徴を持っているため、がん保険のような保障も期待できます。また、死亡・高度障害時にも保険金が約1,000万円も受け取れるようになっているので、定期保険としての役割も担っています。

単なる医療保険ではなく、がんや死亡に対する保障も付いているので、普通の医療保険よりも安心感は高いと言えるでしょう。

女性特有の病気で入院した時に保障が上乗せされる

フェミニーヌはいわゆる「女性保険」であり、女性特有の疾病で入院した場合は入院給付金が上乗せされる保障内容になっています。

女性は男性には無い子宮や乳房などで病気が発生する可能性があるため、このような女性疾病に備えたい場合は役立つかと思われます。

ただし、女性疾病での入院は全体の入院と比べるとかなり少ないというデータもあるため、どれほど役に立つかは疑問ではありますが・・。

1入院180日まで保障してくれる(三大疾病の場合は無制限)

一般的な医療保険では1入院で60日までという基本保障になっているところが多いですが、フェミニーヌでは1入院で180日まで保障してくれるため、6ヶ月間という長期入院にも備えることができます。

また、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)での入院の場合は日数無制限で保障されますので、こちらも注目のメリット部分と言えるでしょう。

デメリット部分

15年更新のため、15年ごとに保険料が高くなってしまう

フェミニーヌは15年更新のため、15年ごとにどんどん保険料が高くなってしまいます。そのため、長期間の医療保障を望む場合はかなり保険料が高くなってしまうため、長期保障には全く向いていない商品と言えます。

また、メリット部分で解説した「3年ごとに貰える生存給付金」も、この制度のおかげで15年後には割の合わない保険料を払うことになります。生存給付金の15万円を貰うために、それ以上の保険料を払うことが明白になるため、15年後に更新する場合は全くお得な部分がなくなってしまいます。

例えば30歳女性が入院日額1万円で加入する場合の保険料は8,527円ですが、45歳の更新時には保険料が9,473円に挙がってしまいます。その差は月々946円です。定期死亡保険の更新分を考慮すると、月々約200円の保険料が余分に上がったことになります。

3年間だと200円×36か月=7,200円となります。

メリット部分の計算だと、30歳の時点ではまだ生存給付金は支払った保険料分と釣り合っているという計算になりましたが、15年後の更新では明らかに3年で7,200円を損することになる計算になってしまいます。

そのため、フェミニーヌは最長でも15年で契約を終わることにした方が良さそうです。もしも長期の保障が欲しい場合は、最初から別の医療保険を検討することをお勧めします。

がん保険っぽいが、がん診断給付金などの重要な保障は付いていない

フェミニーヌは全てのがんに対して入院給付金が上乗せさえる保障があります。

そのため、一見するとがん保険のようにも見えますが、個人的にがん保険に必要不可欠だと思っている「がん診断給付金(がんと診断されると50万~100万円が貰える)」を付けることができないため、がん保険と同じように見ることは出来ません。

加入前の注意点

3年ごとに生存給付金というボーナスが受け取れるが、これは結局は自分が払った保険料と同額・・?

フェミニーヌでは3年ごとに生存給付金を受け取ることができます。

金額はプランにより異なりますが、保険料が高いプランだと3年ごとに15万円が受け取れるという、それだけを見ると何とも素晴らしい内容となっています。この部分に大きな魅力を感じ、加入を検討する女性の方も多いことでしょう。

ですが、保険会社がわざわざ損になることをするでしょうか?私たちが何のリスクもなく、3年ごとに15万円を受け取れる・・。この保険の世界で、そんな上手い話があるでしょうか?

これについては他の保険と比較してみれば、生存給付金を含めてフェミニーヌが適切な保険料なのかをある程度は判定することができます。なので、実際に計算して検討してみることにします。

まず、フェミニーヌを「生存給付金」「医療保障」「定期死亡保障」の3つに分けるとします。そして「生存給付金」がお得かどうかを判断するために、まずは「医療保障」と「定期死亡保障」を別の保険と比較してみることにします。

医療保障⇒新キュア・レディ(オリックス生命)
定期死亡保障⇒定期保険2(アクサダイレクト生命)

それでは、30歳女性が新規で加入する時の保険料を比較してみましょう。

フェミニーヌ:8,527円(入院日額1万円)
新キュア・レディ:3,158円(入院日額1万円)
定期保険2:540円(保険金300万円)

これで生存給付金の分の保険料を出すには、フェミニーヌから他の2つを引くことで求められます。

8,527円-(3,158円+540円)=4,829円

生存給付金の分の月額保険料が4,829円と出ましたので、3年分だといくらになるのかを求めます。

4,530円×36ヶ月=173,844円

3年分の保険料は約17万4千円となり、15万円を超えてしまっています。そのため、ざっとした計算ではありますが、生存給付金はちょっとだけ損のように感じてしまいますが、こちらには通院給付金も付いているというメリットがあるので、それを考慮すると同じくらいか、フェミニーヌの方が少しお得なのではないか・・と考えられます。

ただし、根本的に新キュア・レディと定期保険2を合わせてもフェミニーヌと保障内容が全く同じという訳ではないため、計算次第では結果が異なることは十分に考えられます。

特に私の計算は定期保険の部分がかなりざっくりとしたものになっているため、自分でも完璧に正確とは思っていません(^_^;) おそらくですが、生存給付金はこちらが支払った保険料はほぼ同じなんだろうなぁ・・と思ってます。

また、生存していないと生存給付金は貰えないこと、そして15年更新なので保険料が徐々に高くなっていくことから、保険料的にそんなにお得な商品ではないということは覚えておきたいところです。

妊娠発覚後に加入した場合、帝王切開などは保障されない点に注意!

通常の医療保険では妊娠発覚後に加入した場合、その妊娠での帝王切開や子宮系の疾病での入院や手術は保障の対象外となってしまいます。

で、フェミニーヌはどうなのかというと、やはり同様に妊娠中に加入した場合は帝王切開など、異常妊娠・異常分娩による入院や手術は一定期間保障の対象外と書いてあります。妊娠発覚後に急いで加入しても、その妊娠での帝王切開などは保障されませんので注意しておいてください。

ベストは妊娠検討中の段階で加入しておくことですね。私は医療保険の必要性はがん保険に比べると低いと思っていますが、妊娠中の期間だけはかなり必要性が高いと思っていますので、現在妊娠検討中の方はフェミニーヌに限らず医療保険を検討してみてはどうかと思います。

ちなみに、妊娠発覚後から加入しても帝王切開などを保障してくれる医療保険は少ないながらあります。もし医療保険に加入したかったけど、間に合わずに妊娠が発覚してしまった場合は、こちらの中から検討してみてください。
妊娠中に医療保険に入りたい場合のお勧め商品はコレ!最新の比較とランキングをお届けします

そもそも女性保険自体の必要性が疑問

フェミニーヌを選ぶかどうかを決める際、「そもそも女性保険というのは女性にとって必要か?」という点をどう解釈するかで、大きく選択が変わってくるかと思います。

で、個人的な意見を言わせてもらうと、女性疾病を保障してくれる女性保険は特に利用しなくてもいいのでは・・と思っています。

それは何故か?

女性疾病での入院は全体の入院と比べると圧倒的に少ないのが現状です。また、女性疾病での入院も特に長いという訳ではなく、通常の病気と比べるとむしろ少ない傾向にあります。

個人的には医療保険の必要性に関しては常に疑問視しており、特に「短期入院に対する保障」を得るために医療保険に入るべきではないと考えています(よほど経済的に困っている状況の方は別ですが)。

その観点から考えると、今ある医療保険自体がそれほど必要性を感じませんし、まして入院日数が長引くわけでもない女性疾患に備えるために、わざわざ保険料が高い女性専用の医療保険に入る必要は特にないのではないかと思えます。

管理人taka管理人taka

ただし、妊娠を検討中~出産後までは医療保障の必要性がかなり高いですので、その間だけ医療保険(または女性保険)は入っておいた方が良いと思います。ちなみに入院が発覚してから医療保険に加入しても、その妊娠に関する入院や手術は保障してくれないので、妊娠を検討している段階で加入しておく必要があります。

また、「女性特有のがん(乳がん・子宮がんなど)に備えたい!」という女性の方は多いと思いますが、その場合は医療保険の中の「がん治療給付金」で数十万円~100万円単位で保険金が貰えますので、入院給付金が少し増えるだけの女性専用保険は役割が薄いです。

特に最近ではがんといえども入院日数が少なくなっている傾向にあり、20日以上の入院をするケースは少なくなっています。今後は通院治療が増え、入院はさらに少なくなると言われていますので、入院だけを保障するフェミニーヌの必要性は高くないのではないかと思います。

がんに対してしっかりと備えるのであれば、個人的にはがん保険に加入する方が保険料も安く、とても経済的だと思っています。医療保障に関してはがん保険一つにするか、もしくは医療保険にがん一時金特約を付けるという選択を検討した方が良いかと思っています。女性特有のがんに対しても同様の考え方です。

お勧めのがん保険を探す場合は、こちらのページが参考にしていただけると幸いです。
がん保険 おすすめの比較と評価ランキング

管理人の最終評価

「生存給付金」をウリにしている医療保険ですが、基本的に私たちが払い込んだ保険料分が返ってくるだけという見方ができます。

また、15年更新のため、長期間の医療保障が欲しい方には向いていません。短期の医療保険として考えた場合でも、特に女性保険自体に大きな魅力を感じないため、個人的にはちょっと微妙な商品として写ってしまいます。定期死亡保障も付いていますが、これは別口で定期保険に加入すれば済む話です。

ただし、妊娠検討中~出産後までという限定された期間での加入であればお勧めです。

管理人taka管理人taka

医療保険をお探しの方はこちらの医療保険 おすすめの比較と評価ランキングのページがお役に立てると思います。

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この記事を書いた人

taka
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当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。

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