「医療保険は若いうちに入っておいた方がお得ですよ!」

保険の営業員の人からこのような話を聞かされたことがある人もいると思います。これ、この業界ではとてもよく聞くセリフなのですが、「何を基準にそう言っているんだろう、デメリットはないの??」という疑問が出てくる人も多くいるかと思います。

確かに、若いうちから入ると保険料が安いし、何よりも病気になってからでは医療保険に入れなくなってしまうため、若いうちから入っておく方がメリットが高いように感じるのも無理はありません。

もしかしたらまだ保険に詳しくない新社会人の方だと「それなら入っておこうかな」と思うかも知れません。しかしちょっと待ってください。若いうちから入ることに関してはちゃんとデメリットも存在しているのです。

このページでは医療保険を若いうちに入ることのメリットとデメリットを解説していますので、加入しようか迷っている20代・30代前半くらいの方は一つの意見として参考にしていだけると幸いです。

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メリット部分

金銭的には確かに早く入った方がお得になる

まず初めに金銭的な面で見ていきたいと思います。これは実際に保険料の総額を計算した方が話が早いので、人気が高い終身医療保険であるオリックス生命「新CURE(キュア)」の25歳加入時と50歳加入時で比較してみたいと思います。

60歳払済の場合

まずは60歳払済(60歳で全ての保険料を支払い終える形式。保障は終身)で調べてみます。

保障内容は
・男性
・入院給付金日額:1万円
・がん診断給付金:100万円
・先進医療特約:2,000万円
とします。

【25歳から加入した場合】
月額保険料:5,150円
60歳までの保険料払込総額:5,150円×12ヶ月×35年=2,163,000円

【50歳から加入した場合】
月額保険料:26,416円
60歳までの保険料払込総額:26,416円×12ヶ月×10年=3,169,920円

何と、この場合だと25歳時に加入した方が約100万円もお得になります。逆に50歳から加入すると100万円も余分に支払う形になります。これはかなりの差と言えます。

60歳払済・65歳払済など、一定期間で全ての保険料を払い終える支払方法にした場合は、早く加入すればするほど金銭的にお得になることが分かります。

ちなみに他の商品でも似たような傾向になりますので、保険商品による違いはあまりないと思われます。

終身払の場合

では、次に終身払いの場合はどうなるかを調べてみたいと思います。終身払いだと何年継続しているかでどちらがお得なのかが変わってくるため、分かりやすくするために契約年数別で表を作ってみました。

【終身払での保険料払込総額】
・男性
・入院給付金日額:1万円
・がん診断給付金:100万円
・先進医療特約:2,000万円

25歳から加入 50歳から加入
月額保険料 3,812円 10,172円
60歳時での
保険料払込総額
1,601,040円 1,220,640円
65歳時での
保険料払込総額
1,829,760円 1,830,960円
70歳時での
保険料払込総額
2,058,480円 2,441,280円
80歳時での
保険料払込総額
2,515,920円 3,661,920円

終身払いにした場合は、60歳の時点では50歳から加入していた方が払込総額は少ないという結果になりました。また、計算上では65歳になった時点で25歳から加入している方がお得になり、それ以降はその差はどんどん開いていきます。

終身払いの場合でも、途中解約する予定が無ければ若いうちに加入すればするほど金銭的にはお得になるということですね。

ただし、途中解約する場合はある一定の時期まで(上記のパターンだと65歳くらいまで)に解約するなら、出来るだけ遅く加入した方が金銭的には支払う金額が少なくて済むということです。

金銭的には早く加入した方がお得になる傾向

以上のことから、「終身払いで途中解約」という条件にしない限り、早く加入すればするほど金銭的には安く済むことが分かりました。これを見ると確かに保険営業員が「医療保険は若いうちから入っていた方が良いんですよ!」というのも分かりますね。

病気になると一般的な医療保険に入れなくなる可能性がある

医療保険は基本的に病気になって健康上の問題がある場合は加入できないようになっています。医療保険に入りたい!と考えている方にとっては、病気になってからでは全てが遅いのです。

ですが、まだ病気になる前の若いうちであればほぼ確実に医療保険に加入することができます。前述した通り保険料も早く入った方がお得ですので、やはり加入するなら早いに越したことはありません。

ただ、過去に病気になった人でも入れる「引受基準緩和型の医療保険」もあります。ですが、こちらは保険料がかなり高くなりますし、そもそも現在進行形で病気治療中の方は加入できませんので、やはり病気になってからだと何かと不利になるケースが多いです。

デメリット部分

インフレによる価値変動の影響を大きく受ける

ここまでの話からすると、医療保険に入る場合は確かに若いうちから入っていた方が何かとメリットが多いことが分かりました。

ですが、若いうちに医療保険に入ることのデメリットもありますので、そこもしっかりと踏まえてから判断する必要があるでしょう。

まず第1の気になる点はインフレリスク。現在の日本はインフレ政策を取っていますので、将来の1万円は現在の1万円とは価値がまるで変わっている可能性が大きいです(あくまで可能性の話ですが)。

つまり、現在は入院給付金を日額5,000円で契約していたとしても、私たちが入院を切実に考えるであろう老後には5,000円という金額にたいした価値がない状況になっている可能性があるのです。

例えば、50年前の1万円と現在の1万円では価値が違いますよね。50年前の1万円は当時の初任給程度の価値がありましたが、現在は給料が1万円だったらとてもやっていけません。

それと同じように、入院日額5,000円で契約した場合、数十年後に入院して1日に5,000円だとご飯1食分くらいの価値にしかならない可能性もあるのです。

若いうちから終身医療保険に入ってしまうと、将来起こりうる価値の変動に対して、その保険だけでは対応できなくなることも考えられるのです。これが1つ目のデメリット部分です。

払済で契約した場合、乗り換えしにくくなる

第2のデメリットは、若いうちから終身医療保険を60歳払済(60歳で保険料を払い終わる契約のこと。保障は終身)で契約してしまった場合、その後にさらに良い保障内容の終身医療保険が出てきても乗り換えるのが難しいという点です。

確かに終身医療保険を60歳払済・65歳払済にした場合、早く加入すればするほどお得というのはこのページの最初に計算したので分かると思います。ですが、今までの医療保険の保障内容の推移を見てみると、10年前と比べると今の方が断然保障内容が良いのです。

そうなると、今後10年間(そしてそれ以降)でさらに保障内容が良い方に大きく変化する可能性は十分に考えられます。今まで医療保険に入っていない場合はその時に加入すれば良いだけですが、すでに他の医療保険に入っていて、しかも月々の保険料が高い60歳払済で加入していた場合は、乗り換えするとそれまで払っていた保険料が全て無駄になってしまうのです。

これが第2のデメリット部分です。保障内容の変化は今後どうなっていくのかは不明ですので、若いうちから医療保険に入る場合は払済ではなく終身払で契約するというのも一つの対策となってきます。

まとめ

ここまで読んでいただいた方には、若いうちから医療保険に入ることへのメリットとデメリットが理解いただけたかと思います。

簡単にまとめると

【メリット】
・保険料の払込総額が低くなるので金銭的にお得
・病気になる前に入ることができる(病気になってからだと入れないところが多い)

【デメリット】
・インフレによる金銭価値の減少を大きく受ける
・終身払い以外で契約してしまうと、他に良い保険があっても乗り換えしにくい

こんな感じですね。

このメリットとデメリットを踏まえて考察すると、若いうちから医療保険に加入する場合は「終身払にして保険料を出来るだけ安くし、将来他に良い保険があったら保障内容を見直して乗り換える」というスタンスが個人的には良いのではないかと思います。

60歳払済にして一気に保険料を支払ってしまうというのも金銭的に見ると非常にお得な方法なのでお勧めではありますが、医療保険は将来的に保障内容がかなり変わる可能性があるため、そのリスクを考えると終身払いにしておいて自由に変えられるようにしておくのも悪くないかなと思います。

また、若いうちから医療保険を検討する場合は、このページの意見だけを参考にするのではなく、保険のプロであるFP(ファイナンシャル・プランナー)に保険相談をしてもらい、そちらの意見も合わせて検討することをお勧めします。

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