男性の保険料(月額):1,316円
女性の保険料(月額):1,620円
(30歳、3年更新、Ⅰ型、入院一時給付金100万円)
がんを含む8大生活習慣病を保障してくれる、ネオファースト生命の医療保険(がん保険?)です。Ⅰ型はがん(上皮内がんを含む)も保障の対象に入っていますが、Ⅱ型は保障の範囲はがん以外の7大生活習慣病となっています。
保険料が安く、少ない入院日数(1日 or 5日)で50万円~100万円が支払われるなどのメリット部分がある商品ではありますが、3年ごとに保険料が更新される、先進医療特約などの役立つ特約が一つもないなどのデメリット部分もあるため、加入の際は良い面だけでなく悪い面も理解した上で検討する必要があるでしょう。
また、使い道次第で評価が大きく分かれる商品だと思いますので、FPの相談サービスなども利用してじっくり検討するということも視野に入れておいてください。
押さえておきたい注目ポイント
ネオファースト生命の医療保険「ネオde健康エール」の大まかな特徴をサッと知りたいという人向けに、押さえておきたい要点だけをピックアップしました。
- 体が健康になれば保険料が安くなるため、健康に気を遣うきっかけにもなる
- Ⅰ型ならがん(上皮内がんも)を含む8大生活習慣病を保障
【デメリット・注意点】
- 3年ごとにどんどん保険料が高くなる
- 健康的な生活を維持し続けるのが難しい人も
- 40歳未満の場合、血液検査をする必要がある
- 先進医療特約や保険料払込免除特約などの役立つ特約が一つもない
- がんの場合、診断確定ではなく入院が条件
以下、詳しい説明に入りますので、興味がある方は読み進めてもらえればと思います。
ネオde健康エールの詳細
男性の月払保険料の例
・保険(払込)期間:3年更新
・入院一時給付金:100万円
健康年齢 | Ⅰ型 | Ⅱ型 |
---|---|---|
20歳 | 1,096円 | 1,081円 |
30歳 | 1,316円 | 1,273円 |
40歳 | 1,782円 | 1,664円 |
50歳 | 2,722円 | 2,387円 |
60歳 | 4,430円 | 3,502円 |
女性の月払保険料の例
・保険(払込)期間:3年更新
・入院一時給付金:100万円
健康年齢 | Ⅰ型 | Ⅱ型 |
---|---|---|
20歳 | 1,482円 | 1,479円 |
30歳 | 1,620円 | 1,496円 |
40歳 | 1,784円 | 1,585円 |
50歳 | 2,271円 | 1,705円 |
60歳 | 2,847円 | 2,104円 |
※ 上の表は2018年6月現在の保険料です。
入院一時給付金額を50万円にした場合、ちょうど半額の保険料になります。3年更新でどんどん保険料が高くなっていくという点には注意が必要です。
保障内容
項目 | 内容 |
---|---|
契約可能年齢 | 満20~満65歳 |
保険金額 | 50万円~100万円 |
保険期間と 保険料払込期間 | 保険期間:3年更新 保険料払込期間:3年更新 |
主契約 | 【入院一時給付金】 所定の入院をした場合、入院一時給付金が支払われる。 Ⅰ型の場合:がんを含む8大生活習慣病 Ⅱ型の場合:がん以外の7大生活習慣病 |
特約 | なし |
払込回数 | 月払、年払 (支払いはまとめた方が少しお得に) |
払込方法 | 口座振替扱・クレジットカード払 |
保険料の 払込免除 | なし |
公式サイト | 「ネオde健康エール」ご案内ページ|ネオファースト生命 |
給付金の支払事由
対象の病気 | Ⅰ型 | Ⅱ型 | 支払事由 | 支払限度 | |
---|---|---|---|---|---|
がん (上皮内がんを含む) | 〇 | × | 1日以上 の入院 | 無制限 | 1年に1回 |
心・血管疾患 | 〇 | 〇 | |||
脳血管疾患 | 〇 | 〇 | |||
糖尿病 | 〇 | 〇 | 継続5日以上 の入院 | 各疾病につき それぞれ1回 | |
高血圧性疾患 | 〇 | 〇 | |||
肝疾患 | 〇 | 〇 | |||
膵疾患 | 〇 | 〇 | |||
腎疾患 | 〇 | 〇 |
メリット部分
体が健康になれば保険料が安くなるため、健康に気を遣うきっかけにもなる
ネオファースト生命のネオde健康エールは契約時(更新時)の健康年齢にもとづいて保険料が決められます。
つまり、実年齢が30歳だとしても、健康年齢が25歳の場合は25歳時の保険料が適用されるという仕組みになっているのです。
反対に健康年齢が35歳の場合、35歳時の保険料が適用されることになります。そのため、少しでも保険料を安くするために健康に気を遣う心が芽生え、健康的な生活を送るきっかけになる可能性を秘めた保険となっているのです。
個人的にはこのような健康への意欲を高める保険は好意が持てますね。それと、健康年齢が実年齢よりも高くなってしまう場合、+5歳までという上限があるため、無制限に保険料が高くなることはありません。
ちなみに、30歳男性の場合、健康年齢による保険料の違いは以下のようになっています。
健康年齢 | Ⅰ型の保険料 | 差額 |
---|---|---|
25歳 (実年齢-5歳) | 1,180円 | -136円 |
30歳 (実年齢) | 1,316円 | ― |
35歳 (実年齢+5歳) | 1,514円 | +198円 |
このような「実年齢ではなく健康年齢で保険料を設定する仕組み」は同じネオファースト生命のからだプラスでも採用しており、保障内容もかなり似ています。
からだプラスの方は7大生活習慣病を対象としており、対象の病気なら1日以上の入院が条件となっています。支払回数は10回までです。
保険料は、更新していく予定ならからだプラスの方が安いですが、70代以降はからだプラスの方が高くなります。
また、健康年齢を算出するためには、以下の項目を入力する必要があります。
- BMI値(男性のみ)
- 最高血圧(男性のみ)
- 最低血圧
- 尿蛋白
- HDLコレステロール
- 中性脂肪(女性のみ)
- GOT
- γ-GTP
- HbA1c(NGSP)
- 空腹時血糖(FBS)
そのため、健康診断結果を保管しておく必要があります。
また、40歳以下の方に関しては健康診断の際に血液検査を省略されることがありますので、血液検査を受診する必要がある点に注意しておいてください。
Ⅰ型ならがん(上皮内がんも)を含む8大生活習慣病を保障
ネオde健康エールは主契約のみの保険となっており、付加できる特約は一つも用意されていません。
特定の生活習慣病で入院した場合に、50万円~100万円(自分で設定)の入院一時給付金が貰えるという、非常にシンプルな保障となっています。
この主契約にはⅠ型とⅡ型が用意されており、Ⅰ型はがんを含む8つの生活習慣病を保障してくれます(上皮内がんも)。Ⅱ型はがんを含めない7つの生活習慣病を保障する形となっています。
対象の病気・支払い条件については以下の表をご覧ください。
対象の病気 | Ⅰ型 | Ⅱ型 | 支払事由 | 支払限度 | |
---|---|---|---|---|---|
がん (上皮内がんを含む) | 〇 | × | 1日以上 の入院 | 無制限 | 1年に1回 |
心・血管疾患 | 〇 | 〇 | |||
脳血管疾患 | 〇 | 〇 | |||
糖尿病 | 〇 | 〇 | 継続5日以上 の入院 | 各疾病につき それぞれ1回 | |
高血圧性疾患 | 〇 | 〇 | |||
肝疾患 | 〇 | 〇 | |||
膵疾患 | 〇 | 〇 | |||
腎疾患 | 〇 | 〇 |
がん、または3大疾病時に給付金が貰える医療保険・がん保険はたくさんありますが、ネオde健康エールは8つ(もしくは7つ)の病気で入院した際にまとまったお金が貰えるので、経済的にとても助かる保険となっています。
また、がん(上皮内がんを含む)、心・血管疾患、脳血管疾患の3つに関しては、1日以上の入院で貰えるという、かなりハードルが低い条件となっています。
しかもこの3つは1年に1回を限度に回数無制限で給付金を受け取れるようになっています。他の保険ではたいてい2年に1回が限度となっているところが多いので、1年に1回で回数無制限というのはかなり良い条件といえるでしょう。
ただし、3大疾病以外の5つの生活習慣病(糖尿病、高血圧性疾患、肝疾患、膵疾患、腎疾患)については継続5日以上の入院をすることが支払条件となっており、支払回数も各1回ずつとなっている点は覚えておく必要があります。
Ⅰ型とⅡ型のどちらを選ぶかで迷うかも知れませんが、この2つは保険料は大きく変わりませんし、医療保険に入る以上がんには備えておきたいところですので、やはりⅠ型を選ぶ方がお勧めかと思います。
デメリット部分
3年ごとにどんどん保険料が高くなる
ネオde健康エールは他の医療保険・がん保険と比べるとだいぶ安い保険料となっているのですが、この保険料は3年ごとに更新(見直し)されるため、年を取っていくごとにどんどん保険料が高くなっていきます。
一般的な医療保険・がん保険の場合は更新型ではないパターンが多いので、基本的に保険料は契約時のまま変わりません。
そのため、最初の時点こそ他の医療保険・がん保険よりも安い保険料をしているのですが、ある時点からネオde健康エールの保険料の方が高くなってしまうのです。そしてその差はどんどんと開いていきます。
試しに、保障内容が似ている保険であるスマイルセブンSuperと保険料を比較してみましょう。
【スマイルセブンSuperとネオde健康エールの保険料比較表】
・男性、30歳で加入した
・両方とも終身で継続する
・一時金はどちらも100万円
・特約無し
契約年齢 | スマイルセブンSuper | ネオde健康エールⅠ型 (健康年齢は実年齢と同じ) |
---|---|---|
30歳 | 2,400円 | 1,316円 |
40歳 | 2,400円 | 1,782円 |
50歳 | 2,400円 | 2,722円 |
60歳 | 2,400円 | 4,430円 |
70歳 | 2,400円 | 7,317円 |
この表を見ると、契約時の保険料こそ安いのですが、年を取るにつれてネオde健康エールの方がどんどん保険料が高くなっていくのが分かります。
たとえこれに健康年齢による値引きが加わったとしても、これほど開いている差は縮めようがありません。
さらに、ネオde健康エールは70歳以降は終身での契約に変更されるのですが、その時の保険料は実年齢での保険料である7,317円に固定されてしまい、以後はずっと毎月7,317円を払い続けることになります。
スマイルセブンSuperの保険料は2,400円のままずっと変わらないのに対し、ネオde健康エールは長期での利用を考えた場合はかなり割高な保険料になってしまいます(割高という言葉が適切でないくらいの差がありますが・・)。
そのため、ネオde健康エールは長期間(または終身)の保障が欲しい方には向いていないと判断できます。
ただし、保障内容がかなり良いのは間違いないので、「子供が独り立ちするまで」などの短期間の保障が欲しい方にはとても役立つだろうとは思います。
健康的な生活を維持し続けるのが難しい人も
この保険は「保険料を安くするために健康的な生活を」というコンセプトを持っています。
人によってはそれがきっかけとなり、毎日運動したり、食べ過ぎ・飲み過ぎを抑えたりする生活習慣を手に入れられるかも知れませんので、着眼点は素晴らしいものがあるといえるでしょう。
ただし、健康的な生活を開始してもなかなか結果がついてこなかったり、そもそも運動したりするのが面倒と感じる人もいることでしょう。そのような場合、健康的な生活を継続すること自体が難しかったりするので、保険料は安くなるどころか高くなってしまうという結果になりかねません。
この保険に興味がある場合、「これからは健康的な生活を送るぞ!」という決意をしっかりと固めてから加入を検討した方が良さそうです。
40歳未満の場合、血液検査をする必要がある
ネオde健康エールでは健康年齢を算定するために健康診断の結果が必要になります。
ですが、ネオdeエールではHDLコレステロールやγ-GTPなどの数値の入力が必要となっているにも関わらず、40歳未満(35歳は除く)の方は健康診断で血液検査を省略されることがありますので、健康年齢の算定に必要な情報が不足してしまっている人もいるのです。
このような場合は健康年齢を計ることができませんので、血液検査も受診しておく必要があるということは注意しておいてください。
先進医療特約や保険料払込免除特約などの役立つ特約が一つもない
ネオde健康エールは基本保障(主契約)だけの商品となっています。
シンプルなので保障内容が分かりやすいというメリットがあるのですが、一般的に医療保険やがん保険の特約の中には先進医療の治療費を保障するものや、一定の条件で保険料の払込免除するものなど、状況によってはかなり役立つ特約も多くあります。
特に必要性が高いのは先進医療特約です。現在の先進医療は治療費が高くなりがちで、ガン治療である陽子線治療や重粒子線治療などは300万円の治療費がかかるともいわれています。この治療費を自費で支払うことにあまり問題がないという方は少ないのではないでしょうか。
先進医療特約はそんな高額な先進医療の治療費を2,000万円まで(商品によって違いあり)保障してくれるというものです。それでいて付加した場合の保険料は月々100円前後なので、個人的には用意されているならば付加しておいた方が良いと考えている特約となっています。
ですが、ネオde健康エールではそんな役立つ先進医療特約をはじめ、特約の類が一つも用意されていないのです。これはかなり残念な点といわざるを得ません。
そのため、ネオde健康エールへの加入を考える場合は、先進医療特約を付けられる終身の医療保険・がん保険との併用を検討するのも、選択肢の一つとして十分アリなのではないかと思います。(ネオde健康エールは短期間の利用がお勧めです)
がんの場合、診断確定ではなく入院が条件
似た保険のスマイルセブンSuperやメディフィットPlusではがんに関しては診断確定すれば給付金が支払われることになっていますが、ネオde健康エールでは診断確定ではなく入院開始が給付金支払いの条件となっています。
がんの場合、ちょっとだけネオde健康エールの方が貰いにくくなっているという訳です。
ただし、がん以外の7大疾病の場合だとネオde健康エールの方が支払い条件が良い傾向にあるので、全体的にはこちらの方が内容は良いです。
管理人の最終評価
健康的な生活を送るきっかけ作りになるということと、保障内容もシンプルで分かりやすく、中身も良い保険となっています。
ですが、保険料が3年更新で徐々に上がっていくことと、先進医療特約などの役立つ特約が一つもないため、長期間での保障を求める方には向いていないというのが正直なところです。
そのため、長期間の医療保障が欲しい方は、別の医療保険・がん保険を探した方が良いでしょう。
ただし、子供が独立するまでなどの短期間の保障が欲しい場合は、この保険はかなり役立つだろうと思います。または他に医療保険やがん保険に加入していて、一時的に保障を厚くしておきたい場合などはこの保険は非常に使い勝手が良いかと思います。
使い道次第で評価がかなり大きく分かれてしまいますので、保険選びに自信がない方は良ければプロFPの保険相談サービスを利用することも検討してみてはいかがでしょうか。お勧めのサービスは「保険見直しラボ」と「保険見直し本舗」です。
どちらを受けるか迷う方はひとまず2つとも相談を受け、気に入った対応をしてくれた方を選ぶのが一番良い方法かと思います。時間がない方は保険見直しラボだけでも利用してみることをお勧めします。
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この記事を書いた人
- taka
- 当サイト「takaの保険節約術」運営者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者。骨折&手術で身をもって保険の大切さを知って以降、独学で身に付けた保険の知識を紹介するようになりました。FPから紹介された保険の見直しもやってます。保険だけでなく安定度の高い資産運用方法を常に模索しています。ラーメン、焼肉、ラケットスポーツ好き。
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