個人年金保険に加入する際に「どのような内容で契約すべきか」「年金の受取期間はどうするのか」「受取人は誰にすれば良いのか」などの疑問が出てくるかと思います。

それらの疑問は保険を契約する前に必ず解決しておくべきです。このページでは個人年金保険に加入する際に迷うであろう疑問点をピックアップして簡潔に答えを出していますので、保険相談を受けた後、または個人年金保険に加入する前の最終確認として出来れば読んでおいてもらえれば幸いです。

このページの中身

個人年金保険よりもイデコ(個人型確定拠出年金)の方がお勧め

現在、個人年金保険を検討している方は、まず先にイデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)への加入を検討することをお勧めします。

理由は、単純にイデコの方が様々なメリットがあるからです。イデコは国が後押ししている投資といった形であり、通常の投資よりも税制面で大きなメリットが用意されています。

具体的には掛金が全額控除となるため、資産運用をしているにも関わらず毎年所得税と住民税が軽減されていきます。さらに運用収益も非課税となるため、この時点で非常に高いメリットとなっています。

また、成績が良い運用商品(ファンド)を選ぶことで、年間3%~5%の利回りも期待できます(保障はありませんが)。しかも60歳以降に受け取る時も、以下のように税制面でかなり優遇されているため、税金をあまり払わずに受け取ることもできます。

・年金受取:公的年金等控除の対象となる
・一括受取:退職所得控除の対象となる

掛金は月々5,000円から掛けることができ、上限は自営業の方は月々6万8,000円まで、企業年金がないサラリーマンの方は月々2万3,000円までとなっています。掛金は年1回だけ変更することができ、増やすことも減らすことも可能です。

そのため、自営業の方は上限の月6万8,000円、サラリーマンは月2万3,000円に達してから個人年金保険を検討することをお勧めします。

ちなみに、自営業の方はイデコの他にも小規模企業共済というかなりお得な共済制度があるため、イデコの次はそちらを検討するのが良いかと思います。

小規模企業共済のメリットとデメリット、申込み前の注意点など

小規模企業共済は月々7万円まで掛けることができます。そのため、実質的に自営業の方は個人年金保険にまで加入することは少ないでしょう。

会社員(企業年金がない)の方はイデコの上限が2万3,000円と低く、小規模企業共済も利用できませんので、個人年金保険を検討する機会が出てくるかと思います。会社員は老齢年金を自営業よりも多く貰えますが、より充実させたい場合は個人年金保険も検討すると良いでしょう。

ただし、イデコは投資色が強く、元本保証はないため、増えずに損をする可能性もあります。また、手続きが少し面倒であり、投資初心者にはイデコを利用するための証券会社や投資信託を選ぶ際に混乱してしまう可能性が高いため、その辺の勉強や管理をするのが面倒・・という場合は個人年金保険で手軽に運用していっても良いと思います。

ですが、イデコはそれで諦めてしまうにはもったいないですので、もしイデコを利用する気があるのであれば、是非ともチャレンジしてみてもらえればと思います。

ちなみに、管理人のお勧め証券会社はSBI証券と楽天証券です。興味がある方は以下のリンク先をご覧ください。

この2つであれば、イデコを開始するのに何の問題もないと思います。管理人だったら運用商品(ファンド)はどう選ぶか?も上の記事内に書いていますので、良ければ参考にしてみてください。

イデコについての全体的な解説、メリットとデメリットについては以下のページが役に立つかと思います。

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」のメリットとデメリット、初心者が確実に押さえておきたい基本情報をまとめました

ちなみに主婦の方もイデコを利用することが出来るようになりましたが、専業主婦の場合は所得控除の恩恵をあまり受けないため、利用するメリットはあまりないかと思います。

国民年金と個人年金保険はどっちが良いの?

国民年金を信用できずに保険料を払わず、民間保険である個人年金保険に加入しようと考えている方をちらほらと見かけます。

これに関してですが、基本的には両方入るというのは構わないと思いますが、国民年金に加入せずに個人年金保険だけに加入するという方法は全くお勧めしていません。

理由は、国民年金の方があらゆる面で個人年金保険よりも優れているからです。

まず、返戻率は国民年金の方がはるかに高いです。国民年金保険と比べると男性の場合は60%くらい、女性は100%くらい差が開いているのが現状なので、この時点で国民年金の方が断然優れていることが分かります。同じ返戻率の個人年金保険があれば、私だったら即買いします(^^;)

これほど高い返戻率の理由は「国が半分負担しているから」です。将来貰える老齢基礎年金が1年で70万円となった場合、35万円は現役世代の保険料で負担し、残り半分の35万円は国庫負担(つまり税金)で支払われるのです。これなら返戻率が高いのも頷けます。

また、国民年金の保険料は全額が所得控除になるため、所得税と住民税がかなり節税されることになります。個人年金保険も控除はありますが、全額ではありませんので、この点も国民年金の方が上です。

さらに国民年金には障害年金、遺族年金も用意されているなど、保障の幅広さは個人年金保険と比較になりません。

このように国民年金の方が大きなメリットをいくつも持っているのです。ですが、実は国民年金にはデメリットもあります。確定年金ではないため、早く亡くなった場合は損になってしまうのが欠点です。

ただ、早く死ぬことを想定する人もいないでしょうから、やはり国民年金保険料は払っておいて損はないと言えるでしょう。個人年金保険とは比べられないくらいのメリットがありますので。

国民年金の保険料を払わずに個人年金保険の加入を検討する方もいますが、個人的には全然お勧めできません。どちらかを選ぶのであれば、国民年金の保険料をしっかりと納付しておくことを強くお勧めします。

年金の受取期間は確定年金と終身年金、どちらが良いか

保険料を払い終わった後、個人年金保険には色々な年金受取期間が用意されています。

中でもよく見かけるのが確定年金と終身年金の2つです。

確定年金は5年・10・15年などの決まった期間だけ年金を受け取ることができる方法です。対して終身年金は一生涯年金を受け取ることができます。

これだけを読むと「一生涯貰い続けることができる終身年金の方が良いのでは?」と思うかも知れませんが、個人的には確定年金を選ぶことをお勧めします。

理由は3つあります。一つは「終身年金の保険料がとても高い」という点です。終身年金は確定年金の2倍~3倍くらい保険料が高くなってしまうのです。そもそもイデコを上限まで掛けた後ではその金額が用意できない家庭がほとんどだと思います。

もし家計に余裕があって用意できる場合でも、差額分をつみたてNISAなどで積み立てていった方がはるかに効率よく運用していけます。これが第一です。

2つ目は「元が取れるのが25年くらい先になる」という点です。終身年金は支払期間中の保険料がとても高いため、25年くらい年金を受け取らないと元が取れない計算になります。具体的には85歳~90歳くらいにならないと支払った保険料の総額を超えてくれないのです。

3つ目は「早めに死亡した場合は大きな損になる」という点です。先で説明した通り終身年金の場合は元が取れるのがかなり先になってしまうため、その前に死亡した場合は大きな損になってしまいます。

以上の事から、保険料が高い終身年金を契約するよりも保険料が安い確定年金に加入しておき、もし余裕があったらつみたてNISAなどで積み立てていった方が個人的にはお勧めだと思っています。

確定年金は5年を選ばないようにしよう

個人年金保険を契約する際、受取方法を確定年金をする方が多いかと思います。

ここで一つ注意点があります。確定年金には5年・10年・15年といった中から好きな期間を選ぶことができますが、出来るだけ5年は選ばないようにしてください。

理由は、確定年金の期間を5年にすると個人年金保険料控除が受けられなくなるからです。このページの後の方でも説明しますが、個人年金保険料控除を受けるためには以下の要件を満たす必要があります。

  • 年金受取人が契約者または配偶者であること
  • 年金受取人と被保険者が同一であること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること
  • 確定年金や有期年金の場合、年金受取開始日の被保険者年齢が60歳以上で、年金受取期間が10年以上であること

5年確定年金にすると3番目の「保険料の払込期間が10年以上であること」を満たすことが出来なくなるため、個人年金保険料控除を受けることができなくなるのです。

個人年金保険料控除を受けられれば、支払う税金が安くなります。年収400万円くらいの一般家庭の場合、年間で5,000円くらいの減税になるのです。

これが受けられないというのはかなり痛いですので、個人年金保険の受取期間は10年もしくは15年確定年金のどちらかを選ぶのが良いかと思います。

管理人taka管理人taka

ちなみに、5年確定年金にすると個人年金保険料控除の枠は使えないのですが、生命保険料控除の枠を使うことは出来ます。ですが他に生命保険に加入していて、生命保険料控除の枠(8万円までの保険料、所得控除枠は4万円)を使い切ってしまっている場合は、個人年金保険の保険料はまるまる控除に活かすことができなくなります。

贈与税がかからないように受取人を設定しよう

個人年金保険は年金の受取人を誰に設定するかにより、税金の種類が変わってきます。具体的には以下の表のようになっています。

契約者
(保険料を払う人)
被保険者
(保険の対象になる人)
保険金
受取人
税金の種類
所得税
(税額は普通)
贈与税
(税額はかなり高い)

基本的には「契約者=被保険者=受取人」のように、全て同一人物で契約した場合は所得税となり、それほど高い税金は取られません。

ですが、「契約者・被保険者=夫、受取人=妻」のようなパターンだと贈与税がかかってしまい、かなり高い税金を取られる羽目になってしまいます。

そのため、契約者から受取人まで、全て同一人物で契約するのがベストとなります。「愛する人に残してあげたい」という気持ちはとても分かりますが、そこはぐっとおさえて、夫なら夫だけ、妻なら妻だけで契約するのが良いでしょう。

税制適格特約とは?個人年金保険料控除を利用するために必ず覚えておこう

個人年金保険は条件を満たすことで生命保険料控除の一つである「個人年金保険料控除」の対象になります。

保険料の控除には
・生命保険料控除
・個人年金保険料控除
・介護医療保険料控除
の3種類があり、個人年金保険は通常は生命保険料控除の枠に入るのですが、ある条件を満たすことで税制適格特約を付加することができ、個人年金保険料控除の枠にすることができるのです。

その条件とは、以下のようになっています。

  • 年金受取人が契約者または配偶者であること
  • 年金受取人と被保険者が同一であること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること
  • 確定年金や有期年金の場合、年金受取開始日の被保険者年齢が60歳以上で、年金受取期間が10年以上であること

具体的には、契約者が夫の場合、被保険者と年金受取人が夫または妻であれば税制適格特約を付けることができます。

ただし、被保険者と年金受取人が異なったり、受取人が子供であったりする場合は付けることが出来ません。また、年金受取期間が10年以上であることが要件のため、5年確定年金にした場合も付けることは出来ません。

税制適格特約を付けることが出来なかった場合は、個人年金保険とはいえ生命保険料控除の枠に入ってしまいます。もし他に生命保険(終身保険や収入保障保険)に加入していて、生命保険料控除の枠(8万円までの保険料、所得控除枠は4万円)を使い切ってしまっている場合は、個人年金保険に加入しても控除は受けられなくなりますので、この点に注意しておいてください。

個人年金保険料控除は節税が出来るというかなりお得な制度のため、出来るだけ契約時に上記の条件を満たして税制適格特約を付け、控除を利用できるようにしておきましょう。

保険初心者がベストな保険を探すための5つのステップ

  1. [ステップ.1] 保険は本当に必要なのか
  2. [ステップ.2] 生命保険の選び方
  3. [ステップ.3] 最新の生命保険ランキングTOP3
  4. [ステップ.4] 保険はどこから、誰から加入すべき?お勧め保険相談4選
  5. [ステップ.5] 保険相談の当日~その後に取るべき行動とは

興味があるところだけを読んでも良いですが、保険初心者の方は出来るだけステップ.1から順番に読んでもらえればと思います。

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